日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
ピントリッキオ「「聖母マリアと諸聖人」 / スポレート
以前触れたスポレート大聖堂にあるピントリッキオのフレスコ画「「聖母マリアと諸聖人」について少々付加したい。

まずピントリッキオと聞くと、ロンドン・ナショナルギャラリーにある「オデュッセウスの帰還」の絵の作家としての印象が強い。
神話オデュッセウスから題材をとり、なかなか賑々しい画面構成だ。

夫オデュッセウスがトロイ戦争に出征している間、
妻ペネロペのもとには求婚者たちが日参した。
夫の生還を信じっていた妻は、それらの求めに応じないために機織りを続けた・・・
そんなお話だ。

本神話に基づく絵としては、機織りをするペネロペと周囲に群がる求婚者たちの構図をよく見かけるが、
ピントリッキオの作品では、オデュッセウスが帰還してドラマチックに部屋に踏み込み
スカをくらった求婚者たちが、あーあ、と溜息つくような図になっている。


カラフルで、思わせぶりな猫や船を画面の周囲に散らばせたロンドンの1枚に対し、
もスポレートの聖母はまったく趣が異なって、静かで優美な雰囲気だ。


ほんのりピンクに染まった頬は絶妙で、
子イエスすら恥じらうような様子を見せている。

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全体図はこんな感じ。
スポレートの大聖堂、エローリ礼拝堂入口にある。

背景の風景には、ラピスラズリが使用されたと聞く。
つまりなかなか贅を尽くしたフレスコ画ということだ。

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マリアの両側は聖人がひとりずつ。
左が洗礼者聖ヨハネ、右がキリスト教最初の殉教者 聖ステファノ。

最初ヤシの木が南国風で、聖母子図と違和感を感じたのだけれど、
実はヤシの木は、殉教のシンボル(正確にはキリストと殉教者が迎えた死を信仰の勝利とする)だったのだ。


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傷みかけたせいで色彩が失われ、その枯れた風情が逆に味わいを付加している気がする。
気品あるマリアに、しばし見とれてしまった。

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2015.07.31 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
3年前の・・・
FBには3年前の記事、とかいうのがときどき自動的に自分の管理画面に出てくる。

必要ないのに、とか思っていたけれど、今日出てきたこの写真を見て、
ああ、3年前のこの時期、ロンドン五輪に行っていたのか、と懐かしんだ。

FBに出てきたのは、ヴィクトリア&アルバート博物館の中庭で撮った写真だった。

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また行きたくなった、ロンドン。
オイスターカードもまだ持ったままだ。
ポンドさえ安ければ。
2015.07.30 Thu | Private| 0 track backs,
バイオ・プログラミングのドライヤーがすごい
先日美容院ですごいドライヤーの存在を知った。

熱を当てることで、髪のタンパク質を改善するそうだ。

説明を読むと:
バイオプログラミングされた特殊セラミックスから発する情報がタンパク質を取り囲む水分子へアプローチします。
とのこと。

顔に当てても潤いアップだそうで、リフトアップ効果まであるという。
実際美容師さんが、私の顔に試しに送風してくれた。
ほら、リフトアップしてる、そう言われた(その気になってみるとそうかも。)

効果抜群なので、その美容師さん、個人用に購入したそう。
(業務用だと1万円高いので、家庭用を買ったと。)

レビューを見ると、否定的意見がないではないが、
あのドライヤーでセットしてもらったあと、いつもよりツヤが出ていた。

使い心地から言って効果はある程度は絶対あるような感じ。

今のドライヤーもやはり髪にいいという触れ込みで、そこそこ満足しているけれど、
ドライヤーはどんどん付加価値をつけて進化しているみたいだし、
購入に気持ちが傾きつつある。




http://www.lumielina.co.jp/technology.htm
2015.07.29 Wed | Society| 0 track backs,
真っ暗い教会で写真撮影出来るすぐれものカメラ
先月のイタリア旅行では、教会をメインに見るつもりだった。
そこでふと思いついて前日、暗所に強いカメラを衝動買い。
これが吉と出た。

実はこれにはあるキッカケがあった。

美術館の内覧会などで写真OKというとき、
暗くてぼやけた写真しか撮れない。
ところが美術好きでカメラに強い友人Lさんの写真は美しい。

違いを聞いたところ、どう操作しても、もともとのカメラのF値で、
限界があると知る。
F値が低いほうがよく、F2.0あたりなら大丈夫と。

手持ちのカメラは2つともそれより大幅に数値が大きかった。

それを思い出して、ビックカメラでとにかくF値が低くて、光学ズームも比較的大きいものを選んだ。

さっそく威力発揮。
スポレートのひなびた教会で真っ暗で肉眼でも見えない礼拝堂があった。
喜捨するとライトがつくケースも多いけれど、そんな気の利いたシステムもなし。

そこでこのカメラで撮影してみた。
もちろんフラッシュなし。
見えた!

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肉眼では、最初全く見えなかったものが映っている。

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もっとも暗さに慣れると徐々に肉眼でもうっすら見えるようにはなった。
でもまさかここまで写真に撮れるとは驚きなのだった。


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私が買ったのはオリンパスのタフ。
防水もあり、パノラマもあり、気に入った。
今後海外の教会へ行く際は、必携となった。
今回2台カメラを持参したが、
ウフィツィ美術館などの館内撮影では、すべてこのカメラを使用した。

2015.07.28 Tue | Travel-Italy| 0 track backs,
ウフィツィ美術館の授乳する聖母
(追記) ■ 画家の名前、お蔭さまで判明しました!

昨日のエントリー↓、画家の名前がわからなかったのですが、
教えていただき判明しました。

Giuliano Bugiardini ジュリアーノ・ブジャルディーニ

この画家は知らなかったのですが、ミケランジェロの友人であり一派だったようで、
フィレンツェの「カーサ・ブオナローティ」に、彼の描いたミケランジェロの肖像画があるそう。
(西洋美術館のミケランジェロ展にも、彼の手によるミケランジェロの肖像画がきていたと今頃知った次第。)

ありがとうございました!
さっそくエクセルシート埋めました。

それにしても、「授乳の聖母」をイタリア語(「La Madonna del Latte 」=カフェラッテのラッテ=牛乳ですね)で検索してみたら
次から次に画像がでてきて、
このシリーズ、メジャーなテーマだと知りました。
私自身、フランドル派の絵などでごくたまに見ただけなのですが。


ちなみにミケランジェロの友人というと例のふんどし画家と呼ばれたダニエーレ・ダ・ヴォルテッラが有名か。
彼が制作したミケランジェロの頭部はルーブルにある。
==> 「ミケランジェロの頭部」


* * *

先日、ウフィツィ美術館にて。

聖母子の絵のなかに授乳する聖母が描かれているものがあった。


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これまでもごくたまにこういう構図は見たことがある。
でもこの絵の中のマリアの、なんとも投げやりな態度!

