FC2ブログ
日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
ザッテレの河岸
須賀敦子さんの著書に「ザッテレの河岸」というのがあるけれど、
ザテッレの河岸自体は、この本がなければ、なんの変哲もない岸として、素通りしてしまいそうな場所だ。

ヴァポレットの駅「ザテッレ」では、降りる人はほとんどいなかった。

P1550741.jpg


降りてすぐのところに川面に張り出したカフェがあって、
なかなか賑わってはいるけれど、せこせこと数日でヴェネチアをまわってしまえ、
といった観光客というより、
時間をゆったりと使うことを許された
だからここにまで足を延ばしたのだ、
といった風情の人たちがのどかに食事をとっていた。

運河を挟んで、須賀さんがコルティジャーネたちが慰められたであろうと
思いを巡らすジュデッカ島のレデントーレ教会が見える。


P1550743.jpg


亡くなってもなお、イタリアにまつわる話のそこここで、折に触れ思い出される須賀さん。

インターネットがはびこって、情報があっという間に地球を駆け巡る
そんな時代の少し前に亡くなってしまったのを残念に思う。


イタリアで、フランスで経験したことのあれこれは、
60年代前後という時代だからこそ、
キラキラと輝いて、
現代の人が似たような行動をとったとしても、到底同じ経験はできないはず。

もったいないなぁ。
まだまだ秘話や隠れたアドベンチャーや深い思索がたくさんあっただろうに。

それらを懐に抱いたまま、あっけなく旅立ってしまった。
精力的に行った創作活動期間は、10年ほどだったと聞く。



須賀さんは、本当に語り尽くされる事がない人ですね。



とんぼの本以外にも、同じ新潮社の「考える人」最新号で「須賀敦子の方へ」という連載が始まっています。

筆者はお馴染み?松山巌さん。

「考える人」では06~07にかけても須賀さんの連載があったのですが、
その時の筆者は湯川豊さんだったので、今回は少し切り口が違うのかも。



大昔の人でも無く、活動期間も短く既に全集も出ている須賀さんの関連本がいまだに出版され続けるのは、
彼女の人生に、私達に伝えるべき事がまだまだ残っているという事なのでしょう。

本来なら彼女が自身の著作で伝えてくれていたのでしょうけど、
残念ながらそれは叶わなかったので、別の人達が掘り起こしてくれている、と考えるのが自然か。



いずれにしても稀有な人物であった事を再認識しました。、



ちなみに、上述した「考える人」最新号のメインは、「福岡伸一と歩くドリトル先生のイギリス」というものですが、福岡さんは須賀さんの大ファンですね。これは偶然?



また、須賀さん同様日本人離れした行動力の兼高かおるさんは、新刊を出されました。

タイトルは「わたくしが旅から学んだこと」。やっぱり「わたくし」なんですね。

これもちょっと注目。

(SSさんから)




上述の兼高かおるさんの本、そのあとに、”80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ!”と続くらしい。


わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ!わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ!
(2010/09/01)
兼高 かおる

商品詳細を見る
関連記事
2010.11.11 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
"shw-greenwood" template design by Shallwill