日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
本日の英単語 : 「Border Surge」
もう数か月前のこと。
録画していたBS放送をまとめて聞いていたら、こんな言葉が出てきた。
「Border Surge」

エボラ出血熱の報道の際に出てきた言葉だ。

ボーダー(国境)が活性化しているような話か、と思いきや、
「国境のセキュリティーを強化する」と訳されていた。(*)

なるほどそうか、と納得した。
感染拡大に対処すべく、出入国などの管理が強化された一件だ。

が、Surgeの語感を盛り込んだ訳はないものか、と考えた。
安全面のニュアンスが出ないけれど、
「国境の水際作戦」、あたりが結構近いかもしれない。


「Border Surge」、
今重要なポイントだ。


(*)この放送は、短いニュースを英・和両方で繰り返し放送してくれるというもの。
いつの間にかなくなったみたいで、当該時間に録画しても別の番組になっていた。
2014.10.31 Fri | Language| 0 track backs,
咳が止まらない / すぐに咳が止まる簡単で害のない手法
(その後追記)
◆ 咳が止まらない / 効果抜群だった対処法

その後、呼吸器科で処方されたシムビコートとキプレスを続けるものの
夕方から夜にかけてひどく咳き込むのは相変わらず。

ツボ押し、蜂蜜、喉押しなど一切効果なし。
が、ひとつ大発見。
洗顔中は絶対に咳き込まない。

試しに洗面器に水を張って、水の中で息を吐いてみた。
何分続けても咳が出ない。

ならば、と鼻血のときのように、湿らせたティッシュを片方の鼻に入れてみた。
私の場合、これは他の対処法には見られぬぐらい効果抜群だった。
まるでマジック。

身体に害はないし、お金もかからない。
就寝直前まで暫くこれを続けることにした。

これが、永続的な喘息撃退につながるかどうか、只今実験中。



◆ 咳喘息の原因と対処法

特に夜、発作のような咳に悩まされ、安眠できず。
長引く症状のため呼吸器科に行き、咳を止める方法を聞いてきた。


【症状】

まず、私の場合内科を受診しても風邪の所見はなし。
熱もない。
だから風邪の時のように痰が出るわけでもなく、
乾いた咳で、むせる感じ。夜ひどくなる。
時に涙を流すほど喉の奥から急き込む。
食べ物で咳き込むことも増える。


友人から、咳は長びくと気管支の粘膜を傷つける状態が続いて炎症状態が慢性化する、
ステロイドと気管支拡張剤が入っている吸入薬(アドエアなど)が効果がある、
という話を聞き、呼吸器専門外来へ。


【処方薬】

こうした症状の時は2種類考えられるそうで、
・咳喘息
・風邪の後遺症
(更に改善しなければ何かの疾患の可能性も考える)

らしいが、私の場合、風邪の延長線で症状が出たのではないので、前者であろうと。

後者の場合は、漢方薬「バクモンドウトウ(麦門冬湯)」などで根気よく治すという。
1ヶ月ほどかかることも。

前者の場合は友人が言っていた通り、気管支拡張剤の吸入薬を処方。
3種類ほどあるうち、粒子が細かいのでお勧めという「シムビコード」にした。
それを基本、朝晩1回ずつ。
眠れない不安がある時は夜2回でもOK。

同時に念のため、麦門冬湯も頂いた。


緩やかに体質改善すると思われる漢方の方は予想通り即効性はなかったが、
吸引の方は効果があった。直後に、激しくむせ返る症状は消え、
夜、初めてぐっすり眠れた。


【原因】

私の場合、数年前に同じ症状になり、
その時もひどかったが、無理やり強い咳止めでごまかして治した。

気管支が敏感になっているとのこと。
恐らくそれで癖になったらしく、今回再発。
しかも今回は、前回の強い咳止めすら効かなくなっていた。

私の原因はびっくりするようなものだった。
ー 唐辛子系の食べ物

大瓶入りのキムチを買って、夜少しずつ食べていた。
3週間ほどして症状が出て、それでも気づかず食べ続けたら、悪化。
お医者さんに、「辛い物食べませんでした?」と聞かれて気が付いた。