母なる喜びなどなく物思いにふける。
イエスの将来を憂いているのだろうか?
それにしても、リッピやラファエロの優しさ満ち溢れる優美な聖母とは大違い。


この絵の作者はいまだわからない。

タイトルと絵を両方撮っていると膨大な量になるので、
あとで画像検索でタイトルを同定することにし、
タイトル画像は一枚も撮らなかったのだ。

ウフィツィ美術館のサイトでは絵の検索ができるので
見つけられると思った。
展示室はわかっている。
でも、画像非公開の絵だったらしく、ヒットしなかった。

甘く見ていた。

「Brest-feeding授乳 , Maria 」
で検索してみる。
しかし、ヒットしない。
(アメリカの個人のブログにこの絵を参照しているものがあった。
けれどタイトルとかはなく、胸が露わで授乳して、変わった絵だなぁ、とう感想のみだった)。


エクセルシートに、撮影した絵のタイトルと作者を埋めて行く作業を終え、
かなりの割合で同定できたのだけれど、こちらはブランクのまま。


この絵、よく見ると、胸の布地がほつれて、その穴から授乳している。
淡泊で無機的で感動する絵ではなかったのだが、
気になった。


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バルトロメオやデルサルトよりはアクがなさすぎる感じ。

この絵、やっぱり気になる。
タイトル・画家探しは続く。
2015.07.27 Mon | Art| 0 track backs,
庭園美術館  アール・デコ展 <感想1>
■ アール・デコの邸宅美術館 建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS
■ トイレの排水溝や、ラパン、ガレのサインにも注目!
■ 昔の洋館は対面のための建物で、人の生活用ではなかった


庭園美術館のアールデコ展に行ってきた。
こちらの建物には、改装前も含めもう何度も足を運んでいるけれど、
見るたびに発見があり、
これから何回か通いたい。

とにもかくにも世界でも有数のアールデコスタイルの貴重な建築物を見るチャンス。
企画展があると、そちらの方に目が行ってしまうけれど、
今回は邸宅そのものを見せる展覧会だ。


以前、改装直前のセミナーでうかがったお話で、殿下の浴槽兼トイレの排水溝までも
凝っている、とうかがった。
今回チェックしたポイントだ。

平日なら写真撮影OK。平日の日中行けない人も、金曜なら21時まで開館!)

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そして設計主任のアンリ・ラパンや、ガラス装飾担当のラリックのサインを見るにつけ、
フランスの一流建築家、装飾家の存在をまざまざと感じる。
今回は、ラパンの壁画の部屋も公開中。

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新館では、ラリックのコレクション展示も。
入口の華麗なガラス壁面にもサインが。

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昨日、庭園美術館で行われたレクチャーにて。
(重要文化財指定記念 講演会 「朝香宮邸をめぐって-過去・現在・未来」)

洋館建築ブームが始まった明治時代。
ある現象が見られたそうだ。


居間の欠落、という現象だ。

なんでも当時、洋館は体面のための代物で、
実際には別に和室の家を建ててそこで生活するなどしていたという。

つまり、建築家優位性の時代だった。

それが変わるのは、昭和時代。

庭園美術館のおおもととなる旧朝香宮邸などは好例だ。

妃殿下ご自身が、ラジエーターカバーのデザインまで行うなど、
施工依頼者である住み手の要望が色濃く反映されるようになり、
住み手優位の時代になる。


このお屋敷には、たしかに隅々にまできめの細かい配慮がなされている。
ただし、このお屋敷には、客間はあっても居間はない。

当時まだ、廊下のホールや母親の部屋などに集う習慣が
残っていたと思われる。


****

アール・デコの邸宅美術館 建築をみる2015 + ART DECO COLLECTORS
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/150718-0923_artdeco.html
日程: 2015年7月18日(土)−9月23日(水・祝)
場所: 東京都庭園美術館(本館・新館)
休館日: 第2・第4水曜日 <ただし9月23日(水・祝)は開館>
開館時間:
10:00–18:00
*ただし毎週金曜日は夜間開館のため21:00まで
(入館は閉館の30分前まで。)
2015.07.26 Sun | Art| 0 track backs,
聖フランチェスコ自筆の手紙が置かれたスポレートの大聖堂
スポレート大聖堂の見みどころは、フィリッポ・リッピやピントリッキオのフレスコ画だけではない。

中世の聖人、アッシジの聖フランチェスコ(1182 - 1226年)の自筆の手紙などという
それはたいそう貴重なお宝が遺されている。

WIKIによると、聖フランチェスコは簡単なラテン語しか書けなかったため、
残された書は、おもに口述筆記がメインらしいが、
こちらは正真正銘の自筆のレター。
兄弟レオーニに宛てたものだそう。

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聖フランチェスコというと、アッシジにジョットが描いた壁画を中心に
ルネサンス前から画家たちにより描かれている。
そのせいで、当時の画家たちが描いたギリシャ神話の登場人物などとときに同化してしまう。

つまり、想像上の人物であるかのような錯覚をときに覚えるせいか、
こうして自筆などという生々しいものを目にすると、
空想とリアルがまぜこぜになって、少し混乱してしまうのだった。

でもこうしてみると、いやはやリアルだ。
ちょっと心もとない筆跡が、かえって完璧な花文字よりも、生命感を与えている。

暗い内部で、黄ばみもせず、ぼろぼろになることなく残っている。
(こんなとき、暗所に強いカメラが威力を発揮する。)

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礼拝堂内の解説にも兄弟レオーネ宛アッシジの聖フランチェスコ自筆のレターとある。

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ひなびた場所にひっそりと壮大な歴史の一部がさりげなく置かれているのを見ると、
思いがけない出会いにたいそう感激してしまう。

これが、夥しい数の華麗な歴史の痕跡をとどめるフィレンツェだったら
それほど感激しないのではないか、などとも思った。

2015.07.24 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
スポレートの大聖堂
 フィリッポ・リッピの天井画・壁画に隠された秘密


古代の遺跡・中世の面影が今も残るスポレートの街並みは魅力的ではあるが、
この街を世の中に知らしめているのは、ルネサンス期の遺産だろう。

もともとこの町は、フィレンツェなどと違いルネサンス芸術からは縁遠かった。
そこで、ある種の町おこしの意味合いで、一流の芸術家を招聘した。

それがフィリッポ・リッピだった。
魅惑の聖母子画などで知られ、ボッティチェリの師でもあった彼は
スポレートの招待を受け入れ、息子フィリピーノとともにウンブリア地方までやってきた。

彼はこの地にある大聖堂の後陣の壁画を任される。
そのうちのひとつがこの、マリンブルーの「聖母の戴冠」の大作だ。


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沈んだグレーなど、落ち着いた色調の印象があるリッピだが、
メインカラーにあえて明るいブルーを選んだ。
ひときわ目を引くこの色と虹のコンビネーションで、従来の作品より一段と明るい。

救済を求める人たちへのサービス精神の表れのように思えてならない。


右側はやや傷んでいるものの、色とりどりの天使たちがいきいきと描かれ、
ざわざわとしたささやき声が聞こえてきそう。

老齢期に入ってもなお、瑞々しい筆致は健在だ。

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一番有名なのがこのヴォールト部分の戴冠図だけれど、それだけでなく、
実はその他の聖母マリアの生涯の図もリッピは描いている。

