日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
古河庭園の温室花壇
秋のバラが見ごろを迎えた古河庭園。

いつものように建物全体の写真をパチリ。
この時は何も感じなかったのだが ・・・

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動いて違う角度から撮影して、小さな叫び声を思わず挙げた。
右端の突出部にご注目。
こ、これは・・・!

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上の写真の右側にまわって撮影してみた。

1階部分がメインの建物よりもズズズっとでっぱっている。
(下の写真左側の突出した部屋)

これって、プルーストの小説に出てくるjardin d'hiverではないか!
直訳だと「冬の庭」、だけど、日本語では一般的に「温室花壇」と訳される。

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温室花壇とは、
応接室とはセパレートになっていて、
屋外と室内の要素を半分ずつ兼ね備えた小部屋のことだ。

冬でも温室のようにぬくぬくできて、
密室の庭、といった様相になる。
ところがガラス張りなので、実は外から中が丸見えなのだ。


ということで、中をのぞいてみた。
あら おしゃれ。

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アールデコのような直線使い。
緑と白というのはやはり緑=温室を意識してのことなのか?

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そして肝心のバラはというと、
春のバラより少しだけおとなしめかな。
それとも雨降りの天候のせいでやや寂しく感じるのか。

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窓辺の風景が今回印象に残った。
窓ごとに下に咲き誇るバラの色が異なっていた。

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雨粒の衣をまとった淡いバラの花。
雨のおかげで違う表情を見ることができた。

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これまで古河庭園は10回以上来ているし
確かにあの出っ張った部屋のことは記憶にある。

けれど温室花壇、とことさら意識することなく
建物の一部として軽くとらえていただけだった。

「失われた未来を求めて」第二巻を読み始めて初めて
「温室花壇」としてはっきり認識できたのだった。

それにしてもこのお宅、大正期の建物だというのに洗練されている。
設計者はかのジョサイア・コンドル、と聞けば納得だ。

以前展覧会で、コンドルの建築様式はルネサンス様式、と聞いた記憶がある。

これがルネサンス様式なのかどうかよくわからないけれど、
折衷様式と言ってもいいのではないだろうか。

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2017.10.14 Sat | Art| 0 track backs,
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