恐らく花粉症のようなものらしい。
唐辛子系の刺激物摂取は個人差で許容量があって、それを超えると咳という形で発症する。

こうした刺激物は、間をおいて食べる分には問題ないけれど、習慣的になると
敏感体質の人はこうなる。
一度なると、繰り返す。

今回の引き金は、外で食べた料理の香辛料が強かったせいと思う。
しかも異なる店ながら2日続けて刺激の強い料理だった。

唐辛子ではなかったので残さず食べたが、刺激物と言う意味では同じのようだ。
思わぬ落とし穴だった。
2014.10.31 Fri | Useful Information| 0 track backs,
「ボストン美術館 ミレー展」 / 三菱一号館美術館
● 静かなる力強さに溢れていた「ボストン美術館 ミレー展 傑作の数々と画家の真実」展 at 三菱一号館美術館内覧会

相変わらず懐の深いボストン美術館。

今年「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」、「ボストン美術館浮世絵名品展 北斎」と立て続けに開催された後、
今度は三菱一号館美術館で「ボストン美術館 ミレー展 傑作の数々と画家の真実」展が始まった。

ボストン出張最終日、ヘロヘロになりつつ夜間開館を見に行った時は、「ラ・ジャポネーズ」以外何を見たのか記憶にない。
日本で特別展を見る方がよほど身に付くというのが正直な感想だ。


本ミレー展に向き合う前に、井出洋一郎氏著『「農民画家」ミレーの真実』をまず一読。
ミレーの真価を認識した上で、手放しの礼賛の流れを打ち破ることに重心が置かれているため、
ミラーを美化して考えたことのない私にとってはやや気勢がそがれた感じはあった。

私の中のミレーの印象は、抒情性漂う彼の絵は静かな精神性を感じさせるけれど、色合いは沈み、
内省的で地味、といったもの。
展覧会で、新たなる側面を発見できるかな、などと気を取り直すことにする。



入って2室目、フォンテーヌブローの森づくしの一室に足を踏み入れた時は心ときめいた。

フォンテーヌブロー駅からレンタサイクルで大型トラックに煽られながらやっとたどり着いた新婚旅行の一コマが蘇る。
あの深い森を、展覧会場で追体験できるとは。


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* 以下写真はブロガー・特別内覧会の機会に許可され撮影させて頂いたものです。


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静けさを形容する際、「森閑」という文字が充てられていることの余りある適切さを
実感した瞬間。



こんな絵も描いていたのか、と意外性があり心惹かれたのは、
「刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)」というタイトルの群像画。
「ルツ記」に出てくるワンシーンで、貧しいルツをボアズに紹介された農民たちの姿が
きめ細やかに描かれていた。(写真左)


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困惑のルツ、ざわざわと冷やかな視線を投げる農民たち。
人々の心の動き、気まずい空気が、キャンバスという無機質な媒体を介しているとは思えぬ人肌感を伴って、立ち昇っていた。



更なる発見は、農村で暮らす人々の絵のバリエーション。

農作業中の人々だけでなく、糸紡ぎ、バター作り、編み物、縫い物など、
様々な場面における日々のひたむきな生活ぶりをミレーは描いていた。


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この時代、貴族と農民は、優と劣といった相対する存在として語られることが多いが、
ミレーの農民たちには卑屈なところがなく、慎ましさの中の高潔を感じた。


ミレーは敬虔なキリスト教徒ではなかったと井出先生の書は暴露しているが、
画中のみなそれぞれが、内なる自分と向き合っている。

自然を相手に翻弄される日々の中、平穏さを保つために何か強いものを信じているかのような表情。
それはやはりある意味教義を超えた信仰心ではないか。



以前、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館の「ノルマンディ展」で
ひろしま美術館の古河先生がおっしゃっていた指摘をふと思い出す。
ミレーはノルマンディ生まれなのに、近代文明の絵は描かなかった、と。

当時外に向けて もっともひらけていたルアーブルあたりの港町では、
ブーダンやデュフィ、マルケの絵が示す通り、貨物蒸気船や煙突の煙などが現実の風景であり、
近代化の波がひたひたと迫っていた。
しかしそれら一切に背を向けたミレー。

彼の絵は、農民一揆を暗示する絵として当時批判もあったようだが、
当時の空気感を差し引いても、それはやはりお門違いだと思わざるを得ない。

産業革命という文明の変革にすら関心の矛先を向けなかった彼が、
農民改革などというものに興味を覚えたとは思えない。


恐らくミレーという人は、ザワザワしたものに浸食されぬ世界に理想を求め、激変を好まず、
穏やかに、たおやかに暮らすことをよしとした人なのでは。
どこか頑なに。



その他ちょっと思ったこと:



●「種まく人」
この力強さは、実物を見てこそ、と思った。
手にする麦(或いは蕎麦)が、手の周りで飛び散っている、そのリアリティ。


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ごついブーツ大地を踏みしめる筋肉質の男の存在感、旋回運動直前のひねりの躍動感、など
人間の逞しさの権化のような世界観だった。



