FC2ブログ
日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
東京国立博物館平成館「国宝 大神社展」
本日会社帰り、東京国立博物館平成館「国宝 大神社展」で行われたブロガー内覧会に行ってきた。

国宝がズラリ並んだ陳列ケースもあり、お宝ぶりが偲ばれる中、
個人的には、やはり現代においても身近なものに惹きつけられた。

重文でもないし、恐らく展示の中ではマイナーな出展品なのだろうけれど、

それはー
「蒔絵絵馬」!


・以下の写真は全て主催者の許可を得て撮影したものです。
P1310833.jpg


なんと受験合格祈願を書いたりする普通木製のあの絵馬が、例としては少ないながら
蒔絵でつくられた時代があるみたいなのだ。

これは室町時代16世紀中ごろのもので、マジックで書く絵馬とは別物の佇まい。
絵馬だからやっぱり馬が描かれているわけだけど、こちらは立派な工芸品だ。
願掛けの文章があるのかどうかはわからなかったけど、奉納した人物の氏名、日付もハッキリ。

xxに合格しますように、などと野暮なことを書かないで、単に奉納の記録を記すだけなのが昔の絵馬だったか?

これらは山形や福島の神社のもののようだ。

右から2番目の絵馬を納めた人の名は「木村右兵衛尉景重」と書かれているようで、
実はこの人、中尊寺にも同様の蒔絵絵馬を奉納している、なんてことが判明している。

お金持ちで、願掛けの好きな人だった?
エリア的に言って、北関東(ちょっと東北)あたりを中心に活躍した人だったとか?

残念ながらネットで検索しても、この人物はさすがにヒットしない。
どんな人だか知りたかったなぁ。

~~~~~~~~~~~~

それからこちらの御神輿は国宝。
沃縣地螺鈿金銅装神輿(いかけじらでんこんどうそうしんよ)。

神輿は書いて字の如し、神を目的地に運ぶ輿のこと、、、だとオーディオガイドが語ってくれた。
和歌山県の鞆淵八幡神社(ともぶちはちまんじんじゃ)にある立派なもの。

さすがにお祭りでも、今ではおいそれとは使用できまい。

何しろ古い、平安時代12世紀の物。

P1310821.jpg

透かし彫り+鏡、上部には鳳凰という豪華さ。
保存状態がいいのに驚く。

豪華に、そして丹念に作っている分だけ、信仰の厚さを感じさせる。

~~~~~~~~~~~~

次に気に入ったのは、吉野御子守神像(左)。

像といっても、画だ。
このように絵の神像もあるそうだ。

お顔比べなら右の絵のほうが美人なのだが、こちらにはどっしりとした安定感、
つまり安心感がある。

南北朝時代・14世紀のもので、驚いたことに個人蔵。

は背景にかすかに山々が描かれ、
ちょっとモナリザみたい。

右の方は、比率を超無視した子供が下方に描かれ、
昔の西洋の聖母子像にも、ややもすると子供・大人の比率が
極端だったものもあったっけね、などと思ったのだった。


P1310839.jpg

この絵は、展示の顔でもある。

P1310837.jpg


もともと石など自然物を神として崇拝していたところ、9世紀頃から神像を崇めるようになったそうで、
後半の展示は、神像オンパレード。

像の中で印象に残ったのは、中央のいかにも目玉風の3体ではなく、下の写真左の女神坐像。
平安時代・9世紀のもので国宝だ。

写真では見みづらいけれど、長髪のような彫りになっている。
木の枝を持ち、袖の辺(?)だったかにひとつ彩色のほどこされた花のような文様が残っていたのが
目を引いた。
女性の衣服だからと、可愛らしい柄を入れた職人さんの気張った心意気を感じたのだった。

さらに座っている台座が、雛壇のおひな様の台座のようだった。

京都東寺のもので、神像としては最古の部類の9世紀のもの。


P1310788.jpg


その後神像は小ぶりになる。
神社の本殿奥に収まるように、との配慮、という解説だった。
(解説ありがとうございます。その内容はあちこちで触れられることでしょう。)

P1310795.jpg


刀、甲冑の展示もあり、特に刀の鞘とか柄の凝り具合が素晴らしい。
鳳凰の彫りのようなのもあったような(ついさっきのことなのにうろ覚えだが。)

いつかサントリー美術館で見た兜の展示を思い出した。

「戦」にお洒落ですか?なんと無駄でもったいない・・・・

と思うほど、凝ってて、豪奢な工芸品になっていたのだ。
男の美学、とでも言うべきか。

噂をすれば影(?)で、今回トーハクのこの展示の中に、サントリー美術館からきている屏風があった。


下が例の、国宝ストリート:

P1310815.jpg



今回の目玉の「七支刀」(混雑してたので写真撮りそびれた)は、貸主のご厚意により、5/6から5/12に延長になったそうで、
解説の方が、その点を力説していらした。

こんな重要な(教科書にも出てくる)レアグッズが延長貸出となるのは稀なのだとか。
それがトーハク公式サイトでも、
大々的に(=これ見よがしに訂正線で!)告知されているのが微笑ましい。

~~~~~~~~~~~~~~~~

東京国立博物館「国宝 大神社展」
公式サイト:http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1573

平成館 特別展示室 2013年4月9日(火) ~ 2013年6月2日(日)
開館時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、会期中の金曜日は20:00まで、土・日・祝・休日は18:00まで開館)
休館日 月曜日
(ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館、5月7日(火)は休館)
関連記事
2013.04.23 Tue | Art| 0 track backs,
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
"shw-greenwood" template design by Shallwill