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ボッティチェリが挿絵を描いたダンテの『神曲』
先日のエントリー:「辻邦生『春の戴冠』に出てくるボッティチェリの『神曲』挿絵」の続き。

テレビ東京のミニ番組「バチカン図書館の扉」の録画をまとめて見た。
以前印刷博物館で開催されたバチカン展に触発されたのだ。

少々前の放送では、例のボッティチェリが描いたダンテ『神曲』が扱われた。
これがボッティチェリの挿絵。

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印刷博物館で複製を見たのだが、細部がこれほどまでに精密だとは知らなかった。

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くびれの部分には、縛られた人物像。

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妖怪と人間たちがうごめく闇の世界。

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おどろおどろしいこの光景、これもボッティチェリ。
聖母子図とこの地獄図の隙間をどう埋めるべきなのか、しばし考え込んでしまう。
辻邦生氏の視点によると、美しい描線でつながるという。


この挿絵についてあれこれこれ以上言葉を重ねるのは野暮かもしれない。
辻氏が的確な描写を行っているのだから。

ボッティチェリの挿絵に関する辻邦生氏(「春の戴冠」)の描写を再掲:

暗黒の巨大な洞窟を吹く凍てつく烈風であり、また肌を焦がす火焔のような熱風であり、また闇の奥に飛びはねて亡者たちを苦しめる炎の団塊であった。叩き潰される者、口に糞尿を押し込まれる者、尻の穴に焼け棒杭を突き立てられる者、腹を裂かれる者、眼をくりぬかれる者、鞭打たれる者、恐怖の叫びをあげる者、硫黄の池に沈む者、怪獣たちに苛まれる者、首をねじ着られる者などの大群が、息苦しいまでに、その映像の1つ1つを埋め尽くしているのだった。

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2015.09.02 Wed | Art| 0 track backs,
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