● 「花輪を編む若い娘」カミーユ・コロー
見とれてしまって写真を忘れた。
コローらしくないような、メルヘンを感じさせる一枚。
惹きつけられたことは確か。ただ、10頭身以上と思われる身体が奇妙で、
更に、かぐわしさを伝えようと技巧に走ったのでは?といった意図も感じさせ、
私としては、ブリヂストン美術館お気に入りの一枚「森の中の若い女」の素直な美少女の方に、軍配かな・・?
(「森の中・・」は「花輪・・」より1~3年ほど前に描かれていた。)



● 「敬虔な友(エマオの晩餐)」(レオン・=オーギュスタン・レルミット
キリストが目の前に現れ驚く様子が茶色く沈んだ色の中に動的に表されていた。


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張りつめた様子がひしひし伝わってくる一方で、
農民画家がエマオの晩餐を描くと、自然とこういう構図になるのだろう、と思った。
農民画では、人々は横・或いは斜め向きに描かれていることが多いから。

正面から正々堂々と見据えて描いたあのカラヴァッジョの構図は大胆すぎて
肌に合わなかったのでは。
ドラマチックさでは、カラヴァッジョの方が圧巻の力をもっている。



●今後見てみたい展覧会
今回、農民画の影響を受けた日本の画家の作品が展示されていた。


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写真左の和田英作の「春日山麓」などは、やはりどこか日本的なものが感じられ
西欧の影響が彼の中でどのように変化しつつ沈着していったのか、その経時変化を知りたいと思った。
そうした変化が辿れる展示も面白いのではと。

以前庭園美術館で見たローランサン展がそういう意味では鮮やかだった。
初期~円熟期~ プライベートの不幸や戦争を反映した暗さ~ (原田マハさんがいうところの)脂がのっていた時代のコピーへと転じる時代・・
画風が時代と境遇を如実に反映していて、彼女の人生を追うことができた。


或いは、ブリヂストン美術館で以前試みられていたように、
同じモデルを描いたふたりの画家(浅井忠と和田英作だったかな?)の平行展示なども
画家による捉え方、掴み加減の違いがわかって興味深かった。


内覧会冒頭、高橋館長は「Intimateな美術館を目指したい」、とおっしゃっていた。
上述のようなちょっとした試みは、親密な美術館向きなのでは?




ボストン美術館 ミレー展 傑作の数々と画家の真実
場所:三菱一号館美術館
会期:2014年10月17日(金)~2015年1月12日(月・祝)
年末年始休館:12月27日(土)~2015年1月1日(木・祝)
開館時間:10時~18時(金曜(祝日と1月2日を除く)は20時まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜休館(但し、祝日・振休の場合は開館。1月5日は18:00まで開 館。)
2014.10.30 Thu | Art| 0 track backs,
京急「みさきまぐろきっぷ」その6 途中下車の注意事項
「みさきまぐろきっぷ」シリーズの続き。今回は切符のお話。

購入場所としては、京急電鉄の泉岳寺・三崎口以外とのことで、
私は横浜で。
購入方法はいたって簡単。

当然窓口での購入と思い、窓口に行きかけたら、係の人に声をかけられ、
みさきまぐろきっぷなら、自動販売機でも買えるとのこと。
(自販機を利用してほしい、といった様子だった)

タッチパネル操作でまごついていると、教えてくれた。

タッチパネルの中から「お得なきっぷ」を押すと、選択肢一覧の中に
「みさきまぐろきっぷ」が出てくる。
料金などは公式サイトにて:
http://www.keikyu-ensen.com/otoku/otoku_maguro.jsp


以下3枚切符が出てくる。
・京急線三崎口駅までの往復と三崎エリア指定区間のバス乗車券、
・まぐろ料理のお食事、
・レジャー施設利用。


バスは載り放題だし、利用方法は簡単なのだが、ひとつ失敗があった。
乗車券の条件となっている下記:

・京急往路乗車券(ゆき) 途中下車可。ただし逆戻りはできません。
・京急復路乗車券(かえり) 途中下車可。ただし逆戻りはできません。


つまり、横浜から終点三崎口まで行くのに、
先に終点の三崎口に行ってから、三浦海岸に戻るのはNG。
(三崎口から三浦海岸へ行くと、帰りの切符が使用されたとみなされ切符没収。)
帰りの場合は、三崎口→横浜というこの矢印通りの向きなら途中下車はOKだが、
逆向きはアウト。


