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映画「ミケランジェロプロジェクト」 <感想>と<トリビア>
 「ミケランジェロプロジェクト」 の真実と創作
(後半****以降、ストーリーの一部ネタバレ少しあり)


先週末、映画「ミケランジェロプロジェクト」を見てきた。

第二次世界大戦中、ナチの手により、各国の至宝ともいえる美術品が次々と掠奪されていった。
本映画は、それを奪回すべく立ち上がった「モニュメンツ・メン」の物語。

実話をベースに構成されてはいるものの、アメリカ軍のヒーローぶりにスポットライトを当てており、
確かに変形や誇張もある。

流れもスムーズというわけではなく、サマになるシーンのツギハギも気になった。

評判もまちまちのようだが、実際に多くの絵画が彼らの働きによって救われた証拠写真も残っており、
戦争という生きるか死ぬかの場面で命を賭して美術品保護に奔走した人々の生きざまには
とにかく脱帽だ。

事実とフィクションの折り合いの付け方はともかく、
悲惨な状況で奮闘した人たちの努力を見出した、という点において、
見に行ってよかった、と感じられる作品だった。


鑑賞後、史実と映画の相違をあれこれチェックしてみた。
そんな中、映画以上に事実の方がすごかった、という点も発見。

これはすごいことだ、、、という想いが募った。


以下、事実との相違点や映画で描かれなかった驚きの事実をピックアップ:


*****


1) 印象派美術館(ジュ・ド・ポーム)の職員が美術品の行先を隠密に目録として残していた。 
=> 本当、そして事実はもっとすごい


ケイト・ブランシェット演じるクレールが、ナチの秘書として占領された美術館に残り、
略奪品の行方を目録として内緒で残していたのは事実なのだけど、
その目録の作成手法が映画では描かれていなかった。

実際は、ゴミ箱の中から、ナチが残した送付状のカーボンコピーを判読して
作品と行先をノートに記したり、或いは
輸送ドライバーを手名付けて、配送先をスパイしたりしていたそうだ。

また、ナチは知らなかったが、彼女はドイツ語ができたので
盗み聞きもできたという。

ノイシュバンシュタイン城に運ばれた美術品の発見など、
彼女の貢献度は大きい。

ちなみに、美術館を占拠したナチに使われ続けたのは
彼女の地味な風貌が役立ったということだ。

ほかの職員は信頼が得られず全員解雇されたが、
彼女はしくしくと服従しそうに見えたため、最後まで居残ることができた。



2) 鉱山発見は、歯医者がキッカケ => 事実

ただし、食事に行った歯医者の義理の息子の台所に盗品絵画が掛かっていた
というのは事実とは異なり、実際はパリ風景写真が掛かっていた。


3) モニュメンツ・メンは軍隊訓練を受けた => 事実

驚きだ。歴史家や美術史家、建築家らが実際に訓練を受けたそうで、
やはりこれは体を張った闘いだった。


4) クレール(美術館職員)は、マット・デイモン演じるジェームズに目録の存在をすぐに明かさなかった。
=> 事実。


信頼できる人とできない人の見分けができず、慎重になったためだという。


5) 映画のように実際モニュメンツ・メンたちはグループで行動したのか?
=> NO。


グループ活動ではなかった。


6) ヒットラーは、形勢不利となったら美術品を破壊せよと実際命令したのか?
=> YES。


ただし命令に従わなかったドイツ兵の存在もあったという。


その他、人物表現は事実と異なる点が多々あり、
2人のメンバーが亡くなった場面の描き方は事実と異なっている。
(但しメンバーの中に亡くなった人がいるのは事実)。

遺族の中には、風貌がまるで違うことに抵抗感を示す人もいると言う。


最後に<トリビア>

最後の場面。
仲間が果てた場所を訪れる30年後の主人公を演じたのは、主役ジョージ・クルーニーの実の父
ニック・クルーニーなのだった。



上記は、以下のサイトを参照。実在人物と映画の人物の対応写真もある。
http://www.historyvshollywood.com/reelfaces/monuments-men.php

映画「ミケランジェロプロジェクト
http://miche-project.com/



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2015.11.27 Fri | Art| 0 track backs,
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