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ラファエル前派展 / Bunkamura <感想>
随分前の事。
ロセッティの《ベアタベアトリクス》を以前雑誌かカタログで見て
以来、ラファエル前派のファンになった。

その後イギリスに3ヶ月ほど滞在する機会があり、
あちこちでラファエル前派の絵画をハントした。

ロンドンのみならず、ケンブリッジやオックスフォードの大学付属などにも行った。
3段並べの無造作な絵の配列の中にロセッティなどが何気に埋もれていたりして
そんな宝さがしを愉しんだものだ。

けれど、今回Bunkamuraで開催されている「英国の夢ラファエル前派展」は、
リバプールの美術館からすべて来ているため
未見のものばかりだった。


ジョン・エヴァレット・ミレイは西洋美術館の《あひるの子》が馴染みだが、
そのモデルの子にそっくりな作品《巣》などもあった。


同じくミレイの《ブラック・ブランズウィッカーズの兵士》は、
戦地に赴く兵士と女性の別れのシーン。
2人が扉やノブに手をかけているのは、
部屋を閉めんとするひそやかな暗示だろう。
(或いは女性の方は、それを阻止してちょっと抵抗する見せかけの仕草?)

反ナポレオンの連合軍兵士なのに、部屋にナポレオンの肖像画が掛かっているのが
シニカルに映った。

足元の犬は忠誠の印だろうか。
離れていても愛は消えない、といった。


今回の発見は、ローレンス・アルマ=タデマ。
大理石、床モザイク、衣装の質感がすごい。

三菱一号館美術館のプラド展で知った細密画のよさを
改めて味わった。


フレデリック・レイトンの《ペルセウスとアンドロメダ》は、
プルーストの「失われた時を求めて」のバルベックの風景を綴った一節を想起させる。

陰鬱な海岸の岩(rivage funèbre,)につながれたアンドロメダを取り巻く風景描写が秀逸なのだが、
それを絵画で具現化したのがこの作品なのだと思った。


ジョージ・フレデリック・ワッツの《十字架下のマグダラのマリア》は
ロセッティの《ベアタベアトリクス》を彷彿させる。


バーン=ジョーンズは相変わらずの安定感。
《フラジオレットを吹く天使》の羽の色が美しい。


ロセッティは少なかったけれど、
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスを改めて好きになる。

メインビジュアルの《デカメロン》は、花咲誇る庭に集う男女の絵。
色合いといい、きわめて心地よい。
右手の男性がルネサンス期のイタリア人(ラファエロ)を思い起こさせる装束だ。



3月6日までなので、もう一度行くつもり。

こちらの美術館は通常19時まで開館で、金土が21時までなので、
比較的入場者が分散して混雑が緩和されるのがいい。
とくに金曜や土曜の20時頃などは、人気の高かったダヴィンチ展ですらガラガラで見やすかった。


こちらは我家のロセッティグッズ。
左はロセッティ作品のカタログ。手のひら版だけど、結構いいお値段だった。
(為替のせいもあり。)

IMG_0530.jpg


*****
「英国の夢ラファエル前派展」
期間:2015/12/22(火)-2016/3/6(日) *1/1(金・祝)・1/25(月)休館
開館時間:10:00-19:00(入館は18:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)*1/2(土)を除く
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_raffaello/ticket.html
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2015.12.24 Thu | Art| 0 track backs,
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