それは十分承知していたので、進行方向に向かいつつ途中下車。

ところが思わぬところに落とし穴。

帰り、一旦三崎口で改札を通ってから、とろまんのお土産を買い忘れたのに気づき、
慌てて改札を出たら、切符が見事に没収されてしまった。

バスはフリーで乗り放題だが電車の方は進行方向逆に使うとNG・・・というのは知っていた。
しかし、同じ駅で出入りするだけでも”逆戻り”と見なされてしまうようだった。

どうかご注意を。


***


京急「みさきまぐろきっぷ」のお得感 その1 三浦半島編
京急「みさきまぐろきっぷ」のお得感 その2 まぐろランチ編
京急「みさきまぐろきっぷ」その3 水中観光船
京急「みさきまぐろきっぷ」その4 三崎港を行く
京急「みさきまぐろきっぷ」その5 モネが描いたような風景に出会う
京急「みさきまぐろきっぷ」その6 途中下車の注意事項
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2014.10.30 Thu | 国内探索| 0 track backs,
港の見える丘公園
週末行った神奈川近代文学館は、港の見える丘公園の端っこにある。

途中、イギリス館や山手111番館などがあり、
帰りに寄ってきた。


いずれも入場無料。

折しもハロウィーン行事真っ盛り。
仮装スタンプラリーをやっていたようで、千客万来。
フェイスペイントのコーナーには長蛇の列ができていた。


イギリス館
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山手111番館
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トライアスロンイベントなども開催される山下公園に行く率は多いのに、
港の見える丘公園は、最近さっぱり行っていない。

外に開けたハイカラな街の香が漂っていて、心地よい。
ぶらぶら歩くだけでも心が浮き立つ。


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文学館で時間を取ったので、外人墓地などには足を伸ばさなかったけれど、
近いうち再訪したい、港の見える丘公園。



参考(山手洋館めぐり):
http://odekake.info/kanagawa/14_taiken/yamate/yamate.html
2014.10.29 Wed | 国内探索| 0 track backs,
横濱中華街 旅グルメきっぷ
東急電鉄が出している横濱中華街 旅グルメきっぷ利用初体験。


東横・みなとみらい線乗り放題+中華街指定の店でランチ・・
がついて2500円。

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東横線は各種おとくチケットを出しており、
渋谷ー元町・中華街を単純往復(960円)よりも100円安いみなとみらいチケットというのがあるけれど、
これだと東横線部分は乗り放題ではなく、単純往復のみとなる。
みなとみらい線のみ乗り放題になるが、6駅しかないので、
1日中あちこち動きたい場合は、やはり東横線もフリーパスとなる横濱中華街 旅グルメきっぷが便利。


ランチは重慶飯店別館をチョイス:
雰囲気もよいし、さらにこれだけ盛りだくさん!

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前菜
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春巻き
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イカの炒め物
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麻婆豆腐とスープ
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チャーハン
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杏仁豆腐
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店構え
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この日の電車利用ルート:
→ 神奈川近代文学館(みなとみらい線:元町・中華街)
→ 大桟橋(みなとみらい線:日本大通り)
→ 八雲図書館(東横線:都立大)
→ 妙蓮寺の友人宅(東横線:妙蓮寺)
→ 帰宅

電車代はざっと1500円分ほど使用したかと思う。
さらに上記の食事を堪能できて、
なかなか使い勝手のいいパスだった。

次回横浜美術館訪問時などの際にまた利用したい。


横濱中華街 旅グルメきっぷ

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東横線お得チケット:
・「トライアングルチケット」
「横濱中華街 旅グルメきっぷ」
2014.10.27 Mon | Gourmet| 0 track backs,
須賀敦子の世界展 / 神奈川近代文学館
◆ 神奈川近代文学館で充実のとき / 「須賀敦子の世界展」

ここまで大規模の須賀敦子さん関連展示は今後もう望めないのでは?と思わせるほど
周辺の資料をくまなく集めた展示が神奈川近代文学館で開催されている。


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圧巻だったのは、須賀さんの蔵書量の多さ。
和書・イタリア語、英語の本などが、読みこまれた跡をうかがわせつつ大量に置かれていた。

時折参照していた書には山のような付箋紙が付されていた。

一生のうち、一体どれだけの本を頭にたたき込まれたのだろう。
しかも軽い内容の本ではない。深く難解そうなものばかり。
くらくらしそう。
ものすごい集中力。

ネットに割く時間を全て読書にあてたとしても、
これだけのものを読みこなすなんて不可能、と断言できる。


さらに気づかされたのは、61歳で作家デビューされる前の”執筆”量。

日の目を見たイタリア語・日本語の翻訳だけでなく、
出版のめどを立てるために行った簡易訳、
個人出版の本(「どんぐりのたわごと」)
授業のための手元用資料(ダンテの神曲翻訳まで)、
分厚い束になった卒論(須賀さんの卒論は翻訳だった)。