丁度ヴォールト部分の下の3枚の壁画のうち2枚が彼の手によるものだ。
最後の1枚は終えることなく命が尽きた。

左側に見えるのがリッポ父の受胎告知。


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中央がリッポ父が手がけたマリアの死の場面。

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マリアの死の場面を少しアップにしてみる。

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中央には土気色のマリアが横たわる。

かつて彼が描いた聖母よりもずっと簡素なたたずまいだけれど
臨終の場面なのでそれは当たり前か。
キリストをはじめ、人々の深い悲しみが、控えめに表現され、心を打つ。


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そしてこの絵の秘密は、右側にリッピ自身と息子・弟子たちが描かれていることだ。
(黒い服がリッピ)
息子フィリピーノがどれかはわからないが、一番左かもしれない。

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こちらは受胎告知。

こちらの聖母もリッピにしては地味で、いつもの艶っぽさはないが、
この時点ですでに、身体は相当消耗していたに違いなく、
死に向かう静かな境地が反映されているようにも見える。

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受胎告知左上には神なる父の姿。
なにかビームを送っている。

神話のゼウスがダナエに子供を孕ませるためのビームを
窓の外からまき散らしたあのシーンを思わず浮かべてしまった。
不謹慎にも。

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さて、右の1枚だけが、弟子の作品だ。
仕上げることなく、天に召されてしまった。

下絵をもとに弟子が描き上げた。
お題は、キリストの誕生である。

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だがしかし!!!
やはり弟子はリッピにはなれなかった。
幾ら下絵が元とはいえ、哀しいかな繊細なあの筆遣いはあとかたもない。

たとえば左に入るヨハネの衣服の襞(ひだ)を見ると、愕然とする。
なんとも雑な線でしかない。

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フィリッポは、もっと布の軽やかな質感を生み出し、
絶妙な襞をもつ衣で天使を飾っている。


「キリストの誕生」の1枚だけ、どこか大味で、感情をゆさぶられない。
見真似で描いたものと、魂を込めたもののちがいなのだろうか。

想像力の力を借りて、美しいものを心の目の裏に再現し、それを絵筆にのせる筆力という点で、
死を目前にしたフィリッポは弟子よりはるかに勝っていた。


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迫りくる死の影と闘いながら、彼は一体どんな絵を残したのか、
ずっと気になっていた。

それをこの目で確認できて、爽やかな気持ちになった。
なにかひとつ大事なことを達成したかのような気がした。

これまでの絵に滲んでいた華美なものはそぎ落とされ、しっとりと落ち着いた人物像がそこにはあった。

リッポは最後まで女好きで手に負えなかった、という話もあるけれど、
とはいえ、しっとりとしたある種の落ち着きを絵の中に感じる。


渾身の力で描き、尽きた、その絶筆ともいえる作品を前にして、
リッピの息吹を確かに感じることができたのだった。


****

過去のエントリー:
フィリッポ・リッピのお墓 in スポレート
スポレートで見た人気TVドラマロケ
2015.07.23 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
感動のデザートビュッフェ 千疋屋 アトレ恵比寿店
<月・火曜のデザートビュッフェ、2015年8月から1800円台に値上がりになりました>

ふたたび千疋屋 アトレ恵比寿店。
但し今回は、月曜と火曜限定のディナー。

メインのお料理を注文すると、デザートビュッフェを1296円でつけることができる。
しかもデザートビュッフェには、ワンドリンクもついているので、
私はポットサービスのホットフルーツティーを。


デザートの方は食後に運んで来てくれる。
もちろんフルーツたっぷりだ。
トレイには3種載っていて、うちひとつは選択できる。
私の場合は写真下のマスカットムースを注文。
あとのパフェとフルーツは、自動的に付いてくる。

写真 2 (65)


パフェは上から下まで様々な味が混ざっていて、いやおいしい。

おかわりせずとももうこれだけで十分豪華。
のんびり昔の友人とおしゃべりしていたところ、
食後90分でビュッフェ終了なので追加注文はないか聞いてきてくれた。

いやかなりお腹いっぱい。
でもせっかくなので、小ぶりのフルーツプリンを注文。
友人が頼んだマンゴープリンもマンゴーたっぷりで優れものだった。

ほかに洋ナシのショートケーキ、アップルパイ、
各種ムースがあったけれど、またの機会に。


ちなみにメインで頼んだ食事はサーモンとアボガドのスパゲティ。
こちらも美味しかった。
(メインは1500円台から1700円台といったところ。)

サラダかパンをつけられるので、サラダ(キャベツがメイン)に。

写真 1 (69)


ドリンクとフルーツのデザートがたっぷり食べられて、
しかもブランド千疋屋!

季節が変わると内容も変わるはず。

ちなみに8月までは、限定10組らしいけれど、(予約不可)
穴場というか余り知られていないので、この日はもしかしたら最後まで10組行かなかったのでは。

店内はサンドイッチやピーチのワッフルなど、
違うものを注文している人も多々見かけた。

千疋屋 アトレ恵比寿店
http://www.senbikiya.co.jp/ebisu.html
.
2015.07.22 Wed | Gourmet| 0 track backs,
千疋屋 アトレ恵比寿店のランチ
■ 2015年、お勧めランチの内容がマイナーチェンジ


恵比寿駅アトレビル内にあり、気軽に入れる千疋屋。

恵比寿に行くと、ここでのランチ率が高い。
お気に入りの場所なのだが、
やや久しぶりの訪問となった週末、ランチの値段が上がっているのに気が付いた。

これまで1000円ちょっとだったものが1200円台に、
1200円台のものは1500円台に。

でもその分、内容が上がっていたので満足だ。

写真55


いつものフルーツサンドは、フルーツのサンドイッチとハム系のサンドイッチの2種というのが
スタンダードだった。

けれど今回は、フルーツサンド以外は、具たっぷりの貝柱とポテトのサンド。

ツーレがとったカレーのランチも、フルーツの量が増えたようだった。

ミニサラダ、コーヒーまたはフルーツティーなどドリンクと、デザートもついてくる。
この日は抹茶のムースだった。

ハズレのないランチとして、気に入っている。


http://www.senbikiya.co.jp/ebisu.html
2015.07.21 Tue | Gourmet| 0 track backs,
松岡美術館がステキ
シロガネーゼと呼ばれるマダム達が集う場所として知られる白金の一等地にある松岡美術館。

たぶん今から10年ほど前、散歩の折りにたまたま見つけて、
以来時折足を運んでいる。


実業家、松岡清次郎さんのコレクションが土台となっていて、
古代エジプトの遺品から存在感ある曲線的なヘンリー・ムーアの彫刻や印象派の洋画まで
バリエーションは多岐にわたる。
プライベートコレクションならではの、個人のテーストがうかがわれる内容だ。

とくにここで拝見したヒンドゥー教の彫刻がとても艶めかしくて、最初見た時は眼から鱗だった。
日本の仏像と比べると、大違い。

しかつめらしく大上段に構える代わりに、懐柔策をもっても宗教性はアピールできるのだ、と主張しているような。
煩悩をこんなに表出させてしまっていいのかしら、
と少々戸惑いつつも、その大らかさに思わず顔がゆるむ。


