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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
世界紀行(1) : 神秘的な場所 シントラ(ポルトガル)
滅亡したムーア人が作ったといわれる、万里の長城さながらの城壁づたいに歩いていくと、
眼下に広がる深い緑の森のその先に、奇異な御殿がぽっかりと聳えているのが見える。

リスボンから1時間足らず。
シントラにあるペナ宮殿。

バルセロナのガウディ建築の奇怪さもそれはそれはインパクトがあるけれど、
ペナ宮殿の現実離れ感はその上、なんて思っている。


例えば、ガウディの世界が海を模すかたちで結実したカサ・バトリョ。
並みの人間の想像力を超える造形美は圧巻なのだけど
ふと四方を見渡せば、周囲に展開するのは、スペインの日常風景。


ガウディの違和感は、近代的建造物の真っただ中にそれがあるというちぐはぐな感じ。

一方、シントラのペナ宮殿の違和感は、日常からかけ離れた場所にあるという足元からの不思議な感じ。


P1940726.jpg


その不思議感の源は間違いなく「森」の存在。

そもそもポルトガル出張が決まり、そそくさ行ける範囲でどこかいい場所はないかと
ガイドブックをめくってみたとき、私の目を捉えて離さなかった文字が、
「森」だった。
たぶんそれが自分の身の周りにはなくて、ミステリアスな語感があるせいなのかも。


そして、去年の10月、いざ、その念願の森へ。

見渡す限り森林が続き、緑の海というそのただ中に、
色はちぐはぐ、様式もつぎはぎだらけ、という不協和音の産物ペナ宮殿が威容を現し。

うん、思惑どおり!、などとひとり悦に入ったわけだ。


天空の城マチュピチュや、
夥しい数の石が驚異の正確さで積み上げられた古代エジプト・ピラミッドは訪れたことがない。

恐らく、自分がどこか異次元にワープしてしまったような
日常離れした感覚を味わえる場所なのではないかと思うけど、
女性ひとりでも安心で、ありきたりの光景からスリップできる場所という意味では、
シントラは、悪くない。


自分の日常に欠けているものだから、
とてつもなく魅惑的に思えてそれを追い求めたくなる、
その語感がもつ魔力というか。

つい、心動かされてしまう、
「神秘」という言葉に。




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2011.02.04 Fri | Travel-Portugal| 0 track backs,
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