そして夥しい手紙の数々。
編集者宛であってもビジネスライクではなく、時々の感情、周辺状況などが
盛り込まれており、ぬくもりのある内容だ。


「ミラノ霧の風景」があれほど完璧なかたちで出る前に、
相当な溜めがあったはず、とは思っていたけれど、
やはり須賀さんは、若いころから洪水のように書き綴ってきた人なのだった。

61歳から亡くなる69歳までの間で、出版されたのがわずか5冊というのはやや意外。

つまり大半の本が死後に出版された。
異例といえるけれど、自書が世に出る前にアウトプットされてきた言葉の膨大さを思えば、当然のようにも思われる。



ちなみに上述の「どんぐりのたわごと」は、全15冊が自費出版され、
毎回200人に配布されたそうだ。

その中には聖心女学院で6年後輩の現皇后・美智子様宛も含まれていた。
美智子様は、それらを丁寧に読まれていたそうだ。



これほどまでに充実した展示が可能になったのは、
須賀さん自身も含め、あらゆる人たちが関連の品を大切に保存していたからこそ。

蔵書はイタリア文化会館、東大、フィレンツェ大学などに寄贈されたので
大切に保管されているとしても、
原稿案からちょっとしたメモ書き、アイディアをつづった紙片にいたるまで残されている。
恐らく、これらは自身の血肉になったものという意識があったから?


手紙に関しては、受領者が大切にしまっていた様がうかがわれる。
煌めく宝石のような言葉を残した人からだからこそ、
人々は短いハガキひとつにも敬意を表したと思われる。

更に最近発見された新たな友人あての手紙も初公開されていた。


会場内、そこここでウキウキと踊る文字・活字・本、ゆかりの品々。
心底豊かな展示だった。



p.s.1 ちなみに文字・活字文化の日の10月26日は、入館無料。
さらにくじ引きによる景品付き。
ツーレはレターセット、私はハガキと常設展チケットを頂いた。

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p.s.2 唯一の心残りは、本日開催の「須賀敦子の魅力」と題した江國香織さん・湯川豊さんの対談を逃したこと。
気づいたときには満員だった。



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***

神奈川近代文学館
須賀敦子の世界展
 2014年10月4日(土)~11月24日(月・振休)
https://www.kanabun.or.jp/te0173.html
https://www.kanabun.or.jp/index.html

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2014.10.26 Sun | Books| 0 track backs,
さいたまクリテリウム当日
久々のロードレース。

懐かしい空気。
熱気がこもった、高揚感がつまった、あの空気。
プラスイオン的バイブレーションがじわじわ身体に沁みてくる、あの感覚。

初めて見たツールで感じた気分と、なんら変わらない。
この開放的で明るい刺激が、私は好きなのらしい。


(ツーレの写真・アリーナ内)
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サイクルフェスタ
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2014.10.26 Sun | Cyclde Road Race| 0 track backs,
2014ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム Presented by ベルーナ 前日の点景
10月25日開催のサイクルロードレース、ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム Presented by ベルーナ。

前日行われた選手たちのさいたま観光は、氷川神社訪問、書道や華道のパフォーマンス見学など。

そこで見られた点景ふたつ:


ジャン=クリストフ・ペロー選手のお子様ふたり。
長男君が、着物姿の高校生たちの声援にこたえて手を振る姿が微笑ましく。

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七五三シーズン、ということで着物姿の子供の姿がチラホラ。
それを微笑ましく見つめるジェレミー・ロワ選手。(奥の水色)

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子どもたちは、その場の風景を生き生きと、明るく照らす、
日本や外国といった国境は関係なく。

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2014.10.25 Sat | Cyclde Road Race| 0 track backs,
SPARKLE LOUNGE in 六本木
◆ クリスタルのスツールが林立するSPARKLE LOUNG

昨日エントリーした親子丼を食べた後、イベントまでまだ少し時間があったので
寄ってきた。
ミッドタウン内の「SPARKLE LOUNGE」のコーナー。


クリスタル作品で有名なアーティストの吉岡徳仁氏が手がけた「SPARKLE LOUNGE」は、
ズラリと並んだクリスタルのスツールが壮観。


写真 1 (15)


