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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
イタリアの騎馬像
〈大理石の中に天使が見えたので、自由にしてやろうと彫り続けた〉。


今朝の天声人語に引かれたミケランジェロの言葉。

そこで思い出したのが、イタリアで2大騎馬像といわれる
ドナテッロ作ガッタメラータ将軍の騎馬像と
アンドレア・デル・ヴェロッキオ作のコッレオーニ将軍の騎馬像。


後者は、ヴェネチアのサンティ・ジョヴァンネ・エ・パオロ教会にある。
ジロ観戦のときに見てきた。

ヴェロッキオは、コンペで優勝して作品を手掛けたそうだ。

片足を上げた馬を御しながら行く姿には、力強さと凛々しさがある。

教会前の広場にテアトルのような効果を生み出している。


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高い像を下から見上げると、迫力が増す。
やや上半身を反らせて、何かを見据えている。
瞳の先にあるのは敵なのか、勝利への思いなのか。


ヴェロッキオは、ダヴィンチの師匠でもあった人。
残念ながら、作品完成前に亡くなり、
その後をアレッサンドロ・レオパルディが後を引き継ぎ、模型に従って鋳造にこぎつけたそうだ。
(先日引いた「北イタリア」)


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ヴェッキオの作品が制作されたのは1488年ぐらい。
一方、ドナテッロの騎馬像の方はそれよりやや前の1453年頃。


こちらの方は、パドヴァのサンタントーニオ教会前に置かれている。
やはりジロ観戦の時に見てきた(下の写真)。


騎馬像の双璧と言われつつ、ドナテッロの人物の方は静かに歩みを進めている雰囲気。

ゴシックの彫刻家として名を馳せた人だけれど、騎馬像には苦心した様子。

今読んでいる例の「北イタリア」の本によると、当時参考にするような騎馬像がなく、
写実性を高めるための試行錯誤の末、この大作が完成したのだとか。

ダヴィンチも、騎馬像を手掛けながら、完成を見ぬまま亡くなったと。


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こちらの像には孤高さが漂っていて、ふと思い出すものがある。

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シエナの市庁舎・市立美術館で見たシモーネ・マルティーニ作「グイドリッチョ・ダ・フォリアーノ」。

須賀敦子さんが深い群青に陶酔したあの一枚だ。
写真撮影禁止なので、下の絵は売店で購入したしおり。


荒々しい戦闘的な側面でなく、静けさを捉えた2人の作家。
内に秘めたものを感じる作品。


P1690931_20101202081343.jpg


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2010.12.02 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
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