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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
目黒の穴場、無料公開中の文化財・旧前田家本邸 <見どころ満載>
先日、目黒区美術館の村野藤吾展の際、
都内の文化財として一般公開されている旧前田家本邸の建築物の話が出た。
旧加賀藩主の前田家第16代当主、前田利為氏の旧邸宅だ。

シルバーウィークの最中、さっそく行ってきた。
(週末、祝日はオープン。平日は曜日によっては閉館なので、HP要参照)

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和館は修復中で、9月時点で見られるのは洋館のみ。
和館の方は来年3月まで工事ということだったが、前倒しで公開される見込み。
入場無料。

以下、ガイドツアーの話を中心に:


洋館の設計は、宮内省内匠寮の高橋貞太郎氏。
施工は竹中工務店第一代目ということで、今も修復は竹中工務店に依頼している。

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内部は見どころ満載ながら、カーテン、絨毯はあとから入れた者で、
家具なども多くが失われた。
本宅は戦争でGHQに接収されたあと、リッジウェイ司令官邸宅になり、
その後近代文学博物館として使用された経緯のせいで、内部保存より転用のための手配が先行されたせいだ。

例えば風呂場は取り壊され普通のスペースに。
壁はリッジウェイの妻の指示で、金ははがされ白く塗りなおされてしまった。
彼女が看護師だったため、金模様より白を愛したせいだという。

金に戻すことも検討されたが、費用が1億以上かかると思われ断念した。


海外産各種大理石使用、ラジエーターカバーのデコレーション、おしゃれなシャンデリアなど
東京都庭園美術館(旧朝香邸)との類似点もあるが、
ひたすらアールデコにこだわった朝香邸に対し、こちらの様式は英国チューダー朝。

特色は扁平アーチ。
あちこちに散見される。

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とくに上記写真↑(1Fホール)では、右手の造りつけ椅子に注目。
3人掛けで、奥に女主人が腰かけた。
手前側は壁に隠れ、外からは見にくいようになっている。

女中が奥様だけに何か伝言したいときに、
客人から女中の仕草が見えないように、との工夫なのだ。


階段の曲線が優美だ。

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透かし彫りが多様され、軽快さを演出する。


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ランプカバーは部屋ごとに違う。
庭園美術館と同様だ。

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天井も合わせてデコレートされており、白なのに華やか。

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1Fの壁をよーく見ると、小さいボタンがついている。

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女中を呼ぶ際の呼び鈴だ。
奥ゆかしく、目立たぬようにひっそりと設置されている。

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2Fはプライベートスペースで、赤いじゅうたんが途切れた先に女中部屋がある。
廊下の幅も急に狭くなる。
ここから先は家主家族は足を踏み入れない。

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これが女中部屋。
この対比。
ランプシェードなどはなく、日本式の素っ気ない真四角の電灯が設置されている。

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御多分に漏れず、やはり一番凝っているのは奥様の部屋。
ピンクの大理石、キク模様のラジエーターカバー。
キクは、夫人の名前だったのだ。

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家具が設置された部屋も少数ながらある。

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ベッドは意外に小ぶり。

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非常に充実の館内見学だった。
1Fにはドリンクを注文できる喫茶スペースもある。
今回は席が埋まっていて諦めたが、今回貸切で見られない部屋もあったので、近いうちに再訪したい。


文化財・旧前田家本邸 
http://www.syougai.metro.tokyo.jp/sesaku/maedatei/history.html
2015.09.23 Wed | Art| 0 track backs,
ウィーン風景画展@Bunkamura <感想>
 ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生


純粋な風景画展を想像して足を運ぶと、少々戸惑うかもしれない。
ベネチア運河風景の第一人者カナレットの絵などもあるにはあるが、むしろ風景画へと発展していく過程が見られる展覧会だ。


宗教画の背景として描き込まれた小さな風景がやがて脇役から主役へ踊り出る、
そして新しい風景画というジャンルの成立につながっていく。

以前東京都美術館のボッティチェリ展関連イベントでうかがった小佐野重利先生の話と直結して、
興味深かった。

そのお話とはーー
ボッティチェリなどルネサンス画家たちが描き込んだ背景の風景画は
師匠や同時代の他の画家たちの絵を参考にし、ときに大胆に模倣して描かれていた、という内容だった。

なので画家AとBの岩の形状が一致する、といった事態がよく発生した。

絵画のメインの宗教的題材にはそれぞれ個性を発揮しつつも、やはり描き方、マリアのポーズひとつとっても、
徒弟制度などを通じて継承されるものがあった。
それと同じように、背景の光景もかたちが受け継がれていった。
ひと工夫なしにそのまま描かれることもあったほどに。

それが次第に、風景に関心をもつ画家が現れ始める。
とくにネーデルランド地方を中心に。

そうした過程がよくわかる展覧会構成となっている。


また月暦画、カレンダー・ペインティングなどという
目新しいジャンルの絵が多くみられるのも本展の特色だ。

海外では、とくにロマネスク建築では、暦ごとの労働をリリーフにしたものを
よく見かける。
例えばアレッツォの教会入口にあったものなど。





それが、絵画に展開されているものが、月暦画だ。
浮彫と違って、それは群像となり、華やかな画面になっている。


また、時祷書の複製版のひとつは手に取ってじっくり挿絵を見ることができる。
この挿絵が秀逸だった。

キリストの生涯といった新約聖書の題材などが細密画として描かれており、
遠近法、ヒューマニズムが表出。
ルネサンス萌芽をすでに感じる内容なのだった。

http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_wien.html
2015.09.23 Wed | Art| 0 track backs,
いまどきの関心ごと
● Music

シルバーウィーク中、室内管弦楽演奏を聞いていて思った。
これまで幾度となくソロバイオリンの演奏を聞いてきたけれど、
演奏者による音の伸びやかさのちがいはどこからくるのだろう。

弓の引き方が違うのは見ていてわかるけれど、でもそれだけでない
なにかの技量の差があるに違いなく、でもそれは端的にどこなのだろう。

さらに、先月オペラシティで聞いた演奏と今回の演奏を比べて、
どちらのソロバイオリンも素晴らしかった。
曲目が違うので比較できない。
そんな中、一流、超一流を分けるものはなんなのだろう。
どこがどうだと超一流ということになるのだろう。

これは鑑賞回数をこなすしかないのだろうか。


● Gym

最近ジムプログラムの中でも、ステップが愉しくて仕方ない。
とはいえ、インストラクターが違うと癖も違う。
同じ中級でも、かなりレベルに幅がある。

一番難しい中級クラスは、時間中に、結局すべての動きをマスターすることができないこともある。
臨機応変に新たな振りにも次々順応できるようになるにはどうしたらいいんだろう。
家に帰って振りつけイラストを描いたりすることもあるのだけど、
又翌週は全く違う振りつけだったりする。
振りつけレパートリーがなんだか無限にある気がする。
2015.09.23 Wed | Private| 0 track backs,
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