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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
尾瀬に死す
「metro min.」(メトロミニッツ)という東京メトロ発行のタウン誌がある。
構内で無料配布されている。

2008年1月63号という最新版の46ページに、「撮りながら話そう(藤原新也)」というコーナーがあり、
今回のタイトルは、「尾瀬に死す」。思わず息を呑むような内容だった。


藤原氏の友人の実話である旨書かれている。

その友人夫婦の奥さんは末期がん。
尾瀬に行きたいという妻の願いをかなえて、2人は尾瀬に向かう。
なめこを採って妻のもとに戻ると、彼女はこん睡状態だった。
携帯電話のない時代。自分のからだに縛り付けておぶって2時間かけて病院に運んだ。
苦労の甲斐なく妻は息を引き取る。

縛ったことによる外傷で、夫は殺人容疑者となる。
一審の結果は懲役18年の有罪。
筆者である藤原氏は、その友人に頼まれて証言台に立つ。
証言内容は、「彼はそんなことをやる人間でない」。
二審で懲役10年に減刑となる。

ついに最高裁まで争われた。
最終陳述前に妻の夢を見た。
魔法瓶を夫にしきりに差し出している。
どういうことだろうか?
彼は妻の実家に行き、遺品となった魔法瓶を手に取る。

振るとカサカサと音がした。
なにか入っているが、内容物は引っかかってでてこない。
分解して開けてみた。遺書だった。

最高裁で筆跡鑑定の末、遺書が本人のものであることが実証された。
夢に出てきた妻に導かれて、みごと無罪を勝ち取った。
司法解剖をしていないので死因は不確定なるも、自分で睡眠薬を服用したらしかった。

遺書には自分が尾瀬で死ぬことを選んだことと、夫への感謝の気持ちが綴られていた。
Metro Min.には全文引用されているが、流れるような美しい文章だった。。。


全てこれが実話だとすると、まさに
”真実は小説より奇なり”というのは、こういうことを言うのだろう。
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2008.01.25 Fri | Society| 0 track backs,
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