FC2ブログ
日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
ラヴェンナ / サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂 ② モザイクで見る「最後の晩餐」と「ユダの接吻」(ラヴェンナ回想編 その2)
◆◆◆ ラヴェンナ/サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂のモザイク画に関するエントリー ◆◆◆

● ラヴェンナ / サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂 ① - モザイク作りを見る (ラヴェンナ回想編 その1) 
● ラヴェンナ / サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂 ② モザイクで見る「最後の晩餐」と「ユダの接吻」(ラヴェンナ回想編 その2) 
● ラヴェンナ / サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂 ③ イエスの生涯の26枚のモザイク(ラヴェンナ回想編 その3)
● モザイクに見る最後の審判 * 昔の最後の審判に地獄図はなかった理由
● 宗教画の中の魚 / こんな意味があったという話



Basilica di Sant'Apollinare Nuovo in Ravenna
ラヴェンナのサンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂の話の続き。

足を踏み入れると、最初はとにかく、惜しげもなくモザイクがちりばめられた威容に圧倒される。

無茶苦茶絢爛豪華、というわけではないし、どちらかというと素朴、という第一印象も一瞬あるのだけど、”普段見慣れない光景”という要素が加わっているせいだろうか、妙に感動する。

最初は余り考えずに、すごいな、すごいな、としばしその雰囲気に身を浸し、落ち着いた頃、持ち込んだ解説書をチラチラ参照しながら、それらのモザイク画が暗示するものを読み解いてみることにする。


壁面のモザイクは左右とも三段階に配されている。

a-allP1670545.jpg


まず一番目につくのは最下段のパネル。大型で、きらびやか。

左手に風景+聖処女+3人のマギ+聖母子、右手に宮殿+殉教者たち+キリストが描かれている。
列をなす聖女たちと殉教者たちの行進が壮観だ。

その上は、預言者と聖人の立位。

一番上は、キリストの生涯が絵巻のように広がっている。

この最上段のモザイクは小型な上に、天井際で遠いため、もっとも見づらいし、細部まで見るのは大変。だけど、イエスに関する主題の数々が描かれているため、次はなにかな、といった感じで主題を見つける楽しみがある。(ともかく首がもう疲れた。)

私はこれを見るためにメガネをもっていった。普段裸眼なのだけど、こういう細密なものを見るには必須だった。


その一番見づらいイエスの生涯の26枚のモザイクのうち、ああ、これ、こんなところにあったのか!と嬉し驚いたのが、右手奥の「最後の晩餐(L'Ultima Cena)」。(望遠10倍でなんとか撮影。)

a-lastdinnerP1670547.jpg


歴史上描かれ続けた「最後の晩餐」構図の系譜を語る美術書などで時折見かけるものだ。
配列の妙、模様チックなセンスに拍手。

ダヴィンチの洗練された描き方でも、ティントレットの工夫を凝らした構図でもなく、遠近法のない時代に描かれた、やや愛嬌があってイキイキしている最後の晩餐。

テーブルの上にごろんところがる魚に思わず人情味のようなものを感じる。


さらにひとつ置いてその次には「ユダの接吻」(bacio di Giuda)

ユダのずるがしこそうな感じ、洋服のひだ、動きが出ている。

a-kissP1670518.jpg

ここにあるモザイクの国際的な美術評価はわからないけれど、モザイクというやや不自由な材料で、その不自由さを逆手に取るかのような表現力にはひたすら感心。


これまでのラヴェンナ関連のエントリー:

・ ラヴェンナから(現地生中継 09/9/25)

・ ラヴェンナ紀行 回想編 その1 / サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂 ① - モザイク作りを見る 09/10/4 
関連記事
2009.10.07 Wed | Travel-Italy| 0 track backs,
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
"shw-greenwood" template design by Shallwill