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日本の美・発見X 躍動と回帰展 @出光美術館 <感想>
◆ 出光美術館で開催中の「日本の美・発見X 躍動と回帰 ―桃山の美術」のこんな発見


桃山時代の美術品の特色を、非常にわかりやすいかたちで展示し、
時代の空気を教えてくれる展覧会が出光美術館で開催中。
タイトルは、「 日本の美・発見X 躍動と回帰 ―桃山の美術」。


工夫されている、と感激したのは、モチーフが同じで時代の違うものと並べて展示することで、
桃山という時代を鮮やかに浮き上がらせている点。


たとえば、伊賀耳付角花生は、中国・南宋や明時代の青磁の隣に置かれている。
一見全く異なる作風ながら、桃山の花生は、古い中国のモチーフをわずかにとどめつつ、
それを大胆に崩し、ひしゃげさせていることがよくわかる。

通常は欠点と見なされる歪み、割れ、しみまでを愛でた、
それが桃山時代だったのだ。


柳橋水車図屏風などは、脇に置かれた室町時代の名残をとどめる隣の屏風と比較すると、
抽象表現的で、季節感もなく、パターン化している。
まるで現代アートのようだ。


遠近感、写実性をあえて消し、大胆に構図を排している。
それこそが展覧会名の「躍動」部分であり
モチーフとしてかすかに垣間見られる先人の芸術との共通点こそが「回帰」なのだった。


桃山時代、それは、芸術のみならず、当時流行した芸能文化にもよく表れている。


桃山時代に流行した歌舞伎の語源「かぶき」は、
かたむく、自由奔放、異様な身なりをする、などという意味をもつ。
実際当時の阿国歌舞伎は女性が男装して行われ人気を博した。

女らしく、武家らしく、公家らしく、といった既成概念を打ち破る
非常に自由な空気によって生み出されたのが歌舞伎であり、
そんな型破りを許した桃山時代こそ、非常に応鷹揚な時代であった。


織田信成、豊臣秀吉らを中心とした桃山時代の
大胆な躍動感を、展覧会を通じて認識できた。


会社の後輩とともに訪れた出光美術館学芸員の方によるミュージアムセミナーが秀逸で、
おかげで理解度も深まった。

会場内の解説、キャプションなどをじっくり読めば読むほど、
より本展を愉しめるかと思う。

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場所: 出光美術館
展覧会名: の「日本の美・発見X 躍動と回帰 ―桃山の美術」
開館時間: 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
毎週金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで)
会期: 開館時間等は都合により変更することがあります。
休館日: 毎週月曜日(ただし9月21日、10月12日は開館)
入館料: 一般1,000円/高・大生700円(団体20名以上 各200円引)
中学生以下無料(ただし保護者の同伴が必要)

http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
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2015.09.07 Mon | Art| 0 track backs,
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