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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
言語に内包された本の歴史
前回エントリーの慶應義塾大学の展示では、
古代から現代に脈々とつながるものを具体的に実感することができた。

展示に付随する解説書によると、ラテン語のLiber(本)は、もともと樹木の内皮を表す言葉だったという。

古代エジプト人は水草パピルスから紙に似たものをつくり、そこに文字を書きつけた。
なので、本や書を意味するものには、元来「木」を表す言葉が使われるケースが多い。


ラテン語Liberからそのまま派生したことが明白なのは、例えばLibrary、或いは公文書のLiber。
フランス語で本はLivre、イタリア語やスペイン語ではLibroだ。

一方で、パピルスという言葉(ギリシャ語でBiblos)から派生した言葉も、現在、本に関連した多くの言葉に内包されている。

Bible聖書、bibliophile愛書家、フランス語のBiblioteque図書館・・。


本が樹木に端を発して形成されていった歴史は、いまも日常言語の中に息づいている。

そう考えると、Paperはもしかして・・・
やはり語源はPapyrus(パピルス)だった。

ギリシャ語でBiblosだったパピルスが、ゲルマンの方ではPapyrusとなり、
そして英語のPaper、ドイツ語のPapierへとつながった。


展示では、実際パピルスに記された起源230-280年頃の書簡も見ることができた。
薄いシート状で、一見心もとない材質ながら、今でも朽ち果てず残っている。

インドの書も展示されていて、こちらは棕櫚科の植物が材料という。


数千年以上前の古代の手法が現存する言語に今なお残る不思議。
文字の発明、書の形成が、人類にとっていかに素晴らしく、飛躍的な事象だったかがしのばれる。
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2014.03.21 Fri | Books| 0 track backs,
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