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新婚旅行で仏・バルビゾンに行ったワケ / 「ボストン美術館 ミレー展」序章として
フランス・バルビゾンへ行ったのは、新婚旅行の折りだった。

10日余りの旅程は、全て私が組んだ。
過去の旅で行きそびれた場所を線でつなぐような旅だったので、
踏破地は飛び飛びで、結構無理矢理な動線となったのはご愛嬌。


1) パリ16区のカフェクエット(個人の邸宅に泊まるシステム)に滞在する;
2) ゴッホetcゆかりのオヴェールシュルオワーズへの日帰り旅行;
3) 自然派の画家の里バルビゾンへの日帰り旅行;
4) ロワール河のシャトーに宿泊;
5) 上記の折りの古城めぐり;
6) カルカソンヌ訪問(職場のフランス人曰く「カルカソンヌを見ずにして死ぬな」);
7) アルビ訪問(ロートレックに会いに、そしてNHKフランス語講座テキストで見た写真にも惹かれた);
8) 古代ローマ遺跡が残るアルル観光(ゴッホの跳ね橋や描かれた夜のレストランも);
9) 海を真正面に見据えるニースのホテル泊。(バルコニー部屋を社員割引でゲットするという企みも含めて);
10) ヴェネチア旅行(この部分だけ飛行機移動);


これに、ツーレのたっての頼み、下記を追加。
11)ヴェルサイユ日帰り旅行

ヴェルサイユは既訪だった私。興味は皆無だったものの、
「フランスに行ってヴェルサイユに行かないなんて、そんな殺生な!」
という彼の一言で、入れない訳にはいかなくなった。


さて、冒頭のバルビゾン。
何が私を惹きつけたのか?

その頃ガイドブックには一切記載もなく、行き方すらおぼつかなかったけど、
(インターネット以前の話だ)
それでも漠然と、
コロー、ミレー、T・ルソーの絵の中に入り込めそうな期待感があった。

きっと何かが残ってる。

集った画家たちの余韻、或いはpittoresqueな鄙びた風景、19世紀の空気、
それらのいずれか、あるいは全部。
郷愁を誘うようなバルビゾンという名の響きが、そんな予感を許した。


最寄り駅はフォンテーヌブロー。
怖れていた通り、駅前にはバルビゾン行きバスの便もなく、レンタサイクルを選択した。


5月、木漏れ日の小道は余りに爽快で、
途中ガサゴソと葉っぱを踏みしめ、林に分け入り一休み。

「森閑」という文字のジャストフィット感。
人気のない木々に囲まれたひとつの小宇宙。

周囲を覆い尽くす木々を、自然を、コローがあれほど描いたのは必然だったろう、と思わせた。


そしてバルビゾン村到着。
想像にたがわぬ鄙びた佇まい。
石造りの建物は、恐らく昔のまま。

地味な安らぎに満ちていた。
バルビゾン派の絵の通りの。

作品から立ち昇る空気を疑似体験する、
それは物質的な満足感とは別の、精神的な豊かさを味わう瞬間。

数年後、私は芸術家村ポンタヴェンを訪れることになるのだが、きっとこれに味を占めたせい。


というワケで、ミレーは今年生誕200年。
三菱一号館でも展覧会が予定されている。


***

展覧会名:ボストン美術館 ミレー展 ― 傑作の数々と画家の真実
場所:三菱一号館美術館
会期:2014年10月17日(金)~2015年1月12日(月・祝)
年末年始休館:12月27日(土)~2015年1月1日(木・祝)
開館時間:10時~18時(金曜(祝日と1月2日を除く)は20時まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜休館(但し、祝日・振休の場合は開館。1月5日は18:00まで開 館。)

http://mimt.jp/millet/index.html
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2014.10.13 Mon | Art| 0 track backs,
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