日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
日本の遺失物取扱所システムは世界最古?1300年の歴史があった
先日、日経新聞夕刊「プロムナード」で大竹昭子さんが「遺失物取扱所」のことを書いていらした。

日本語で言うと無機質な感じだけど、アメリカ英語では「lost and found」。
つまり、失われたものと見つけられたものが置かれる場所という意味。

筆者はそれに着眼し、英語には日本語にはないニュアンスがある、つまり
何かをなくした人と、見つけた人が行き交う場所といった人の行為が滲んでいる、
といった内容だった。 (そこから話は実際の出来事へと発展していくのだが。)


と、ここで、普段何気なく見ていたこの英語の単語の起源が気になった。
「lost and found」という口語的な言い回しからして、
比較的新しい言葉=海外で遺失物取扱所という概念は、意外に最近のものでは?
そんな疑問が湧いたのだ。


ちなみに、フランス語やスペイン語でも、似た様な言い回し。
ただ、スペイン語ではなくした物、という言い方なのに対し、フランス語は、見つかった物。

スペイン語: Objetos perdidos
フランス語: Objets trouvés

それを合体させたものがアメリカ英語、というワケだ。

なお、イギリス英語では lost property なのでスペイン語的。

となると、両方から取った言葉を使う北米大陸では、ヨーロッパよりも
更に遺失物取扱所の起源は新しい感じがする。


そこでWIKI英語版を調べてみると、古代ギリシャやローマ時代に、
それっぽい記述はあるそうだが、制度化された遺失物取扱所は、
1805年、ナポレオンがパリの落とし物を集める仕組みを確立して以来とのこと。

一方:

日本では、718年制定の養老律令・捕亡令得闌遺物条に、
届けられた落し物は役所で1年間保管することが決められている。
これが日本で確認されている最古の遺失物に関する制度的保管管理の記述である。
WIKI日本語版より



奈良時代だ。

更に検索すると、そんな日本の歴史を参照し、だから日本での落とし物拾得率は高いのだ、
といったNYタイムズの論評も見つかった。


上述の大竹さんが言うように、確かに遺失物取扱所という言葉は
無味乾燥で、Lost and foundよりも血肉が通っていない感じだけれど、
話し言葉的な海外の呼称に比べ、文語的でお堅い分だけ、歴史が滲んでいて、
ちょっと誇らしい気がしなくもない。

.
関連記事
2014.09.26 Fri | Society| 0 track backs,
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
"shw-greenwood" template design by Shallwill