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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
寺院の大修理にまつわるエピソード 奈良・薬師寺編
昨日のエントリー(小川三夫氏(宮大工棟梁)の講演会)に関連して。

スピーカーの小川三夫氏は、現在薬師寺の東塔の復興に携わっていらっしゃるため、
それにまつわるお話も伺えた。


下の写真は私が4月に訪れた薬師寺「西塔」。
こちらは昭和の終わりにすでに復興が済んでいる。

P1560165.jpg


そして下の写真左が、7年かけて復興予定の「東塔」。

P1560161.jpg


一番上の西塔を見てわかるとおり、屋根は反り返っている。

小川さんによると、

「屋根は時とともにたわむので、建造当初はわざと反り返らせている」のだとか。
しかしこれも1300年も経てば、反りが戻り、まっすぐになっていく。

修復を待つ「東塔」は、1300年経っているため、屋根はまっ平の状態だ。
それから推測するに、この東塔も、建てられた1300年前は弧を描いていたのだろう、と。

つまり、現在の西塔と東塔は、今から1300年前の姿(西塔)と1300年の時を経た姿(東塔)の両方の姿が見られるというわけだ。

ただし、東塔の方は、修復用の覆いのため、門外漢が今その姿を拝むことはできないのだが。


修復を迎えた東塔前には、復興説明のパネルが並ぶ。

P1560166.jpg


現在の傷んだ状態を写真で見せている。

P1560185.jpg


小川棟梁の力量が試される。
こうした古代建築に図面や説明書きはない。
建物と対話して、理解して、そのうえで推測するしかないという。

理論や数字ではなく魂を嗅ぎ取る臭覚、そんな抽象的な概念が1000年以上も前の建造物復興の根幹をなしている。


小川棟梁のお話全文要約書き下し
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2014.04.19 Sat | Art| 0 track backs,
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