FC2ブログ
日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
時事ニュースが歴史になるとき
時事ニュースを記録にとどめるという作業は、その時点でリアルタイムでありながら、時が経てば、我々受け手はそうやって書かれたものを歴史として認識する。

過去のある時点で書かれた「現在」を、私たちは、あたかも初めから歴史であったかのような錯覚をもって見つめてしまうことすらある。
でも、ふとした拍子に、「この話は、過去のある時点では歴史なんかではなく、いきいきとした時事的記録だったのだ」と気付いて妙に感動したりする。

先日別ページに記したとおり、「New Cycling」という雑誌の記事の中に見つけた加藤一氏のツール・ド・フランスレポートがまさにそれだった。

トム・シンプソン選手が1967年ツールで(恐らく薬物摂取で)亡くなったという話は現在では有名な「史実」なのだが、加藤氏は、67年に現地に行って生レポートを記していた。

当時、シンプソンの死亡ルポルタージュを生で綴っていた日本人がいたことにも意外性があるけれど、さらに、その時点で彼の死がリアルタイムだったこと自体に妙な驚きを覚えた。

20世紀前半から2000年にかけて生きた加藤一氏という人の存在を介して、歴史としてちょっと遠い目で見つめていた出来事が現実に引き戻された気がする。

丁度、セピア色の写真が、急にカラーになったかのような。

記事には、その場に立ち会っていたという臨場感がにじみ出ていた。どんなに精緻なバーチャル記事にも、できない芸当だ。
関連記事
2009.11.22 Sun | Society| 0 track backs,
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
"shw-greenwood" template design by Shallwill