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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
サルヴィアーティの館
ヴェネツィアの景気が傾きかけた18世紀以降、グランカナル運河沿いには、財力にものを言わせて爵位を獲得した新興貴族たちがこぞって豪奢な館を建てたと聞く。

実は島内をあちこち巡るには、歩いて行ったほうが大運河をいくよりよほどショートカットで速いと知りつつも、毎日ヴァポレットにせっせと乗ったのは、まさにこの在りし日の貴族たちの競演風景を眺めるためだった。

乗るたびに新しい発見がある。
何度往復しても飽きない。

あるときは、ヴァポレットの窓越しに ~ 丁度サルーテ教会とダーリオ館の間あたりに ~ 一瞬仏陀?と見まごうようなこんな絵がはめこまれた家を見かけた。

P1760752.jpg

おっ、写真・写真。
慌ててシャッターを押しまくる。

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仏陀の座位に似てる思ったのもつかの間、目を凝らせば、やはり和風なわけもなく、当たり前に西洋風なのだった。
サルヴィアーティ SALVIATI、と書かれている。
手元のグランカナル風景ガイド(旅行前の頂きもの)を見れば、サルヴィアーティとはムラーノ島の有名なガラス職人の一族だそうで、現在は彼らのショールームとなっているらしい。

この嵌め絵は、ガラスのモザイクなのだという。

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なるほど、だからこの家の外壁下方には、こんなモザイク。
ガラス製作をする男性と、製品を携える女性。

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ガラスを吹いている場面もある。
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そして中央のモザイク画に描かれていたのは、謁見風景のようで、玉座に向かって男たちがガラス製品を差し出す様子が見て取れる。

bbbP1760751.jpg

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水上バス・ヴァポレットは、移動手段としてはおよそ古式ゆかしいほどのノロさだけど、そのマイペースな歩みに身をゆだねてみる価値はある。

栄華と凋落、歴史とモダン、不便とその克服、など、波間を行くゆらゆらとした旅の間に、様々な顔を惜しげもなく披露してくれた、ヴェネツィア。
浮世離れしたあの水の旅が恋しい。
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2011.12.08 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
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