先日この松岡美術館の館長さんのお話を聞く機会があった。
なるほど、と思ったのは、その家族的な運営。

同じプライベート経営でも、ホストのような男性スタッフを数多くそろえ、結構上から目線の対応を受ける、、、
そんな美術館も実際あるなか、
松岡美術館はいつも感じがよくて、個人の邸宅というIntimateな雰囲気の中が心地よく、のびのびと鑑賞できる。

なるほどそういうアットホームな経営姿勢が美術館全体の雰囲気にもにじみ出るものなのだなぁ
と感じ入った次第。

所蔵コレクションを、その時々のテーマに従って展示替えしているのは知っていたけれど
これまで一度も外部から駆り受けて企画展を行ったことがないという。
あっぱれだ。


松岡清次郎氏の収集をあくまで尊重し、
よそに惑わされずマイペースで 心のこもった展示を行ってる様子がうかがわれて
ますます好感度があがった。

またあの落ち着いた雰囲気の中で、好きな絵と戯れに行こうと思う。


ちなみに、こちらはフラッシュ撮影なしで写真撮影OK。
ただし著作権が切れていないものについては個人個人が注意する必要がある。

以下は、以前撮影した
モイーズ・キスリングの「プロヴァンスの少女」。

印象派の絵を見る機会は多いけれど、エコールドパリの絵はなかなか見る機会も少なく貴重。
キスリングはあのアンニュイ感が独特で、好きな画家のひとりだ。

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ブラマンクの絵の解説には、「元自転車選手」、としっかり書かれていた。
(実際彼はベルギーの有名クラシックレースに出場するなど、なかなかのロードレーサーだったようなのだ。)
寒々しい風景が印象に残った。

ブラマンクは、それまでブリヂストン美術館にある、比較的明るい色彩の絵しか見たことがなかったので、
(マルケのような太い筆使いで、もっと原色を使った絵)
ちょっと意外に思ったのだが、その後この作家の作品を見る機会が増え、
うら寂しい黒の鋭い線が印象的な寒々とした画風こそがブラマンク、と思うようになった。

なおこちらの美術館では、QRコードによる解説を早々と取り入れるなど、
鑑賞者フレンドリーになっている。


http://www.matsuoka-museum.jp/
創立40周年記念 特別企画 
わたしの好きなシロカネ・アート
Vol.3 もう一度会いたい、松岡コレクション

2015年7月7日(火)~9月26日(土)
開館時間: 午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日: 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
会場: 展示室1、4、5、6
観覧料: 一般800円/65歳以上・障害者700円/中高大生500円(20名以上の団体は各100円引)
2015.07.19 Sun | Art| 0 track backs,
プレミアム商品券
キッカケはつい先日、スーパーでの買い物の最中での出来事。

狙い定めて、すぐに順番が回ってきそうなレジの列に入った。
2番目で、前の人のレジ打ちは終わっている。お会計のみ。

ところが、ぜんぜんその後の作業が終わらない。
レジ打ちの方が新人で、もたついている。
レジの画面がフリーズしている。

暫く待ったけどあきらめて移動。
しまった、並ぶ場所を間違えた、とすごすご退散しつつふと見ると、
あるものが目に入った。

レジの人の手にはプレミアム商品券。
これの処理でまごついている模様。

え??このスーパーで使用できるんだ・・・
個人商店だけじゃないんだ。

帰宅後調べたら、行きつけの近所のスーパー3ヶ所でこの商品券が適用と判明。
スカだったけど、でもあのレジにとりあえず並んだおかげだ。

売れ残り販売に間に合って、地元のプレミアム商品券を購入した。
わが区の商店街の指定店で使用可能な商品券。
プレミアムは20%。
つまり、1万円で12000円分の商品券がついてくる。

さっそく使ってみた。
使い勝手はいい。
おつりは出ないとはいいつつも、500円券と1000円券がまじっているので、
1800円の買い物で1500円分の商品券が使用できる。

日々の買い物だけで、あっという間に1冊終わる感じ。

さらに夫婦でお世話になっている美容院でも使えることが判明。

今回ひとりあたり上限5冊だったので、とりあえず5冊を購入したのだけど、
2人で行って10冊買っておくべきだったかな。
2015.07.19 Sun | Private| 0 track backs,
フィリッポ・リッピのお墓 in スポレート
気品と魅惑的雰囲気をまとった聖母子を描いたルネサンス期の画家フィリッポ・リッピ。
イタリア・スポレートでは、そんな彼の遺作となった壁画を見ることができる。

今回の旅のメインの目的が、この壁画鑑賞だった。
場所は、市内にある大聖堂(ドゥオーモ)。


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こちらにはそのフレスコ画のみならず、彼のお墓もある。↓
場所は、中央祭壇部に近い右手。

一緒に作業をしていた息子フィリピーノが作製したと聞く。
フィリピーノはボッティチェリの弟子となり、父や師の画風を受け継いだ。

父のように女性を追いかけまわした話は聞かないので、
女たらしの遺伝子は、それほど引き継がなかったのかもしれない。


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リッピはもともとフィレンツェからある種の出稼ぎ状態でスポレートにきていた。
突然の客死という状況で、フィレンツェのメディチ家は、遺体引き取りを求めた。

しかしスポレートは首を縦に振らず。
芸術家たちの宝庫として栄華を極めた彼の地ではだんだん大切に扱われなくなったリッピを呼び寄せ、
手厚くもてなしたその意地と誇りがあったのかもしれない。

街の宝としてこの地に葬ることとした。
メディチ家は折れて、資金だけを提供したという。

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そんな生き生きした史実は
辻邦生の「春の戴冠」にもさりげなく盛り込まれている。

たとえばフィリッポ親方のことを考えても、何もわざわざスポレトに行かなくても仕事はありそうなのにさ、あそこで、はじめて大きな仕事を見つけたんだからね。もっともフィオレンツァでは味わえないような待遇を受けているらしい。兄弟子が帰って来て、そう言っていた。



半月ほどのち、フィリッポが壁画を描いているとき、突然、発作が彼を捉え、間もなく息を引き取ったという報せがスポレトからフィオレンツァに届いたからである。人々の話では、スポレトに行ってからも相変わらず美しい女たちに熱中し、死ぬ前日にも・・・(略)

コシモが死んでからのち、フィリッポの描く甘やかな憂鬱な白と緑の色調は、メディチ家の当主から遠ざけられていたふしがある。数年後、ロレンツォはパオロ親方に壁画を依頼したのであったが、フィリッポとパオロとでは、色調、形態、気分、方法がすべて異なっていた。パオロ親方の絵は装飾的、図案的な画面に、きわめて抽象的な幾何学ふうの遠近法がほどこされていた。



フィリッポが死んだのが10月9日のことで、私がサンドロ(ボッティチェリ)に会いに行ったのがそれから4,5日あとだったと思う。フィオレンツァの市当局が遅まきながらフィリッポ親方の遺骸を市で引きとりたいと申し出たとき、スポレトの支庁ははっきりそれを拒絶した。理由はフィオレンツァには優れた画工も多いが、そうした画工に恵まれぬスポレトはフィリッポの墓を持つことで、都市の名誉にしたい、というのだ。




