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画家 千住博さんの言葉 ・ 妹 千住真理子さんのエピソード
先日、大学の講座で拝聴した千住博さんのレクチャーが秀逸だった。
心に残ったのは、「芸術は自己表現などでは決してない」。

古来アルタミラの壁画以来、人々は芸術に自分たちをとりまく世界を表現してきた。
千住氏は、常に世界平和などを念頭に制作していると。


そして私は大きく頷く -

マルセル・デュシャンが便器を芸術と表したのは、コンセプチュアルな哲学の披瀝ということでいいとしても、
ある作品が、あまりに”言った者勝ち”的で、まったく共感できないことはしばしばある。

作家個人のセンスに無理やり同調せよ、と脅迫されているかのように感じ、それが嫌なのだけど、
それこそが自己表現にとどまった作品なのではないか。

とはいえ作家自身は普遍性を表現したつもり、そんなケースもあるに違いなく、
鑑賞者の側にも、偏狭さをとりのぞいた視点が求められる。


ところで、レクチャー前に、主催者からこんなエピソードが披露された。
千住真理子さんと同級生だったその人は、彼女にかつて講演依頼をした。
結果的に引き受けて頂けたものの、最初の答えは:

「私とても忙しいんです。兄に講演を頼んでいただけません?」

それを面前で暴露された博氏、思わず失笑・ずっこけて、お茶目な素顔がのぞいた。
物腰柔らか、紳士然としているけれど、たいそう魅力的な方だ。
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2015.11.07 Sat | Art| 0 track backs,
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