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①根津美術館 「名画を切り、名器を継ぐ」に見られる、我が国”警察”の底力
展示されているのは切り取られた絵や、割れた壺ばかり、という一見風変りな展覧会が開催されている。
根津美術館の 「名画を切り、名器を継ぐ」だ。


切られた・割れた理由は様々なれど、それらを継いで後年まで残そうとする
所有者の心意気と、
補修の跡までもワビ・サビとして質感を楽しんでしまおうという
貪欲な日本独特の美的センスを堪能する催しだ。


これらの展示の中に、なかなかすごいエピソードをもつ白磁壺がある。


窃盗に遭い、犯人を追いかけた所、腹いせにこの壺を思い切り地面にたたきつけて
逃げてしまった。


その際の写真も見る機会があった。
まさに木端微塵。
微細な破片のオンパレード。


と、ここで、警察のすごいパワーを感じされる出来事が起きる。

窃盗事件なので、警察が綿密に調査する中で、この壺の破片も拾い上げられた。
(科捜研みたいな部隊が登場するのだろうか?TV番組「科捜研の女」の沢口靖子女史が思わず浮かぶ。
いや、受け持つのは鑑識と呼ばれる組織か?・・推理ドラマの見過ぎ。)


調査後、破片は全て所有者に戻された。
その収拾ぶりが半端でなかったそうだ。

破片は、粉のようなカケラも含めて、ひとかけらも漏らさず全て拾い上げられていたようで、
それらをつなげていくと、
一粒のカケラも欠くことなく、完全に元通りに復元することができたという。


人は、拾う際に目で取捨選択するので、普通ちょっと色合いが違うと
選別の対象外になったりするのだが、警察は、その辺もしっかり見極め、
破片の見落としはなかった。

そのおかげで、継いで再現された完璧な白磁を拝むことができる。


風流な展示の裏に、こんな地道な警察の仕事ぶりが垣間見れる。
なかなか奥が深い催しだ。


(上記は学芸員さんのトークで知ったお話)

根津美術館
「名画を切り、名器を継ぐ
美術にみる愛蔵のかたち」
2014年9月20日(土)~11月3日(月・祝)
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
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2014.09.28 Sun | Art| 0 track backs,
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