恐る恐る腰かけてみる。
見た目よりもやわらかい座り心地。

ひとたび座って満足し、その場を後にした。
一休み、とはいかなかったけれど、待ち合わせも、こんな場所だったら飽きないかも。


写真 3 (10)


サローネ・イン・ロッポンギ
場所:東京ミッドタウン ガレリア内
2014年10月17日(金)~10月26日(日)
http://www.tokyo-midtown.com/jp/designtouch/2014/event/event005.html
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2014.10.24 Fri | Art| 0 track backs,
「鶏三和」 / 六本木ミッドタウン
◆ 六本木、ちょっと小腹満たしの親子丼

先日夜、六本木でイベントがあり、
直前に小腹満たしをすることに。


ミッドタウンのイートインをめざし、コーヒーとデリ、ケーキとコーヒーなど迷ったが、
結局選んだのは親子丼。

すぐに出てきて15分で食べれるから20時には間に合う。
しっかり食べれて、このまま夕食はスキップできそう。
鶏団子の御吸い物と梅干付で702円。

この手軽さ、ボリュームに負けた。

写真 2 (12)


肉のスギモトのイートインも見てみたけれど、
こちらは銀座松坂屋時代とは打って変わって高級志向になっていた。


六本木のど真ん中で気軽に食べれる店として、
脳内リストアップ決定。

http://www.tokyo-midtown.com/jp/shop-restaurants/food-cafe/SOP0000195/
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2014.10.23 Thu | Gourmet| 0 track backs,
辻邦生「春の戴冠」
東京都美術館で開催中の「ウフィツィ美術館展 黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで」展
が終わるまでに読み終わるだろうか、辻邦生 著「春の戴冠」。

創造の世界で展開するボッティチェリの生涯。
史実もふんだんに散りばめられた、華やかなりしフィレンツェの壮大な絵巻物。

目下、一大芸術都市への胎動を予感させるくだり。
ただ、2段組みで1000ページ弱という長さで、
読み終えるのはいつのことやら。

目標は一応ウフィッツィ展終了前までに、と思っているのだが。
これ絶対無理。
展覧会会期は12月14日(日)まで。



春の戴冠春の戴冠
(1996/02)
辻 邦生

商品詳細を見る
2014.10.22 Wed | Books| 0 track backs,
やっぱりコスパ抜群 / 神楽坂「ラビチュード」
市ヶ谷で打ち合わせ。

12:10、さてランチ。
これはラビチュードに行くしかない。

以前はケーキとコーヒー付きのセットを注文したけれど、
今回は急いでいたのでクイックビジネスランチにした。

お値段1080円。
時間制限があり、70分以内。
(問題なし)

前菜+メインからチョイス。

5種類ずつほどあるので迷う。
タラのグラタンにも引かれたが、結局この内容:


ズワイガニとアボガドサラダ。


写真 1 (13)



クルミオイルを使った若鳥のコンフィ。
下に温野菜がぎっしり敷き詰められていて、栄養バランスも抜群。


写真 2 (10)


こんなお手頃価格なのに食材が豊富で、丁寧な調理。
味付けもマイルドで、店内もガサガサしていない。


但しこちらのランチは平日限定。
次回はいつ来れるかな。

***

ラビチュード
東京都新宿区南山伏町3-5
http://wp.at-ml.jp/68166/

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2014.10.22 Wed | Gourmet| 0 track backs,
チューリヒ美術館展 / 国立新美術館
19世紀後半~20世紀前半の絵画が印象派一辺倒でないことを再度実感 / チューリヒ美術館展 -印象派からシュルレアリスムまで

 私が買った前売り券

国立新美術館で開催中のチューリヒ美術館展。
スイスと日本の国交樹立150周年の一環らしい。

是非行きたかったので、前売りチケットを買うことに。
普通に買うのはつまらない。
クレーの絵《スーパーチェス》 の柄がついたブックカバー付き前売りチケットにした。

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最近は、様々な抱き合わせチケットが入手可能なのだ:

http://zurich2014-15.jp/ticket/


◆ 混雑状況

会期開始直後、9月中の週末・及び閉館時刻2時間前という条件だったせいか、比較的空いていた。
おおぶりの絵が多いし、絵の間隔が結構とられているので、かなりゆったりと見ることができた。
ただ、以下のサイトで混雑状況をチェックすると、結構混雑という文字が目立つ。
10月に入ってからは、どうやら込みだした模様。

http://komu.artafterfive.com/exhibition?a=89



◆ ポスト印象派のバリエーションの妙

今回前売りチケットまで購入した理由は、普段力点が置かれることの少ないポスト印象派を堪能したかったから。

その目的は大いに達成できたのだが、同時にそこでクロード・モネの悲劇性を感じてしまった。

象徴派の画家たちが永続的なものをどう表現するかに心血を注いだのに対し、
瞬時で消滅するもの、刻々と時間とともに変わりゆく対象物を追い求めたモネ。

彼にとって完結という概念はなく、
死に際まで、生が続く限り、うつろいゆく色を描き続けなければならなくなった。

妻の死に顔すら、色の変化として彼の心の中では事物されていたほどに。
(「死の床のカミーユ」は、オルセーにある。)


