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ダニエル・アラスを読む
フランスの歴史学者ダニエル・アラスの絵画論が素晴らしかった。


私が読んだのは、Daniel arasse 「ENTRE VOIR ET SAVOIRS」という彼のコンフェレンスでの見解を
そのまま書き下したテキストだったのだけど、
アンブロージョ・ロレンツェッティの絵画における遠近法の萌芽と、その真の意図、など
絵を見ただけではわからない。

「受胎告知」においてロレンツェッティは、
神の世界と人間の世界を描きわけるのに、遠近法(消失点は隠れてはいるが)を使った、そう聞くと
なるほど、と思わず唸る。

つまり、人間の世界にはCommensurable=測定可能な遠近法、
神の世界には、Insondable et ifini、つまり測定不可能で永遠の平面表現
と使い分けて、表現している。

cet espace en perspective est un espace ou tout sera commensurable et
ou l'Infini change de nature, s'incarne en corps opaque.

ということだ。
絵は本能で見る、という見方もあるけれど、この時期の絵は、聖書の知識があるだけでも足りない。
当時の技術、時代背景、流行していた様式などの知識抜きでは歯が立たない。

でもそれは頭でっかちに考えるということでなく、知識さえあれば、
すっと絵画に入っていける。
そして画家が与えられた限りある技術をいかに駆使して表現しようとしたか、
それに気づくとき、絵の輝きは一層増す。


当該の絵は、こちら ==> ロレンツェッティ・受態告知
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2014.12.12 Fri | Art| 0 track backs,
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