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特別展 レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦 『』糸巻きの聖母』 @江戸東京博物館 <感想>
◆ 習作スケッチには、手や足など細部への強烈なこだわりが・・・

知名度の割りに、生涯完成した絵画作品はごく少数とされる レオナルド・ダ・ヴィンチ。

彼の展覧会が江戸東京博物館で開催されているものの、絵画作品は <糸巻きの聖母>以外ほとんどないだろう
そう思いつつ、
<糸巻きの聖母>の美しさを鑑賞するだけでも十分、と言い切った友人と見に行ってきた。


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実際完成作はこの1点なのだけど、習作とおぼしきスケッチが多々あった。

聖母子図の中で描かれる人物の手だけの習作。

そういう習作はこれまで数々見てきたのだけれど、なぜかダヴィンチのそのスケッチは、
手とか足の指とかいった細部に異様なまでの拘りを漂わせていて、
どこか他の画家たちとは違い、正直、おどろおどろしいまでの気迫が伝わって、怖かった。

実際その手が全体の絵の中に組み込まれるときには、
他の人物の影になって手の全体像は見えなくなるのだけど、
解剖学にもこだわったという彼ならではの事前調査だったのだろう。

単に正確を期すためというより、人間の身体の細部への執着心が彼を突き動かしたのごとくで、
あれほど迫力を感じたクロッキー(習作スケッチ)は初めてだった。


<糸巻きの聖母>は微妙なグラデーションが織りなす沈んだブルーが美しく、
独特のエレガントなオーラを発している。

下方の模様のような土・岩の層、
そして空気遠近法で霞む遠景など、湿潤な空気が感じられるうっとりとする作品なのだった。


もうひとつの目玉は、空飛ぶ鳥に憧れ、必死で観察し、飛行機の制作を目指したレアな手稿。
これらは、アンボワーズにあるダヴィンチ博物館から来たようだ。

ダヴィンチ博物館といえば、ハネムーンの時に前を通りかかった。
場所はアンボワーズ。(写真は博物館を前にした若いツーレ。)

彼がフランス国王に招致されたことは知らなかったので、フランスにダヴィンチ?と驚いたのを覚えている。
説明書きには、IBMのコンピューターはダヴィンチの発明に基づきつくられた、とあった。

丁度アンボワーズ城見物の帰りに見つけたのだけど、
この時はお城のホテルに泊まったので、ゆったりとステイを愉しみたくて、中には入らなかった。

まさか日本でお目にかかれるとは。



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手稿は夥しい数あって、
細かい字で、しかも鏡文字になっている。
鳥の挙動などを分析し、飛行機につなげる創意がびっしり。
やっぱりマニアックの極致というか、そのエネルギーたるや、並大抵ではない。

全般に執着心の塊のような人、相当変人だったのでは、と思わせた。

時代を経てもなお残るダヴィンチという人のバイタリティに溢れた展覧会であったことは
間違いない。


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2016.02.27 Sat | Art| 0 track backs,
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