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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
隠された日記 母たち、娘たち
映画「隠された日記 母たち、娘たち」、
日経の映画評ではそれほどいい印象ではなかったけれど、
予想以上によかった。

終わり方はフランス的ともいえるけれど、迂闊にもうるっときてしまった。

原題の「Mères et filles」というのもいい。
両方とも複数形というのがミソ。

母としての顔、娘としての顔が交錯する。

日記がなぜあの場所にあったのか、それが判明したとき、
すべてがストンと落ちる。

映画の主題からは逸れるけれど、ひとつ、ああやっぱり、と思った部分がある。

30代のオードレイを見て、「結婚もせずに」みたいなセリフをいとこが吐く場面。

フランスって、女性の社会進出が実はそれほど進んでいない、と
かつて日仏の先生が言っていた。

フランス語にはミゾジン=女嫌い、という言葉があって、こんな言葉が今でも
大手を振って使われるのを耳にしたこともある。

意外だけど社会における女性の捉え方がコンサバなのかな、と思っていたから、
あのシーンで、ああやっぱり、という感じ。

監督が女性と聞けば、この言葉にはそんな社会への抵抗も含まれていたのだろうか。


オードレイの子供をもつことに対する自信のなさが
ジョン・アービングの「Cider House Rules」を少し思い起こさせた。

つまり、生を受けることにより不幸になると知りつつ生むのと、
不幸になる子供をもつぐらいならと中絶するのと、
どちらが幸せか、という命題。

しかしストーリーが進むにつれ、その自信のなさが
祖母の母に対する態度を理解するひとつのきっかけにもなっているように思える。

それぞれの思いが糸のように絡まって、
私的には、久しぶりに納得のフランス映画となった。

http://www.alcine-terran.com/diary/ (音声が出るのでリンク形式にせず)
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2010.11.07 Sun | Art| 0 track backs,
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