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イタリア回想録 マントヴァ① 1607年、オペラが上演された場所 
世界最古のオペラ「ダフネ」が上演されたのは、1594年のこと。
台本を書いたのはオッタヴィオ・リヌッチーニ、曲はヤコボ・ベーリによってつけられたそうだ。(西村賀子さん著「ギリシア神話」より(*))


「ダフネ」は詩人オウィディウスの「変身物語」第一巻中のエピソードが基で、
ギリシア神話の神アポロンに恋心を寄せられた河の神ダフネが、逃げ回る末に月桂樹に変身するという物語。


上述の「ギリシア神話」によると、このオペラ「ダフネ」は好評だったものの、詳細は完全に残っておらず、きちんと保存されているオペラとなると、1600年に上演された「エウリディーチェ」なのだとか。

上演場所は、フィレンツェのピッティ宮。
メディチ家マリアとフランス王アンリ4世の婚礼祝いの場だったそうだ。


そして、この祝宴に参加していたマントヴァ公のヴィチェンツィオ・ゴンザーガは、すっかり感化され、自らの宮殿でオペラを上演したいと願った。
さっそくクラウディオ・モンテヴェルディに作曲させ、1607年2月24日、「オルフェーオ(L’ Orfeo)」が披露され、こちらも好評を博したという。

オルフェーオも題材はギリシャ神話。
天才音楽家オルペウスと新妻エウリュディケの悲恋なのだが、オペラは祝賀目的だったから、ハッピーエンドに変えた内容で提供された。


マントヴァでオペラ上演、となると、場所はドゥカーレ宮殿と考えられるだろう。
9月上旬に見てきたばかり。
あの壮大さは圧巻だった。

P1010775.jpg


部屋ごとに主題を分けて様々な趣向が凝らされている館といえば、ポルトガルのシントラのペーナ宮殿も見事だったが、あのときは各部屋の狭さに驚いた。
私の背丈でぎりぎり収まるほど小ぶりのベッドにスペースがちょこっとあるだけ、そんな部屋すらあった。

そこへいくと、ヴェネツィアにしろマントヴァにしろ、ドゥカーレ宮殿と名のつくものの、そのエンドレスな空間は破格だ。

マントヴァで「オルフェーオ」が初演された場所が知りたくてWIKIで調べると、やはりドゥカーレ宮殿、とある。


あれだけ広大な屋敷のことゆえ、上演された部屋までは厳密に特定されていないが、Sala dei Fiumi(河の部屋)の可能性が濃厚であるとのこと。

内部は撮影禁止なので、下の写真は、マントヴァで買ったガイドブックに載っていた「河の部屋」。
オペラの揺籃期を目撃したまさにその場所、、の可能性。

P2090890.jpg


「河の部屋」の壁面には、マントヴァを取り巻く河を人格化した絵が描かれていた。

天井画(ヴェローナのG.Anselmi作)はマリア・テレジアのアレゴリーだ。

現在の装飾が施されたのは1776年というから、オペラ開催の後のこと。
「オルフェーオ」が鳴り響いた時は、一体どんな概観だったのだろうか。


上記の参考文献:
(*)
ギリシア神話 -神々と英雄に出会う (中公新書 (1798))ギリシア神話 -神々と英雄に出会う (中公新書 (1798))
(2005/05/26)
西村 賀子

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および、「Mantoa and her art treasures」(Plurigraf)

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2011.09.26 Mon | Travel-Italy| 0 track backs,
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