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日経新聞 夕刊「プロムナード」 黒田龍之助さん篇
日経新聞は夕刊が充実している。

特に「私の履歴書」の圧縮版ともいえる「私の玉手箱」では、
エピソードに添えられた思い出の品の写真が説得力を添えている。

「私の履歴書」が1ヶ月間の忍耐力を要するのに対し、
こちらの連載期間は月~金曜の5日間だけ。
「素」を描くとき、ときにコンパクトは饒舌を上回ることがある。
そのいい例だろう。


夕刊1面の「明日への話題」は、著名人のリレーショートエッセーで、
産業界の筆者もまじるので、自慢話や堅苦しい話に終始することもあり、
”面白さ”の点では、かなりのばらつきがある。

産業界の人の文は総じてつまらない。(言い切ってしまう)。
功成り名を遂げた人ばかりなので、自分の仕事以外の話題が全然ないケースも多々。
仕事人間で過ごしたのだろうなぁ。


そのほか、そこそこ文字数がある曜日ごとの日替わりエッセー「プロムナード」は
筆者の多くが作家の方なので、読み物として楽しめる。


11月7日は言語学者の黒田龍之助さんの「献立表の文字」という話だった。

飲食店の黒板に書かれた手書きの献立が下手だと料理はうまくない、
という信条を持っていらっしゃる黒田さん。

ある時インド料理屋で、異国の人からその日の献立「カリフラワーとチキン」を
日本語で教えて欲しいと頼まれた。

メモに書いて渡すと、後日黒板には「カリフラワーとチキン」と書かれていた。
しかも黒田さんの筆跡そのままに。。。

果たしてその字はおいしそうだったのだろうか?
エッセーは、黒板の文字が自分の筆跡とそっくりだった、というくだりで終わっている。

思わず黒板の文字に思いを馳せるなど、その余韻も含めて楽しめた。

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2017.11.09 Thu | Private| 0 track backs,
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