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角田光代さんの講演会と、河出書房新社 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻
数年間にわたって出版される予定の
河出書房新社の創業130周年記念企画「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」(全30巻)




池澤夏樹さんの「古事記」の新訳、
角田光代さんの「源氏物語」の新訳、
川上未映子さんの「たけくらべ」の新訳、

などが出ることで話題をまいている。


昨日その角田さんの講演会に行き、
その裏話をうかがった。


いきなり料亭で一席が用意され、なにごとか嫌な予感に包まれる中
編集者から切り出されたのが、源氏物語新訳の依頼だったそう。

本当は別の古典のほうが好みだったそうだが、
(実名で作品名があげられたが、さしさわりがあるといけないので伏せておく)
選択の余地は与えられなかったという。


池澤さん経由のご指名ということもあり、断れなかったものの、
3年間この作業に従事せねばならない。
連載物などをすべて打ち切って取り組むことになった。

かくも長い間、独自の著書を一切封印するというのは
作家になってから初めてのことで、不安もあった模様。


「源氏物語」は中学、高校で断片的に読んだけれど
通して読んだこともなく、現在読書中。
現代訳の比較としては、林望さんの訳が一番読みやすいとのこと。

(与謝野晶子も読みやすいが、歌人ゆえ、和歌に訳が載っていないのが難点なのだとか。)


ほかの登壇者の方の話からも、谷崎の訳はわかりにくく、
創作を加えている訳者(窪田空穂だったか?)もいるという。


高校生から質問で、
「源氏物語に挑戦するコツ」を求められたときには、
現代語訳、とくにわかりやすいものを読むよう勧めていらした。


源氏は内容を俯瞰してみて初めて全体のつながりに気づき面白さが増幅するので、
そうした全体像が個々の訳においてもなにかしら表現できるよう模索しておられる由。

2017年出版予定、となっており、3年間で書き上げねばならない。
荷は重いハズだが一方で、
「源氏の訳は多々出ていて、読者側の選択肢が多いのでその点は気楽」とも。



さてこの全30巻、
ダ・ヴィンチNews http://ddnavi.com/news/194687/によると、すべてが古典の現代訳ではないようだ。

第14巻以降は、谷崎などの文学がそのまま掲載される。
須賀敦子さんも含まれる。


ダ・ヴィンチNews http://ddnavi.com/news/194687/抜粋:

●池澤夏樹=個人編集 日本文学全集
1:古事記 池澤夏樹 訳 ■新訳

2:口訳万葉集 折口信夫
百人一首 小池昌代 訳 ■新訳
新々百人一首 丸谷才一

3:竹取物語 森見登美彦 訳 ■新訳
伊勢物語 川上弘美 訳 ■新訳
堤中納言物語 中島京子 訳 ■新訳
土佐日記 堀江敏幸 訳 ■新訳
更級日記 江國香織 訳 ■新訳

4:源氏物語 上 角田光代 訳 ■新訳
5:源氏物語 中 角田光代 訳 ■新訳
6:源氏物語 下 角田光代 訳 ■新訳

7:枕草子 酒井順子 訳 ■新訳
方丈記 高橋源一郎 訳 ■新訳
徒然草 内田樹 訳 ■新訳

8:今昔物語 福永武彦 訳
宇治拾遺物語 町田康 訳 ■新訳
発心集・日本霊異記 伊藤比呂美 訳 ■新訳

9:平家物語 古川日出男 訳 ■新訳

10:能・狂言 岡田利規 訳 ■新訳
説経節 伊藤比呂美 訳 ■新訳
曾根崎心中 いとうせいこう 訳 ■新訳
女殺油地獄 桜庭一樹 訳 ■新訳
仮名手本忠臣蔵 松井今朝子 訳 ■新訳
菅原伝授手習鑑 三浦しをん 訳 ■新訳
義経千本桜 いしいしんじ 訳 ■新訳

11:好色一代男 島田雅彦 訳 ■新訳
雨月物語 円城塔 訳 ■新訳
通言総籬 いとうせいこう 訳 ■新訳
春色梅児誉美 島本理生 訳 ■新訳

12:松尾芭蕉 おくの細道 松浦寿輝 選・訳 ■新訳
与謝蕪村 辻原登 選 ■新釈
小林一茶 長谷川櫂 選 ■新釈
とくとく歌仙 丸谷才一 他

13:夏目漱石 三四郎
森鷗外 青年
樋口一葉 たけくらべ 川上未映子 訳 ■新訳


残りはダ・ヴィンチNews http://ddnavi.com/news/194687/にて
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2015.07.05 Sun | Books| 0 track backs,
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