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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
ユダの裏切り
先日、パドヴァで見たジョットの「ユダの接吻」の絵の話を書いたら、これに関連する一編として、太宰治の「駆け込み訴え」がお勧め、というメールをもらった。そこで「駆け込み訴え」を読んでみることにした。(恥ずかしながらこの作品の存在は知らなかった。)

ユダをテーマにした一編で、裏切り行為はキリストへの愛ゆえだった、という解釈。

キリストを売り渡すときのユダの冷酷なまなざしを描いたジョットのスタンスと、愛にあふれていたとする太宰の視点。後者の見方は日本独特のものなのか、そうでないのか。

日本的な、「鬼の目にも涙」とか「蠅が手をする足をする」といった情けやいつくしみの目線がそういう説を生み出したのか。
あるいは太宰個人の経験(たとえば歪んだ愛とか)に基づくものなのだろうか。
・・・などなど、しばし考え込んでしまった。

とここで、5月にヴェネツィアで見たサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会のティントレットの最後の晩餐を見直してみる。

P1550731.jpg

従来、ユダを見分けるためには、
頭上の光がない人を探す、とか、
手前に一人だけ座っているのがそれ、とか
パンに手のをばしているのがそれ、とかいう話。

ティントレットの絵の中のユダがどれなのか、よくわからない。
そもそもティントレットの筆致はきつくて余り好みではない。
けれど斜めの構図が斬新な印象。
キリストの裏切り者発言で、大いにざわめく室内の臨場感あり。

絵の脇にはウルティマ・チェーナ Ultima Cena 最後の晩餐という札。
P1550727.jpg

これがサン・ジョルジョ・マッジョーレ。

P1550717.jpg

そして最近、ユダの接吻・裏切りの話から、さらに映画ジーザス・クライスト・スーパースター を勧めてくれる人がいて、DVDを貸してくれた。

普段キリスト教とか非常に疎い私だが、イタリア旅行の効能は、世の中自分の知らないものだらけであることに気づかせてもらったことだろう。
さすがに、イタリアに行っていろいろ開眼し、知識が豊富になった、と胸を張って言えるには至らないけれど。




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2009.08.24 Mon | Travel-Italy| 0 track backs,
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