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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
中国王朝の至宝 at 東京国立博物館 その1
東京国立博物館で開催中の「中国王朝の至宝 」ブロガー特別招待会(又懲りもせず)に行ってきた。


>>11月8日(木)18時半受付開始、19時ギャラリートーク開始(終了20時予定)

というスケジュール。

昨日近代美術館で配布された当館本企画のパンフをチェックして、あらかじめ内容をある程度把握していったにも関わらず、やはり行ってみて学芸員の方の話を聞いてなるほど、と思うことも多々。

例えば、時代を6つに分けて展示する中で、それぞれ2つの対決を試みている。
パンフレットにもそれはちゃんと書かれているのだが、話を聞いて、なるほど、と思った。

第1章の王朝の曙では、蜀と夏・殷という時代を対立させ、違いを浮き彫りにするのだが、
その対立点は、こんな感じ: 金を用いた蜀、青銅の夏・殷。

時代の推移を追うために、あらかじめパンフレットの年表を見ながら展示を見る心積もりでいた。
時代感覚がないと、まごつくに違いない、と思ったので。

しかし、持参の年表に「蜀」という時代はなく。

でも、入り口にこういう便利な年表を見つけ、最初に写真に収めておいた。
これが後々役立った。

つまり、中国の王朝は、黄河流域と長江地域の2つで平行して成立していた時期があるのだった。
つまりこの場合の対立は、一見 「蜀 vs 夏・殷」、というと時代の対比のように見えるのだが、
実際、年表をちゃんと見てみると、地域による対比であったのだ。

P1150542.jpg


今回これを見るにあたり、思いがけず役立ったものがある。
今年始め、泉屋博古館 分館(東京で「開館10周年 神秘のデザイン―中国青銅芸術の粋―」を見ておいたことだ。

あの展示は商周時代とのことだったが、商はこちらでは殷と表されていた。
泉屋博古館の青銅コレクションは素晴らしく、特に動物表現の豊かさが眼を引いた。

というわけで、今回も、陶器などの端っこにミニ動物を見つけては、あ、ここにもあった、ここにもいる、などと
密かに喜んだ。

黄金の阿育王塔の表面に象を見つけた時なども。


また、ギャラリートークで一番心に残ったのは第6章。
1000年以降、宋の時代になって、初めて人間性、人間の内面を見つめるようになった、という点。
それまではマスクなどに象徴される神の文化だったのだと。

それが人間文化に変貌していった、というのを聞いて、
思わず400年ほど時代が下るルネッサンスを思い出したのだが、
宋の時代の美術品における人間性というのは、ルネッサンスとは少し違う、
というか、もうすこし広い意味での反映の仕方のようだった。


例えば宋時代のこれなど。

この金銀銅の舎利容器(マトリョーシュカ式に一番大きな容器の中にすべて収まる形式)のどこが人間的なのか?というとー

舎利を誰が収めたか、といったことが記録されているのだとか。
つまり、物品を通して、人間の活動に眼が向けられるようになったというのだ。

P1150619.jpg


もちろんストレートにその趣向の変化を反映し、人間表現が加わったのを如実に認識できる作品もある。

例えば134番の銀製仮面。
人間表現として特筆すべきはー

P1150625.jpg

眉毛!

2P1150625.jpg


遺骨を納めたらしい力士托棺なども。
神ではなく、人間が、遺骨を取り囲むといった表現も、そういった人間性の自覚に起因すると思える。

P1150627.jpg

仕事帰りの美術館、たいそう気に入ってしまった。

いつもは美術館=休日なのだけど、平日夜なら仕事のめんどくさい雑感もろもろを一気に忘れられる。
もう博物館を出た時は、かなりいい気分。


またまた本企画を告知してくれたTakさんに感謝しつつ。

***

展覧会名: <特別展>中国 王朝の至宝
会期 :2012年10月10日(水)〜12月24日(月・休)
休館日 :毎週月曜日 ※12月24日(月・休)は開館
会場 :東京国立博物館 平成館 (台東区上野公園13-9)
開館時間 : 午前9時30分〜午後5時

※金曜日は午後8時まで開館 
※入館は閉館の30分前まで
※10月20日は午後9時まで開館

主催 東京国立博物館、中国文物交流中心
NHK、NHKプロモーション、毎日新聞社、朝日新聞社
後援 外務省、中国国家文物局、中国大使館
協賛 信越化学工業、大日本印刷、三井住友海上
協力 全日本空輸、東京中国文化センター
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)


続く
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2012.11.09 Fri | Art| 0 track backs,
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