セザンヌはモネに対して、「モネは一つの目に過ぎない。しかし何という目だろう!」と言った。
Ce Monet, ce n'est qu'un oeil, mais quel oeil !
賛辞のようでもあるけれど、やはり目に過ぎないのだ、という前文部分の意味に気が付いた。

ホドラー、セガンティーニ、キリコ、ココシュカらの圧倒的な画面と比較したせいだろうか。

今回幅6mに及ぶ《睡蓮》が今回きていたけれど、
そんなわけで悲哀を感じつつ、見ていたのだった。

もっとも闇夜に浮かぶビッグベンなど、惚れ惚れしつつ見たモネの作品もあったのだけど。



ちなみに、今年ベルリン美術館巡りを意図したの(結局風邪でキャンセルしたが)は、あることを悟ったからだった。
ドイツの画家の絵を、意外に見る機会が少ない、と。

私自身、ドイツの美術館というとノイエピナコテークしか行ったことがなく、
ドイツの美術館から絵画が来日する機会は少ない。

この偏りをどうにかしたいな、と思っていた矢先、
チューリッヒ美術館展が開催されると知り、開始直後にいそいそと訪れたわけだ。


この展覧会、非常に見やすく、19-20世紀絵画の流れが印象派だけに支配されていたわけでないことを
知らしめてくれた。

開場は、以下の見取り図の通り、画風により分類されている。
http://zurich2014-15.jp/highlight/

非常に明快。
様々な画家が、様々な表現方法を試みたことがよくわかる。



公式サイト


展覧会名: チューリヒ美術館展 -印象派からシュルレアリスムまで

東京会場
会期: 2014年9月25日(木)〜12月15日(月)
休館日: 毎週火曜日 *ただし、10月14日(火)は開館
開館時間: 午前10時〜午後6時 金曜日は午後8時まで
*入場は閉館の30分前まで
会場: 国立新美術館 企画展示室1E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 http://www.nact.jp/
2014.10.21 Tue | Art| 0 track backs,
この絵を描いた画家は誰でしょう?
先日近代美術館の常設展で思いがけない絵に遭遇した。


正確に言うと、え?これがあの人の絵?
とにわかに信じられなかった。

まあ、色使いや葉の形態に見られるアクの強さが彼らしくはあるけれど、
あの画家が、こんなスケッチ風の風景画を残していたとは意外。


写真 2 (4)


その隣にはこんな1枚。
同じ画家。
上の絵よりキュビズム的で、セザンヌが描いたサントヴィクトワール山をやや彷彿とさせる。
でも、セザンヌの絵ではない。


写真 1 (5)



その作家の数年後の作品はこちら。↓
さらにキュビズムに突き進んだのか、ジョルジュ・ブラックのよう。
これまた意外。

シュールな絵で有名な画家が、あの境地にたどり着く前に歩んだ道ということか。


写真 3 (4)


さて、これらの絵の作者は誰でしょう?


回答はこちら:

http://search.artmuseums.go.jp/records.php?sakuhin=4596

代表作の画像がクリアに見られるサイト:
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFE07013_X01C12A2000000/
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2014.10.19 Sun | Art| 0 track backs,
國學院大學博物館 / 「戦国・織豊期の古文書」展
◆ 千利休や毛利輝元の自筆もある 

入場無料だというのに、素晴らしい質の高さを誇る國學院大學博物館。

パンフレットの質もよく、ミュージアムトークやシンポジウムも整っている。

既に今年10回以上訪問。大体こうしたトークや講演会の日に合わせて訪れた。


浮世絵の特別列品の折りは、所有者の方じきじきの説明があり、
同じ作品でも初版と後で、繊細さが失われ、省略が入るなど、価値が劣っていく。
なるほど、これぞコレクター目線!


