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パルマの洗礼堂2
■イタリア回想録 パルマ② 洗礼堂その2 壁面に描かれた密やかなヨハネの物語

パルマの洗礼堂の続き:

八角形の洗礼堂は、中が素晴らしいけれど、外側も侮れない。

目を凝らすと、細部にあしらわれた豊かな物語性に気付く。

すぐに目につくのは、8面のうち、「北側」の扉上部のルネッタと呼ばれる半月形壁。


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半月部分には、有名な東方三賢人(左側の3人)の礼拝が描かれ、その中央には、聖母マリアに抱かれたキリスト。

さらにその下のアーキトレーブ(帯状の飾り)の芸の細かさも楽しい。


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左からヨハネの物語になっている。

1. キリストに洗礼を施すヨハネ 
水の中に浸るキリストに洗礼を左側のヨハネが施している。
(ヨハネ、往々にして右側にいるイメージがあったけれど、今回は左にいる)

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そしてその周囲にいる大天使たちがタオルを携えて控えている。
手元の資料によると、この3天使は、ミカエル、ガブリエル、ラファエルなのだとか。

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2. 次のシーンはヘロデ王の誕生日の宴のシーン
王妃ヘロデアの右脇で娘のサロメが舞を踊り、ヨハネに振られた彼女は、ヨハネの首をその舞の褒美として注文する。

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3.ヨハネの斬首のシーン
なかなかリアルで迫力がある。
建物の2階からヨハネが崩れ落ち、3階から大天使ミカエルが香炉をもって窓から飛び出るシーン

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ヨハネの斬首のシーンは、カラヴァッジョの絵でも知られている


さらに大天使ミカエルといえば、最後の審判の中で、天国行きと地獄行きを分ける役割を果たしていることで知られる。




フランドルの画家ロヒール・ウェイデンの「最後の審判」の中のミカエルが印象的だった。
これはボーヌのオテル・デューで見てきた。
ツール観戦の合間のことだ。

キリストの下方に白衣のミカエルがいて、秤で人々の魂をはかり、審判を下している。



話は戻って、西側のルネットには中央にキリスト。着席している。

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下方のアーキトレーブには、トランペットを吹く天使たち。

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また、門の側柱にも彫刻が施され、北門の右側の側柱の上部には、マリア様が彫られていて、左側の柱のトップはモーゼを頂いている。

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下がマリア様。

でも正直な話、これだけ芸術品の宝庫のイタリアにあって、アーキトレーヴの細かい彫刻ひとつひとつ全部見ていたら、いくら時間があっても足りやしない。
これらに毎日取り囲まれて暮らせれば、などと思うけれど、これが日常風景になってしまったら、それはそれで新鮮味が薄れてしまうのだろうか。

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全体的にパステル調の淡いピンクがアッシジのサンフランチェスコ大聖堂を思い起こさせるが、
あちらはスバシオ山から運ばれた大理石、
こちらはヴェローナから取り寄せられた大理石だという。

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イタリア回想録 パルマ① 洗礼堂その1 アンテラーミの彫刻に見られるサラミ作りの風景
イタリア回想録 パルマ② 洗礼堂その2 壁面に描かれた密やかなヨハネの物語
イタリア回想録 パルマ③ 洗礼堂その3 堂内の絵のこんなカラクリ
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2011.09.17 Sat | Travel-Italy| 1 track backs,
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2013/07/06(土) 09:01:56 |
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