2015.07.17 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
エールフランスのプレミアムエコノミー
ツーレのマイレージは、欧州2往復分溜まっていたものが使わぬまま失効となり、
せめて自分の分はしっかり使おう、と今回の旅行はマイレージで行った。

マイレージを一気に使ってしまうべく、行きはプレミアムエコノミーを使用。
これがなかなかよかった。

2シートが3列で、空間はゆったり。

食事はエコノミーかと思いきや、それより気持ちレベルアップ。

エールフランスはANAに比べて食事は落ちる。
ファーストクラスでも食事はたいしたことはないので、
まあこんなものだろう。

写真 1 (68)


機材は新しく、以前のようにオーディオが故障とかいったことも時折あったが
これも一新。
これはエコノミーも共通ながら、タッチパネル形式で、リモコンはなし。


写真 2 (64)


さらにスリッパ、歯磨きセット、おつまみセットの配布もあった。

ビジネスでなくてもこれで結構満足できてしまうのだった。
2015.07.16 Thu | Travel-Others| 0 track backs,
美術館の照明工夫が熱い
6月のウフィツィ美術館。

闇と光を描いた画家Gherardo delle Notti(ゲラルド・デッレ・ノッティ=夜のゲラルド)の部屋で
照明テストが行われていた。

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール とかカラヴァッジョとかレンブラントのように、
光の効果を意識して描いているのだけれど、
よく見ると、画中の光を描いた部分に、LED照明を敢えて重ねて、
光の効果を増幅するような工夫がされていた。

P6201145.jpg


先日は、TV番組「スーパープレゼンテーション」で
アムステルダム国立美術館で照明を担当した男性のプレゼンがあった。
改築の際、すべてLEDにしたそうだ。
(フィリップ社製らしい)。

パナソニックミュージアムも照明を売りにしている。
昨今では、反射の少ない展示ガラスケースの工夫もよく聞く。

美術品をより鮮明に見せるための努力が見え隠れする昨今の美術館。
ただ展示する時代から、一歩前進している。
国内でも、海外でも。

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2015.07.15 Wed | Art| 0 track backs,
イタリア イケメン牧師カレンダー
先日知った。
2016年度のイケメン牧師カレンダーの表紙が、以前ローマで見た2014年版と同じ牧師さんであることを。

劇団xxの呼び水ではないだろうね、本物だよね、
などとひとり突っ込みを入れつつ、ローマで見つけたカレンダー写真を探してきた。

2016年版の画像を見る限り、全く同一写真ではなかったので、
きちんと毎年取り直している模様。

P1320566_20150714082018fc6.jpg


ローマではほかにこんなのも見かけた。

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法王、牧師様が尊敬の対象だけにとどまらず、庶民の生活に
じわり食い込んでいる様子がうかがわれた。

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2015.07.14 Tue | Travel-Italy| 0 track backs,
明治国家と法制官僚 ―井上毅歿後120年記念 @國學院大學博物館
伊藤博文に重用され、大日本帝国憲法の制定に関わった井上毅という官僚の歿後120年記念の展示が
國學院大學博物館で開催されている。

名前は知っていたものの、毅=「こわし」と正式な名前を認識していたかどうか心もとない。
たけし、と読んでいた気がする。

彼に関する文書は、自身の号をもとにつけられた「梧陰(ごいん)文庫」に収められている。

このような小引き出しの中に。

*写真は内覧会の折りに主催者の許可を得て撮影しています。

写真 1 (64)


これのお蔭で、資料は散逸を免れた。
こんなこじんまりした小引き出しだけど、侮れない。

國學院大學が最終的には寄贈を受けたもの。


伊藤博文じきじきの手紙もあり、明治に入っても巻物仕立てだったようだ。
実務と風流の双方が同時に求められた時代。

写真 3 (40)


書簡からは、リベラルな雰囲気が伝わるといい、ガツンと上から押さえつけるのではなく
能力をのばすのがうまい人だったそう。
井上が短気を起こしても、うまくとりなすなどしている。
岩倉具視との相違点だ。


また、皇室典範を担当していたこともあり、憲法草案のメンバーに入れず、
憤慨した井上は最初の草案をコテンパンに批判し、メンバー入りを直訴した。

以下の乙案は最初の草案で、甲案が正式なバージョンとなる。

写真 2 (62)


ただ正直、国家の要となる憲法が、こんな一般市民の作文推敲みたいなかたちで
つくられたのかと思うと、なんだかびっくりだ。

案とはいえ、もっといかめしいかたち - 原稿用紙でなく、手書きでなく -で作成される
イメージがあった。

これで、憲法?という意外性。
ただ、このようなカジュアルに見える文字列の中には諸外国から集めた情報に基づく創意工夫などが含まれ、
普通すぎる外観とはうらはらに、叡智の結集といえるのだろう。


これら資料はもし重要文化財にでもなってしまったら、
簡単に展示はできなくなる。
会場の温度調整など制約がどっと増えるので。
自由にこうして見られるのも、今のうちかもしれない。


http://www.kokugakuin.ac.jp/event/manabi15_2.html

明治国家と法制官僚 ―井上毅歿後120年記念―國學院大學学びへの誘い―(渋谷)
【開催期間】 平成27年7月11日(土)~8月7日(金)
【開館時間】 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
※7月27日(月)と8月3日(月)は休館
【会場】 國學院大學博物館 (渋谷区東四丁目10-28)
【主催】 國學院大學
【後援】 渋谷区、毎日新聞社、國學院大學若木育成会、一般財団法人國學院大學院友会
入場料 無料
2015.07.13 Mon | Art| 0 track backs,
辻邦生「春の戴冠」に出てくるボッティチェリの「神曲」挿絵
5月26日の日記で触れた印刷博物館「ヴァチカン教皇庁図書館展Ⅱ」を再訪し、
ボッティチェリの「神曲」挿絵と再会した。

複製(ファクシミリ版)ではあるけれど、裏には下絵が描かれたもので、ヴァチカンから入手したという。


茶をベースにした抑えた色彩で、段の境目に明るい色彩の帯をほどこしているものの
かたちが奇異で、全体的にまず不気味。
9つの大罪別に、渦巻き状の階段に広がっている地獄図だ。

細部に目を転じると、
骸骨に変貌しつつあるような白く極小の蛆虫みたいな人間たちが、
地面に埋もれたり、身をよじったり。
ぎっしり描き込まれている。

魑魅魍魎をミクロまで追い詰め描きだしたボッティチェリの、その
悪をえぐりだそうという突き詰める精神は、最盛期の聖母子の美を追求した姿勢と
実は根幹のところで一緒なのかもしれない。


辻邦生「春の戴冠」にも、ボッティチェリが「神曲」の挿絵を手掛けたことに触れている部分があり、
(ただ、、挿絵には色彩が施されていない、と述べられている。)
その絵のおどろおどろしさを、独特の細密な表現方法で語っている。
なんらかのかたちで、「神曲」の挿絵を見たのだろう。

