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山種美術館 「新美術館開館記念特別展 / 速水御舟 - 日本画への挑戦」 その2 /速水御舟が描いたイタリア、私が心酔したイタリア
山種美術館の速水御舟展では、サプライズがいろいろあった。
なかでも外遊時のスケッチは初めて見るものばかり。

不意打ちの楽しみがあっただけでなく、画家と興味の対象を共有したような気がして、それが秘かに嬉しかった。

なにしろ、画家が恐らく目を輝かして描いたであろう風景を、つい最近私もわくわくしながら眺めてきたばかり。

彼がイタリアを訪れたのは1930年、昭和5年のこと。でも、私が目の当たりにしたイタリアとなんら変わることはなかった。


例えば、「フィレンツェ アルノ(川)の川岸の家並み」のスケッチ。

9月末にフィレンツェを訪れた際、相変わらず独特のたたずまいを見せるアルノ川沿いの家並みを、せっせとカメラに収めた私。
速水が描いた場所は、あのあたりでは?と心当たりがある。

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今回展覧会は前期・後期だったので、私が行った時には展示がなかったものもある。
下記もそんな一枚。カタログのみの鑑賞となったのだが、この絵との遭遇も抜き打ち的に嬉しかった。

アッシジを描いたものだ。絵を見た瞬間、なつかしさを感じた。
ホテルへ行く道すがら、上り坂に埋もれるかのように分岐点の中央に堅固に建つ石造りの家に惹かれて、こちらも写真を撮っている。
聖フランチェスコ聖堂は、その後方だ。

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もっとも、アッシジやフィレンツェは歴史的名所なので、スケッチのために彼が足を運んだとしてもさして驚きではないかもしれない。

むしろ、「ルミニ海水浴場」と題されたスケッチ(こちらもカタログで)を発見したときの驚きのほうが大きかった。

ルミニとは、ロードレース界のアイコン マルコ・パンターニが亡くなった場所としてこの9月に訪れたリミニ海岸のことだ。

英語のタイトルがRimini Beach(リミニビーチ)となっているので間違いない。
こんなところにも、速水氏は足を運んでいたのか、、、

絵を見ると、当時(1930年=昭和5年)から、すでに大衆海水浴場として、ずいぶん栄えていたのがわかる。

私が訪れたのは9月末、シーズンオフで、海岸のビーチパラソルは閉じていた。
画家は、真夏に足を運んだのだろう。私が見た光景よりも、はるかににぎわっている。


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ベロナの街というスケッチに描かれた橋にも馴染みがある。

ヴェローナに行ったのは今年ではないのだが、ストで足止めを食って、夜行でニースまで移動するはめになった思い出の場所。
2日間の観光で、こまごまと町を散策した。

市内の川にかかる橋はいくつかあるけれど、この橋は中央に向かって高くなっていて、なかなか味がある。

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昭和5年と平成21年という時の隔たりをまったく感じさせない絵の数々。
改めて感じるイタリアの永遠性。
ローマ時代から、時の歩みがやけにゆっくりした不思議の国だ。

今年、私がロード世界選をフイにしてまで訪れたいと願ったイタリアの町の数々は、画家にとっても魅力の町だったらしい。
彼は、訪れたヨーロッパ諸国の中でも一番長い92日間もの月日をイタリアで過ごしている。
今も昔も、変わることなく人を惹き付けてやまないなにかがイタリアにはある。
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2009.11.24 Tue | Art| 0 track backs,
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