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「日仏交流150周年記念 フランス映画の秘宝」 ジャック・ドワイヨン舞台挨拶付き 『誰でもかまわない』(2007)
夜、「日仏交流150周年記念 フランス映画の秘宝」のうち、ジャック・ドワイヨンの『誰でもかまわない』(2007)= Jacques Doillon 「Premier venu」を見てきた。

久々に見たあの”舌の根も乾かぬうちにすぐにころっと気持ちが変わってしまう”ような、感情の起伏・波が怒涛のように押し寄せるのにそれでいて何も結論が出ないというような、なんだか消化不良感満載のフレンチ映画。

21時からジャック・ドワイヨン監督の舞台挨拶。
1944年生まれだそうだが、細くてスラリとしている。メタボにはまったく無縁という感じの人。

監督が映画上映前に、「Le Regard(視線)」に注目して見てほしいといっていた。
彼女の目に映る彼を見ることにより、一旦プリズムを通した感じで光線の角度が変わるように、彼の印象も変わっていく、というような意味なのだろう。

まあともかく、先に監督のヒントをもらってから見たのでよかったけど、あれがなかったら途方に暮れていただろう。

監督の説明によると、いわゆるコメディアン(舞台俳優)は一切出演しておらず、みなどちらかというと素人に近い。主役のカミーユを演じた子は美術学校の学生。奥さん役は映画のスタジエール(研修生)、刑事役は監督の友人でちょいやくしか経験なし。
冒頭の会話のやりとりがぎこちなくて、そうかなとは思ったけれど。

カミーユがコスタをひたひたと見つめ続けるシーンには裏話があって、何度も撮りなおしたあと、カミーユが視線を送りながら頷いて反応してしまっているのに気づいた監督は、そっとカミーユ役の子を呼んで、コスタを見つめるだけで、一切反応するな、と指示したそうだ。

コスタ役の男性はそれを知らず、彼女に話しかけてもひたすらじっと真摯な視線を送られるだけなものだから、ちょっとどぎまぎしてしまって、それが映画の上でいい感じで出ている。

映画を見ながら、あのシーンには2人の間に実際の感情のふれあいを感じ、好きなシーンなのだけど、監督が鑑賞後に明かした種明かしを聞いて、なるほどと納得した。実際監督の上手い指示であの雰囲気が作れたわけだ。

ああいうシーンが続けばコスタにも肩入れできて、カミーユの視線の味が生きたのだろうけど、そのあとに続くチンピラぶりで、うーん、、、、感情移入は無理だった。

監督によると、撮影中に言葉の強さとか、言い方、そちらはもうしょっちゅうあれこれ指示をするそうだけど、台本の台詞を変えることはないという。

自然体で即興のように聞こえるあの会話は、何度も取り直すことによりこなれてくる成果なのであって、即興ではないというワケだ。

映画の中で「出て行って!」というときにse casserという言葉が頻繁に使われていた。
以前通っていた日仏の仲間と一緒に見に行ったのだけど、「こんな熟語、学校じゃ教わらないよねー」
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2008.09.05 Fri | Travel-France| 0 track backs,
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