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練馬区立美術館で開催予定の「あしたのジョー、の時代 展」 が放つ昭和の輝き
◆ アニメ中の人物が亡くなって現実に告別式を行った昭和という時代


昭和の時代、スポーツ根性もののTVアニメが流行する中、
なんと劇中人物落命の際、実際に告別式を開催した、そんな出来事があったそうだ。

それを知ったのは、CINRA.netの美術展紹介ページ

練馬区立美術館で開催される「あしたのジョー、の時代 展」内容が知りたくて、
(原画のみの展示なのだろうか?とか)上記のサイトにアクセスしたら、こんな文に遭遇した。

同展では、ちばてつやによる原画を100点以上展示。さらに、アニメやレコードなど同時代の関連資料や同時代の芸術家たちの活動を通して、『あしたのジョー』連載時の時代の空気を振り返る。出展作家は、ジョーのライバル・力石徹が劇中で命を落とした際に告別式を行った寺山修司をはじめ、、、(以下略)




え?マンガの人物に告別式?
そこまでのフィーバーぶりだったのか。
昭和のアニメ熱、すごかったのだ。

今もアニメは日本の特許のように世界を席巻しているけれど、
この時代、そこまで登場人物に同化するような動きがあるとは思えない。

人々がよりリアリスティックになったせい?
いやそれより、テレビゲームソフトが驚異的な勢いで生み出され、市場に出回っている昨今、
感情移入の場が、テレビアニメからバーチャルゲーム世界に移行したとは考えられないか?


それにしても、原画とともに時代を検証するというのは面白い企画。


先日資生堂ギャラリーで見た中村誠さんの展覧会がそれに近かった。

70年代という時代を代表する資生堂のポスターの展示に付随して、
没写真・ネガ・指示書などが展示され、制作過程が分かるようになっていた。

パソコンなどない時代。すべてが手作業。マニュアルさ加減が圧巻だ。


特に感動したのは、選択した写真の色合い修正などの指示書。
「もっと濃く」などと朱書きで入っているのだが、その色のどこが不満なのかわからないほど、
微妙な調整を試みており、美に対する執念、拘り、思い入れが、その手書きの言葉からたちのぼっていた。


作品を作る過程の産物の展示というのは多くを物語っており、最終作品単独の展示を補強してくれる、
そんな思いを持った。
その上でその産物たる最終作品を見てみれば、裏にあった多大な努力に裏打ちされて、
いっそう敬意を表したくなるのだった。


こういった体験を通じて気が付いた。
ありきたりの展示にちょっとアクセントを加えることで、随分見方や味が変わるものだな、と。

なので、昭和を感じる工夫がされているらしい「あしたのジョー、の時代 展」 展覧会でも、
作品の裏の時代背景など含め、なにかしら増幅した手ごたえが得られそう。


こうしたちょっと毛色の変わった展覧会の存在を知るにつけ、つくづく思う。
昨今、これだけ美術館が増殖して、展覧会も工夫が要求されているのだろうな、と。

あちらこちらで企画力、個性を競っている。

あまたの展覧会の中、集客力を維持すべく、
美術館自身の発信力も増している。

ツイッターや、HPを通じ、
キャッチコピーを練り、トークショーを企画して。
魅惑的な関連イベントも多く、美術館から誘われているのを感じる。

以前はもっと素っ気なかった。
次の企画展のフライヤーが置かれ、来たい人は来ればいい、みたいな感じ。
デパートでの展覧会も多かった時代。
それほど鑑賞者に媚びずとも、買い物客をそのまま取り込めたのかもしれない。


アピール力が高くなったのは、美術館だけではない。
大学もしかり。
先日母校に行って驚いた。
自習室がこじゃれたカフェ形式。
我々の頃は、学生は放置プレーだった。
入試を経て入ったら、あとはご自由に。
学生へのサービスなどという概念はなく、素っ気なかった。
少子化のせいか、いまは大学側が学生にゴマをすっていると感じるぐらい親切だ。


つくづく時代は変わった。

忘れかけてる昭和の香りを嗅ぎに、行ってみようか。
「あしたのジョー、の時代 展」。

*******

練馬区立美術館
【会期】平成26年7月20日(日曜)~9月21日(日曜)
【休館日】月曜日(ただし、7月21日、9月15日【月・祝】は開館、翌日休館)
【開館時間】午前10時~午後6時※入館は午後5時30分まで
【主催】練馬区立美術館/朝日新聞社
【特別協力】高森篤子/ちばてつやプロダクション/講談社
【協力】トムス・エンタテインメント/虫プロダクション/日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)/全日本シーエム放送連盟(ACC)
【協賛】スポーツニッポン新聞社/ブラザー販売株式会社
【助成】芸術文化振興基金
【観覧料】一般500円、高大学生及び65~74歳300円、中学生以下及び75歳以上無料、障害者手帳をお持ちの方(一般)250円(高大生)150円、団体一般(20名以上)300円、団体高大生(20名以上)200円※無料、割引の方は確認できるものをご提示ください。
【交通案内】西武池袋線「中村橋」駅下車徒歩3分
〒176-0021練馬区貫井1-36-16 電話:03-3577-1821

イベント情報などは以下の公式サイトに詳しい。
https://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/joe2014.html
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2014.07.05 Sat | Art| 1 track backs,
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2014/07/06(日) 08:59:26 |
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