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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
驚いた、ヴァチカン博物館にモダンアート
ヴァチカン博物館に、モダンアートのコーナーがあるとは知らなかった。

丁度システィナ礼拝堂に入る手前の通路脇のくぼんだ区間。

礼拝堂はこっちだよ、という標識がさっきから何度か出ているのに、まだ現れない、
気が急いてしまう、そのまっただ中に登場する区間なので、誰も振り向きもしない。

人々の頭には、ひたすらETを彷彿させる天地創造の天井画が駆け巡り
それどころじゃない。

がしかし、そんな通路を競歩の選手よろしく歩いているさなか、突如こんなものが
現れたものだから、虚を突かれ、ええ?と、思わず足を止めた。

あ、フランシス・ベーコンだ!


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法王を描いたこの一枚。
さすがに独特のデフォルメは最小限といった感じで
いつもは大胆な彼の筆も、やけに神妙だ。

Bacon, Francis (1909-1992)
Title: Study for a Pope II, 1961


どうやらここの区間は、現代・近代アーティストたちが描いた、宗教絵画の展示室になっているよう。

ちょっと奥に足を踏み入れてみる。

汐留ミュージアムやブリヂストン美術館(のルオーの宗教画)を思い浮かべつつ、
ジョルジュ・ルオーはありそうな予感。

やっぱり・・

P1350321.jpg

Georges Rouault (1871-1958)
「Ecce homo」


P1350320.jpg

Georges Rouault (1871-1958)
「Nazareth」 (ナザレ)


あんまり興味なさそうなツーレが、唯一気に留めたのはこの作品らしい。
グラハム・サザーランドなる画家のもの。

右手からの流血ぶりが、妙にインパクトがある。
こんな痛そうなキリストって・・・新鮮?

P1180814.jpg

Graham Sutherland (1903-1980)
「Crucifixion」


なるほど、いかにもありそうなシャガールの絵もあるね。

P1350319a.jpg

Marc Chagall (1887-1985)
「Red Pieta」(赤いピエタ)


これは両方ともシャガール。

P1350322.jpg


Marc Chagall (1887-1985)
「Christ en le Peintre」
「Jacob's Ladder」


ジェームス・アンソールもある。
最初、ラウル・デュフィかと思った。

P1180813.jpg

James Ensor
「Procession of the Penitents of Veurne 」


ヘンリー・ムーアも。
ちょっとおどろおどろしいけど。

P1350325.jpg

Henry Moore
「Idea for Crucifixion Sculpture」


ヴァチカン博物館・モダン宗教芸術コレクション、などと銘打っているコーナーだった。
Vatican Museum - Collection of Modern Religious Art

ちょっと穴場。

でも、ヴァチカン博物館はなにしろ敷地が広大で、芸術品が大量なので、
これまでいちいちつぶさに見ていたら、いくら時間があっても足りないだろう。

私も見るには見たが、結構駆け足で見たに過ぎない。
だから、かなり残念なことに、フジタを見逃したことに帰国後気が付いた。

レオナール・フジタの聖母子画があったみたいなのだ。
画像


ひゃー、これは美しい。是非見たかった!

確か通路の窪みは3区間ほどあったので、どこかの壁面を見逃したのだろう。
気に入った絵、知っていそうな画家の絵の前では立ち止まったけど、
これは明らかに目に入っていない。

でも、あれが精いっぱいだったな。
なにしろ場所が悪い。

もうあと一歩で、システィナ礼拝堂、といういかにも取ってつけたような廊下みたいな場所にあるのだから。


それにしても懐が深いな、ヴァチカン博物館。

ここにあるのはシスティナ礼拝堂やラファエロの間だけじゃない。

馬車博物館だって、イスラエル博物館だってある。

この”行きずりの場所”にある近代宗教画のコーナーのうち、たった1区間の絵だけでも、
ごっそり日本の美術館に来ようものなら、
それだけで1800円の入場料ものだろう。


そう考えると、丸ごと入場料20ユーロのヴァチカン博物館は、なんたるお安い美術館だことか。

個人的印象だと、名作の数という観点でいえば、普通の美術館100個分以上の価値がある。
となれば、20ユーロの中に含まれる予約手数料の数ユーロなんて無料同然。


絶対ヴァチカン博物館は予約すべき、改めてそう思う。
(不動の長蛇の列:予約しなかった人々 vs 最初の入り口通過待ち時間ゼロ:予約あり)
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2013.05.09 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
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