「春の戴冠」ではこんなふうに形容されている。

そのとき彼(サンドロ・ボッティチェリ)が見ていたのは、ダンテの詩句が描きだした地獄や煉獄の映像だったとは疑えない。私が手に取った新版「神曲」を飾るのは、暗黒の巨大な洞窟を吹く凍てつく烈風であり、また肌を焦がす火焔のような熱風であり、また闇の奥に飛びはねて亡者たちを苦しめる炎の団塊であった。叩き潰される者、口に糞尿を押し込まれる者、尻の穴に焼け棒杭を突き立てられる者、腹を裂かれる者、眼をくりぬかれる者、鞭打たれる者、恐怖の叫びをあげる者、硫黄の池に沈む者、怪獣たちに苛まれる者、首をねじ着られる者などの大群が、息苦しいまでに、その映像の1つ1つを埋め尽くしているのだった。まるでその挿絵に余白があるのを恐れてでもいるかのように、煙の中に、芋虫のように身をよじった人間たちが、重なり合い、うめき合い、呪い合いして描かれていたのである。

実を言うと、このランディーノ校訂の、ぼってりした紙質の、鮮明な活字が紙に食い込んでいる、厚い大判の「神曲」を手に取るまでは、サンドロがこれほど生々しい陰惨な情景を描いていたとは想像もできなかった。(略)

(略)「よくまあサンドロがこんな美しい描線を崩さないで、気味悪い場面が描けたものだな。私らだった描線が震えるなり、かすれるなりしただろうがね」。

(略)わき腹を切り裂かれたり、腸を曳きずったりする人間の姿を描くには、その描線があまりに理智的で、端正でありすぎるというのが私の気持ちだった。サンドロのなかで、この陰惨な情景を描く前に、多くのどろどろした夾雑物が全部洗い流されていて、整った、鮮麗な物の形だけが遺されたのではないか - そんな感じがした。

(辻邦生「春の戴冠」)







博物館本展URL:
http://www.printing-museum.org/exhibition/temporary/150425/index.html
2015.07.12 Sun | Art| 0 track backs,
「天皇の料理番」が誇示する三菱一号館のレンガの秘密
以前、「三菱一号館の「Cafe1894」は、「半沢直樹」のどのシーンに登場したか」のエントリーなどで
三菱一号館の内部が銀行当時そのままに保存されていることを書いた。

その中で、見るからに銀行のカウンター風な窓口が残されていることなどに触れた。

でも、それ以外にも、重役室に通じるドアがそのまま今も再現されるなど
(といってもそのドアの先はすでに重役室ではなく美術館の受付になっているのだが)
遺産保護の姿勢が随所に見られる。


TBSの「天皇の料理番」でも、この煉瓦造りの建物がシンボル的に登場する。
Cafeでは番組とのコラボメニューがあるほどだ。


実はこの煉瓦も、ただものではない。
重量、バランスなど職人芸を必要とするため、
100人の煉瓦職人を呼んでコンペを行い、勝ち抜いた人に仕事を任せたのだとか。
(以前参加した建築ツアーでのお話)


写真3


松濤美術館の内側の弓なりガラスが清掃時に技を擁するという話を聞いたことがある。
美術館のあちこちに、高度な技を擁するパーツがあったりするものだ。


以下、上記TBSのサイトの一部引用:
「一丁倫敦 (いっちょうろんどん) 」 というのは、明治27年に赤レンガ積みの三菱一号館ができて以来、
その周辺のビルを含めて、外国的な景観に統一したことから名付けられた 「通り」 で・・・」)以下サイト参照)
2015.07.11 Sat | Society| 0 track backs,
オンニサンティ教会 / ギルランダイオの 最後の晩餐 その2
先のエントリーに関連してー

Email from Kさん:

懐かしい…変わらぬ様子に安堵しました。
私は窓外の風景?がとても平穏に描かれていて、室内のドラマが引き立つ感じが気に入った記憶が残っています。



たしかに、屋外でのどかに飛び交う鳥たち、木々が妙なマッチングでしたね。
右手のクジャクの孤高さも目を引きました。

全体的にエレガントな感じですが、ひとたび、TVドラマのセットみたい
(登場人物が片側に寄って、視聴者の方に向くよう配置されてる)、
などと思った瞬間、俗っ気にあてられ、しばし思考停止に陥りましたが。
2015.07.10 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
オンニサンティ教会 / ギルランダイオの 「最後の晩餐」鑑賞可能時間
オンニサンティ教会 / ギルランダイオの 「最後の晩餐」の話を書いたけれど、
この部屋は、教会とは入口が別で(扉は並びにある)、
入室可能時間が限られている。

時々変わるようで、手元のガイドブックの情報とは異なっていた。
私が行った時は以下:

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つまり、月、火、土曜の9時から12時までで
あとの曜日は閉館。

教会本体の方は、8:30から毎日開いている。

行ってみて、それらしき扉が見つからないときは、閉館と思って間違いない。
開館すると、扉は開け放たれ、開館案内もハッキリ表示され、すぐにわかる。

なお、入口で渡す喜捨は前のアメリカ人にならった。
1ユーロだった。
2015.07.10 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
オンニサンティ教会 / ギルランダイオの 最後の晩餐
5世紀以降に描かれた最後の晩餐の絵を集めたミニ画集をもっている。

その中で惹かれたのが、ギルランダイオが描いた「最後の晩餐」。

ユダを描くのに様々な工夫が施される中、
ギルランダイオは、手前にひとりポツンと取り残すことを考えた。


一度見てみたくて、このほどフィレンツェで、この絵に会ってきた。
(オンニサンティ教会正面門の「2つ隣の入り口」から入る。最近では、喜捨が必要。
週のうち3日間、それも午前中、などと限定的のオープンなので要注意。)


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ユダを選別すべく、苦肉の策と思われる。

この構図はすでに1400年、ロレンツォ・モナコの「最後の晩餐」に登場するので
ギルランダイオ・オリジナルではない。

でも、彼が描くユダ、或いはカスターニョのユダは、横顔だけとはいえ、とりわけ悪そうなムードが漂っていて、
気に入っている。


腹黒そうなこのムード。
はっきりとユダとわかるせいか、よくユダを見分けるために描き込まれた金貨の袋などは持っていない。
みな裸足。

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パッと見た瞬間、キリスト以外の光輪が見えなかった。
けれど近づいてよく見ると、ユダ以外の使徒にも光輪がうっすら描き込まれ、
聖性を表している。


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テーブルの上の食事が一風変わっていた。
フレスコのようなカラフェ。ガラス細工の模様がきれい。
そして果物。
テーブルクロスにも洒落た模様が。

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朝一で、アメリカからの観光客とふたりきり。
静かに、ゆっくりと向き合うことができた。


ちなみに上述の最後の晩餐画集はこちら(表紙)

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ラヴェンナのモザイクも、この本がなければ見落とすところだった。
(かなり上部にあるのでふつうなら目が行き届かないか、最後の晩餐と判別せずに終わってしまう。)

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2015.07.10 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
オルヴィエートの宿
ウンブリアの山並みを一望に見渡すテラスが気に入った。
オルヴィエートの宿。

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朝食は、ダイニングでなくここで摂ってもいいようだったが、それほど勧められなかった。

翌日、そのワケがわかった。
深い霧で、小雨が降っているかのような湿りっ気だったのだ。
(上の写真は、前日の夕方。下が朝。)


