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アレッツォのキマイラ(キメラ)像 一見ライオン、でも、しっぽは毒蛇!
ギリシャ神話のキメラ(キマイラ)は、いくつかの動物が合わさった怪物だ。

ほんの1年ほど前、このキメラという言葉が一世を風靡した。

例のSTAP騒動で、STAP幹細胞から「キメラ」マウスを作製し、多能性を獲得した、
とかいった誤謬が一時期広まった。
あのキメラは、この神話上の怪物から命名されている。

先のイタリア・アレッツォ旅行では、このキマイラなる怪物像が城門(サン・ロレンティーノ門)に置かれているのを目撃した。

この場所で発掘された400BCのエトルリア文明における彫像の青銅レプリカだ。
発見されたのは意外に昔で、1553年のことだそう。
オリジナルは今、フィレンツェの博物館にあると聞く。


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エトルリアは、紀元前8世紀~紀元前1世紀頃、ローマに近接するイタリア中部に形成された都市国家で、
ローマに行くと、エトルリアの遺物をよく目にする。

このキマイラ、頭はライオン、胴体部分はヤギ、尻尾は毒蛇という組み合わせ。
神話によると、おどろおどろしく獰猛なキマイラはカーリア王アミソーダロスのもとで育ち、
やがて勇者ベレロポーンにより退治される。


この位置からだと蛇の部分はよくわからないが、

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まわりこむと、しっかりしっぽが蛇になっているのがわかる。

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なかなかタフガイ的な面構えだ。

そして蛇が噛んでいるのは、自らの胴体につながったヤギの角だ。

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このキマイラ、頭は確かにライオンだが、ヤギの胴体とされている背中部分には
小さな羊の頭も乗っかっている。
曲線を描くヤギ角が、しっぽである蛇に噛まれている、というなかなか凝った構図なのだ。

羊の頭の反り返り具合なども絶妙で、エトルリア人の想像力の豊かさ・技術の確かさに脱帽した。


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この像なかなかイケていて興味深く見たのだが、さらにファンキーだったのは、
広場で開催されるフェスティバルのために乗りつけていた車両。

車体に、このキマイラの絵が描かれていた。
アレッツォの人たちにとって、このキマイラが象徴的な位置づけであるのがうかがわれる。


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神話から生物学出も使われるようになった言葉 キメラ (chimera)。
上述のSTAP細胞の場合は、”2つの異なる遺伝子セットを持つ個体:キメラマウス”
http://www.nig.ac.jp/museum/genetic/05_p.html)を指すそうだ。

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2015.11.13 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
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