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今ならアインシュタイン来日時の記録が数々見られる / 東京駅そばインターメディアテク
東京駅そばKITTE内インターメディアテクで、すごい物を見てしまった。

アインシュタインが来日時に乗った可能性がある、エレベーターの籠の丸ごと展示

以来、ここ数日間というもの、これぞ現代アートの真骨頂なのではないか、という思いにとらわれている。


フランス映画に出てくるような 古びた蛇腹式の鉄製エレベーターは、
東大理学部旧一号館にあったものだそうで、「伝アインシュタイン・エレベーター」と名付けられている。

1922年、同大学を訪問したアルベルト・アインシュタインがこれに乗ったという確実な記録はないらしい。

それでも、人々により訪問のメモワールとして信奉されてきた。


これを見た時、ずっしりとした説得力を感じてしまった。

「伝」がついていようがいまいが、アインシュタインが生きた当時の空気感は十分伝えている。
なにより、わざわざこんなところにまで運んで、ありがたく大きな鉄の塊を陳列している事実が、
人々の並々ならぬ想いを感じさせ、この展示物に途方もない実在感を与えている。


そう感じた途端、実用物であるべきエレベーターは、脳内で聖像のようなオブジェへと変身してしまった。


昨今、ガラクタ等をいろいろなものに見立てた作品を、美術館でよく見かける。

結局こういった見立ての廃物とアートの境目というのは微妙で、
いかに多くの人の共感を得、視線をナビゲートすることができるかにかかっていると思うのだけど、
人々の熱い思いに裏打ちされたこのエレベーターほど、迫真にせまっているものはないのでは。。。


この物体が運んでくるのは、単に来日したアインシュタインの息遣いだけでなく、
彼が披露した相対性理論に突き動かされた教師や学生たちの熱い眼差し。


そんな空気を後押しするかのように、傍らには来日時のアインシュタインの写真が飾られている。

夫妻との記念撮影写真のほか、黒板に彼自身が理論の数式を書いている写真まであって、
歴史上の人物が突然目の前に降臨してくる。
古びた写真でありながら、ウォーホールのアインシュタインにはない有機性。


生々しい迫力に満たされつつ隣の大部屋に足を踏み入れれば、
足元にはいきなり太古の化石が無造作に置かれていたりする。

いやはやなんとも奥深い、インターメディアテクは。


http://www.intermediatheque.jp/
入場無料
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2014.09.22 Mon | Art| 0 track backs,
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