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こんなじめじめした中で食事はしたくない、そう思った。

霧が遠くから眺めるだけの存在ではなく、生活にじわじわ入り込んでくる
強引な存在であることを初めて知った。

先日書いたように、須賀敦子さんの作品に霧がたびたび登場する理由を肌で感じた。
イタリアでは、気にせずにはいられない、濃厚な実態を伴う存在なのだ。


宿は快適だった。

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一泊だけだったのが残念なぐらい。
でも、石畳の坂が続き、外部に出るのは不便ということもあり、
観光の足場としてここに泊まる人は少ない気がした。

多くのツーリストが、中都市から日帰りで、或いは一泊立ち寄るだけの通りすがりなのではないだろうか。
あるいは、大聖堂が目玉とはいえ、それだけでわざわざ来る気はしない
そんな人も多いだろう。

そんな近寄りがたさが、この町を俗っぽさから守っている。


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2015.07.09 Thu | Travel-Italy| 0 track backs,
ツール・ド・フランスの情景
先日開幕したツール・ド・フランス。

毎年イラストレーターが帯同し、写真以外のビジュアル媒体も重宝がられている。


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ヘアカットで存在感をアピールする選手も、ちらほらいる。
小デュムランは、フランス独立記念日だったかに、FRANCEの文字を入れていた。


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ツールはこうした、マージンの部分が面白い。
レースに弾むようないろどりを添えている。
2015.07.08 Wed | Cyclde Road Race| 0 track backs,
オンニサンティ教会のボッティチェリ「聖アウグスティヌス」
◆ 「春の戴冠」をフィレンツェで拾う その1


以前書いたボッティチェリのお墓があるフィレンツェのオンニサンティ教会は、
中心部からややそれる場所にあるもののお勧めのスポットだ。

お墓だけでなく、見どころがいくつもある。

辻邦生著「春の戴冠」には、この教会にある絵が登場する。
サンドロ・ボッティチェッリ作「聖アウグスティヌス(アゴスティーノ)」。

引用してみる -

そのリネア描線の鋭い、燃えるような鮮明さは、物象の描出のなかで<神的なもの>を模索していたサンドロの苦悩の反映であることは疑えない。(略)

聖アゴスティノの置かれた部屋の極端に誇張された遠近法のために、
人物が前へ浮き出していること、その身体に比して異様に長い手が、
苦悩の様子をまざまざと語るように一つは胸に当てられ、
一つは机の上の書物を支えていること、
下半身に対して上半身が長く描かれ、
空間のなかに深く浸ったアゴスティノの迷走が感じられること、
彫刻のような円い高々と聳えた額、眉と眉の間に緊迫した苦悩を示して刻まれる皺、
長い眉の下に見開かれた苦しげな眼、鋭く突出した鼻と白い顎髭に囲まれた
意思的な唇が肉的なものとの果てしない戦いを表していることー 

こうした事柄が、この聖堂内壁に描かれた壁画に息苦しいような緊張をつくっていたのは事実である。



その絵がこちら。

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描線がくっきりしていて、人生の荒波を知り尽くしたような皺が厳しさを漂わすフレスコ画だ。


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辻氏は、この絵をまたこうも表現している。

一種の、どぎつい、人間の弱点への凝視を感じさせた。その表現は、その弱点を誇張し、拡大し、鈍化して示すような露骨な、むきだしな、残忍な率直さで貫かれていた。



またこの著書の中で、「サンドロとギルランダイオの競り合い」と言及されているように、
この教会の壁面には、上記のボッティチェリの聖アゴスティーノと対になるように、
ギルダンダイオの「聖ヒエロニムス」が向かい合っている。


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こちらの方は装飾性があり明るい雰囲気を漂わせている。

ヒエロニムスの目は鑑賞者を見つめ、視線が心に染み入ってくる。

双方の絵とも、赤を中心にその補色である青緑を使用している点は共通するものの、
あとは対比的な絵だ。

厳しさと穏やかさ、
見ていて気持ちが外に向くボッティチェリと、内に向くギルランダイオ。


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こんな名品が手軽に教会で味わえるイタリアの懐の深さが好き。

2015.07.07 Tue | Art| 0 track backs,
小人モルガンテの肖像画 / ブロンズィーノ
ウフィッツィ美術館に、おそろしくインパクトのある絵がある。

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ルネサンス後期から勃興したマニエリスムの画家、ブロンズィーノの「小人モルガンテの肖像画」だ。

小人が狩りに行く様子を描く作品なのだが、奥深いひねりがある。

画家は、絵の中に時間の推移を閉じ込めようとした。
そのためにとった手法は、表と裏を利用すること。

表面に、狩り前のシーンを描き、
裏面にはー

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獲物を手にした狩り後の場面を描いたのだ。
しかも、正面図と背中図ということで、背中合わせであることをもうまく表現している。

(この絵は部屋の中央に置かれ、両面見られるようになっているのだけれど、
表だけ見て素通りする人たちもけっこういて、ちょっとそれはもったいない。)

かつて芸術家たちは、それぞれのアートの優劣を競った時期があった。
絵か彫刻家、どちらが上位か、などと。

優位性を示す為、絵画は経時変化を表現できる、
そんなふうに誇示して見せたのであった。


Ritratto del Nano Morgante / Agnolo bronzino
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2015.07.06 Mon | Art| 0 track backs,
角田光代さんの講演会と、河出書房新社 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻
数年間にわたって出版される予定の
河出書房新社の創業130周年記念企画「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」(全30巻)




池澤夏樹さんの「古事記」の新訳、
角田光代さんの「源氏物語」の新訳、
川上未映子さんの「たけくらべ」の新訳、

などが出ることで話題をまいている。


昨日その角田さんの講演会に行き、
その裏話をうかがった。


いきなり料亭で一席が用意され、なにごとか嫌な予感に包まれる中
編集者から切り出されたのが、源氏物語新訳の依頼だったそう。

本当は別の古典のほうが好みだったそうだが、
(実名で作品名があげられたが、さしさわりがあるといけないので伏せておく)
選択の余地は与えられなかったという。


池澤さん経由のご指名ということもあり、断れなかったものの、
3年間この作業に従事せねばならない。
連載物などをすべて打ち切って取り組むことになった。

かくも長い間、独自の著書を一切封印するというのは
作家になってから初めてのことで、不安もあった模様。


「源氏物語」は中学、高校で断片的に読んだけれど
通して読んだこともなく、現在読書中。
現代訳の比較としては、林望さんの訳が一番読みやすいとのこと。

(与謝野晶子も読みやすいが、歌人ゆえ、和歌に訳が載っていないのが難点なのだとか。)


ほかの登壇者の方の話からも、谷崎の訳はわかりにくく、
創作を加えている訳者(窪田空穂だったか?)もいるという。


高校生から質問で、
「源氏物語に挑戦するコツ」を求められたときには、
現代語訳、とくにわかりやすいものを読むよう勧めていらした。


源氏は内容を俯瞰してみて初めて全体のつながりに気づき面白さが増幅するので、
そうした全体像が個々の訳においてもなにかしら表現できるよう模索しておられる由。

2017年出版予定、となっており、3年間で書き上げねばならない。
荷は重いハズだが一方で、
「源氏の訳は多々出ていて、読者側の選択肢が多いのでその点は気楽」とも。



