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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
土門拳の『古寺巡礼』
 泉屋博古館と富士フィルムスクエアを梯子したら、双方で安田靫彦に出会った・・・という話


富士フィルムスクエアで開催中の土門拳『古寺巡礼』展。

またまた旅心がくすぐられるような古寺の数々。

1冊当時の価格にして30万円以上という豪華写真集5巻の展示もあった。
刊行50周年記念なのだ。

題字がそれぞれ異なるなと思ったら、5人の芸術家・文人に依頼していた。

順に、梅原龍三郎、福田平八郎、 安田靭彦、川端康成、井伏鱒二。

梅原の字が格調があって好き。
安田の題字、、、画風に通じるような、生真面目で線が細い文字で印象に残る。

しかも霊感のように、そのほんの少し前に、泉屋博古館で安田靫彦の絵を見てきたばかりだった。
《清香》と《淡妝》と題された紅白の梅の絵なのだけれど、素朴で気取らない梅たちが印象的だった。

筆跡と絵の筆の運びが全然違う、と思ったけれど、よく考えれば、彼の梅も、筆同様、素朴ともいえる。


そして、土門の写真の一枚に、法隆寺の隅木を支える邪鬼岩 崎 建 築 研 究 室 ・ 日 誌さんのBlog)の一枚があった。

思わずヴェネツィアを思いだす。


リアルト橋のせむし男も、重石に耐える男の像だった。

P1000880.jpg

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洋の東西を超えて見出す共通の風景。



写真展には、土門氏自身の言葉も添えられているのだが、その表現方法もまたすばらしい。
仏像と心の深いところで対話した人にしか言えないコメントであり、そんな人だからこそ撮れた作品なのだ。

静謐な仏像を作り上げた仏師たちにしても、
仏と心を通わせたからこその出来栄えなのだろう。


室生寺弥勒堂 釈迦如来坐像の酸いも甘いも噛み分けたような繊細な情感が
ミノひとつでつくり出されたなんて、奇跡のよう。
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2013.06.16 Sun | Art| 0 track backs,
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