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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
パリ:貴婦人と一角獣の面影を求めて、ステンドグラスの海原をさすらう
以前NHK「日曜美術館」で作家・原田マハさんが案内人となり、フランス中世美術館所蔵の「貴婦人と一角獣」のタピスリーの特集をやっていた。

謎多き本タピスリーを読み解く鍵がパリに潜んでいると知り、7月の訪問で、その痕跡を求めて2ヶ所を訪れた。

まずは、フランス国王専用の礼拝堂だったサントシャペル礼拝堂。
ステンドグラスの鳥かごの異名をもつ。
パリの中でも、大好きな場所のひとつ。
近年かなり混雑しているのが玉に瑕。

ここに、貴婦人と一角獣の下絵を描いた画家の作品があるそう。
張り切って朝一番ででかけてみた。

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チャペル自体は13世紀中旬につくられたが、
正面のバラ窓だけは1500年につくりなおされ、それが、くだんのタピスリー作製時期とかぶるのだ。

番組で紹介されていたタピスリー職人の手による作品が丁度この部分。
中世からルネサンスの過渡期のリアルな人物表現からその力量が感じられる、とはTV解説の受け売り。

確かに、他の部分と比べて、絵の完成度が高い。

ちなみにこの写真は、番組に出ていた部分そのものという認識はなくたまたま撮影していた。

バラ窓の部分だったことは記憶にあり、その中でもいくつか秀逸なものをアットランダムに撮影し、帰国後に録画と照合したらこれだった。

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一方、建設当初・13世紀中旬の作品とおぼしきステンドグラスは恐らくこちら。
いかにも古べた枠取りに加え、明らかに人物表現が異なっている。
人形的とでも言おうか。

150年の時の隔たりは侮れない。

現在と今から150年後の時間の隔たりというものは、美術作品においてどのような差異を生み出すのだろう?

P1370641.jpg



この後、一角獣タピスリー不在(=来日中)の中世美術館に行ってきた。

一角獣タピスリーの部屋は修復中で、その他一部所蔵品が日本にきていたものの、それ以外は
見ることができ、中でも面白い発見が。

サントシャペルのステンドグラスが一部修復中で、それが展示されていたのだ。
いつもは遠目でしか見られないステンドグラスを間近に見られ、なかなか興味深かった。
それはまた後日。


次に訪れたのは、サンジェルマンローセロワ教会。
ルーブルの向かいにある。

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ここには、貴婦人と一角獣の作製を依頼したと言われるアントワーヌルヴィスト家の紋章を描いたステンドグラスがあるそう。

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簡単に見つかるだろうと思っていたらこれが大間違い。

教会内いたるところにステンドグラス。

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例によってステンドグラスの設置場所はえてして、高いし遠いし、望遠鏡持参だったが、これには参った。

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この部分は観察しやすかったけど。

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もしかしてこれ?と思ったのが下記。

三日月マークがあったから。
(下段左から2番目)

でもそうではなく。

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探し求めていたものは、バラ窓にあった。

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こんなにひっそりと。

P1400656a.jpg


ステンドグラスひとつひとつを、こんな茫漠たる作品群の中から見つけるという作業は、一筋縄ではいかなかった。

興味本位で始めた探検だったが、美術館巡りで疲れた体には、結構こたえるのだった。

まあ、単なる自己満足の世界というか、単なる物好きである。
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2013.09.10 Tue | Art| 0 track backs,
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