さてこの全30巻、
ダ・ヴィンチNews http://ddnavi.com/news/194687/によると、すべてが古典の現代訳ではないようだ。

第14巻以降は、谷崎などの文学がそのまま掲載される。
須賀敦子さんも含まれる。


ダ・ヴィンチNews http://ddnavi.com/news/194687/抜粋:

●池澤夏樹=個人編集 日本文学全集
1:古事記 池澤夏樹 訳 ■新訳

2:口訳万葉集 折口信夫
百人一首 小池昌代 訳 ■新訳
新々百人一首 丸谷才一

3:竹取物語 森見登美彦 訳 ■新訳
伊勢物語 川上弘美 訳 ■新訳
堤中納言物語 中島京子 訳 ■新訳
土佐日記 堀江敏幸 訳 ■新訳
更級日記 江國香織 訳 ■新訳

4:源氏物語 上 角田光代 訳 ■新訳
5:源氏物語 中 角田光代 訳 ■新訳
6:源氏物語 下 角田光代 訳 ■新訳

7:枕草子 酒井順子 訳 ■新訳
方丈記 高橋源一郎 訳 ■新訳
徒然草 内田樹 訳 ■新訳

8:今昔物語 福永武彦 訳
宇治拾遺物語 町田康 訳 ■新訳
発心集・日本霊異記 伊藤比呂美 訳 ■新訳

9:平家物語 古川日出男 訳 ■新訳

10:能・狂言 岡田利規 訳 ■新訳
説経節 伊藤比呂美 訳 ■新訳
曾根崎心中 いとうせいこう 訳 ■新訳
女殺油地獄 桜庭一樹 訳 ■新訳
仮名手本忠臣蔵 松井今朝子 訳 ■新訳
菅原伝授手習鑑 三浦しをん 訳 ■新訳
義経千本桜 いしいしんじ 訳 ■新訳

11:好色一代男 島田雅彦 訳 ■新訳
雨月物語 円城塔 訳 ■新訳
通言総籬 いとうせいこう 訳 ■新訳
春色梅児誉美 島本理生 訳 ■新訳

12:松尾芭蕉 おくの細道 松浦寿輝 選・訳 ■新訳
与謝蕪村 辻原登 選 ■新釈
小林一茶 長谷川櫂 選 ■新釈
とくとく歌仙 丸谷才一 他

13:夏目漱石 三四郎
森鷗外 青年
樋口一葉 たけくらべ 川上未映子 訳 ■新訳


残りはダ・ヴィンチNews http://ddnavi.com/news/194687/にて
関連記事
2015.07.05 Sun | Books| 0 track backs,
オルヴィエートは要塞の町
大聖堂とワインの町、というイメージしかなかった オルヴィエートだけれど、
崖の上の町というファクターにより、独特の雰囲気を形成していることに気が付いた。


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この上ない天然の要塞は、外敵から守る機能を終えた後は、
もっぱら歴史保存という天然の博物館の役割を果たしてきた。
街全体の時が止まっている。

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中世どころか、古代の洞窟まで!

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高台にある街へは、鉄道駅からバスやケーブルカーで上れるものの、
私の宿は、中心部を過ぎて一旦下った場所にある。
だからホテルから街にいくときはいつも上り。

駐車場のエレベーターを使うとよい、というアドバイスはもらったものの、
回り道なのでめんどくさかった。

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街の端っこにいくと、景色は遥か下。

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崖の上にいるんだ、と実感する。

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2015.07.04 Sat | Travel-Italy| 0 track backs,
アレッツォ / ピエーヴェ・ディ・サンタ・マリア教会
◆ 入口の浮彫が見逃せない!


アレッツォにある ピエーヴェ・ディ・サンタ・マリア教会。

見どころは、壮観な列柱だけではない。
実は壁面をつぶさに見ていると、ロマネスクをうかがわせる様々な表情に出会うことができる。

(実は到着したのが夕暮れ時で、すでに中には入れず、初日は外壁のみの鑑賞となったのだった。)


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入口付近に近寄る。
ふと上を見上げると、かわいいロマネスクの浮彫。

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左右合わせて12個。
あ、これは知っている・・・

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パルマの洗礼堂に行った時に見た12か月のアレゴリー(寓意)に違いない。
=> パルマ洗礼堂紀行


あのときは、小さい洗礼堂を1時間以上かけて、受付で貸してもらった詳細解説付きガイドブックを見ながらじっくり見た。

洗礼堂の入場料は、修復費込みで6ユーロ。
ざっと見てすぐに立ち去る気になれなかった、という本音はともかくも
楽しい壁画、小彫刻に溢れていて、知れば知るほど楽しかった。
ショップで解説書も購入してきた。

そして、各月ごとの労働を彫刻に表した
アンテラーミ作の彫刻「12ヶ月」の寓意像を見つけたのだった。
ブドウの刈入れとか、ソーセージ作りとか。


今回のアレッツォのこの作品も、どうやら同じ趣旨の造形表現らしい。
見てすぐわかるのは、こちらの写真右手のブドウの刈入れだ。


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豚を殺すシーンもなかなかリアルで、表情がりりしい。


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頭が2つある男!
ぐるぐる見る角度を変えて確かめた、たしかに2つある。
壺をもって、なにか作業をしているようだが、メインモチーフは2つの頭、といった風情。

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あとはよくわからなかったが、宿に帰って調べたら、
「アレッツォ発見」というサイトに、12か月ごとの寓意が表すものが書かれていた。


また、こうしたアーチ部分の装飾は、アーキトレーブではなく、
アーキヴォールト(archivolt)と呼ぶようだ。
同じ装飾パネルでも、前者は四角形の形状のみで使用すると知った。


ほかにも、こうしたいかにもロマネスクといった素朴な浮彫も。


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翌日内部を訪れた。
目玉の一つピエトロ・ロレンツェッティ作「聖母子と聖人たち」は修復中。
写真展示にとどまった。

もっともロレンツェッティの別の絵を、このあとウフィツィ美術館で見ることができた。
兄弟のアンブロージョの絵(こちらの方が実は好み)とともに。

.
2015.07.03 Fri | Travel-Italy| 0 track backs,
芸術関係、超おすすめの一冊
いい本に巡り合った。

オールド・マスターズいわゆる古典的大御所画家たちの絵を、
「色彩」という切り口で語る1冊だ。

写真 2 (57)


フランス語の本なので、Lumière (光)の説明から入る。

古代は光には2種類あると考えられていた。
ひとつはLux、もうひとつはLumen。
それぞれ光源と、反射によって結ばれできた光を指した・・・

そこから様々な技法、色という観点から絵を論じるページなど。
わくわくする。

こちらは、キアロスクーロ(明暗法)の説明

写真 1 (61)


ペーパーバックよりも大きい縦20㎝。
なにより光沢紙の質もよく、色もキレイに出ていて絵がふんだんに散りばめられている。
330ページ。

1日数ページずつでも読み進めればいいと思う。

「春の戴冠」、まだ読み終えていない。

写真 3 (37)


2015.07.02 Thu | Books| 0 track backs,
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