日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
「19世紀パリ時間旅行」展で古いパリの街並みを歩く
ナポレオン三世は19世紀中ごろ、パリ市長のオスマンに銘じて
パリの大改革に取り組む。

きっかけは、イギリス亡命中に見たロンドンの
整然とした街並み。
片や当時のパリはといえば悪臭漂ううらぶれた路地が並んでいた。

自分の手で大胆にメスを入れることを夢見て、
実際権力を得た途端、改革に踏み切った。

おかげで今の麗しい街並みが誕生した。


今我々が目にする幅広の放射線状のアベニューも、
昔は泥や掃きだめまじりの悪臭漂う状況だった。

でも整備されればいいかというと、当時の人達は
汚いなりに愛着をもっていて、
失われた街並みをなつかしむ文章を多々残している。

ただ、その失われた街並みというのが絵画の題材になることもなく
資料が余り残っていない。

郷愁を催させる街並みとはどんなものなのか?


フランス文学研究者で古書コレクターの鹿島茂が
これまでに集めた地図や版画を手掛かりに
パリの今昔をつまびらかにしようという意欲的な試み、、

それが練馬区美術館で開催されている
「19世紀パリ時間旅行―失われた街を求めて―」なのだった。

作品展示リストだけで16ページ。
暴力的なまでの量だった。


一口で言うと様々な発見があり、
一気に19世紀へと旅したのだった。

バルザック作品によく出てくるBoue(泥)の言葉が
実感できる裏路地の版画あり。

でこぼこの石畳の版画からは、
上を行く馬車のカツカツという音まで聞こえてきそう。

個人的にはプルーストが著書の登場人物のモデルにした
という画家の作品まで見ることができ、
わくわくしっぱなし。

滞在時間は4時間。
心地よい疲れに包まれて帰路に就いた。



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2017.05.29 Mon | Art| 0 track backs,
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