特別展「富士山-その景観と信仰・芸術-」の際は、かぐや姫が犯した罪を
推測するといった意外性のあるお話も。


さて今回の企画展は古文書展。
地味ながら、ツボを確認しながら鑑賞すると、返って絵画などよりも
歴史が生き生きと蘇る感があって楽しい。



● 太田道灌状


冒頭の展示、太田道灌状は「写し」なのだけど、紙質が古く、
死後割と早い時期につくられた写しらしく、内容も重厚なので、価値はそれなりにある。

また、道灌の文書は10数点しか残っておらず、
秀吉の6000点とはえらい違い。
ということで、他館への貸出率No.1の文書なのだとか。

また、紙に虫食いがあるが、文字はそれを避けて書かれており、
紙を再利用し、もともと穴あきだった紙に書かれたものらしい。
つまり当時は、紙は貴重だったということだ。



毛利輝元自筆書状

突然仮名が多い書状が登場した。

毛利輝元の自筆だ。
書状をしたためる際、通常ほとんどの部分を代筆させるため、
書きなれていないためだそう。

流麗という感じではないけれど、
奔放で自由闊達な感じ。(写真)


*写真は内覧会の機会に許可を得て撮影しています。
P1620943.jpg



うち1通の内容は生々しい。
隠密な決起を呼び掛けており、
「鉄砲は目立つので(*)、弓矢の者を十人ばかり共とし・・・」
など、張りつめたリアリティ。

(*)の理由は、火薬だと臭いがしてばれてしまうし、連写が無理だから、ということらしい。

花押、書名、日付がないので、そういう場合、本物でないとみなすケースもあるが、
この場合は、懇意な相手であったからこそ、という解釈で本物とされている。



● 千利休書状

ケース奥にあるのが千利休の書状。


P1620945.jpg


とはいえ若い頃の自称を使っているため「宗易」と名が記されている。

字体は、ぎこちなくて、わびさびというオブラートで美化したとしても、
貧相さは否めない。

内容は、茶会の日程変更に対する賛同を表すもので、
堅苦しくなく、ヒューマンで、千利休という人を身近に感じることができる。

こちらは重要文化財。
大学併設の他のギャラリーには重文は展示不可。
博物館認定のある建物のみで展示が可能となるそうだ。





文書の展示は、絵のような派手さがないのでつい漠然と見てしまいがちだけど、
見どころを押さえておくと、見やすくなる。


◆ 武将の朱印の使い方
信長:1つのハンコを朱にも黒にも使った。(両方の色が出てくる)
秀吉:朱印ONLYだった
秀吉の息子秀頼:黒印のみ(天下人=尊大=朱色という観念から自分は黒を使用したのだろう)


◆ 書状の書留文言に注目
「恐惶謹言」:目上の人などへの丁寧な言い回し
「恐々謹言」:対等な関係

◆ 脇付
「人々御中」というと、強い敬意が入っている。

◆ 宛先の位置
最後の日付の部分の月の位置より相手の名前を低く書いていると、上から目線、など。

◆ 相手が上で敬う呼称→ら軽んじる呼称への段階は: 様→殿→とのへ





國學院大學博物館
常設展:
考古 「祭祀遺跡に見るモノと心」展示ゾーン
神道 「神社祭礼に見るモノと心」展示ゾーン
校史 「國學院の学術資産に見るモノと心」展示ゾーン

企画展:
戦国・織豊期の古文書―國學院大學学びへの誘い―(渋谷)
(会期:平成26年10月18日(土)~11月8日(土))


展覧会名 戦国・織豊期の古文書
開催期間 平成26年10月18日(土)~11月8日(土)
10:00~17:00(入館は16:30まで)
※10月19日(日)は休館
※10月26日(日)は10:00~16:00(入館は15:30まで)
会場 國學院大學博物館 (渋谷区東四丁目10-28)
入場料 無料
http://www.kokugakuin.ac.jp/event/manabi14_5.html

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Related stories:
● 國學院大學博物館 ・・・ おススメです

● 國學院大學博物館 / 「戦国・織豊期の古文書」展

● 國學院大學博物館「祭礼絵巻にみる日本のこころ」

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2014.10.18 Sat | Art| 0 track backs,
東京都庭園美術館 リニューアルオープン: トリビアな見どころ
◆ 2014年11月22日リニューアルオープン・改修後に、絶対チェックしておきたいトリビアな部分


11月22日に再オープンする東京都庭園美術館。
(庭園部分はまだ改修中につき、旧朝香宮邸宅のみのオープン)。


改修前と後で、階段のカーペットの色が異なるという。

というのも、当初の復元時に参照したのは白黒写真だったため、色までわからず、
当たりをつけて赤にしたそうだ。

ところが、今回の改修中に古文書が出てきて、色が判明したという。

さてその色はなんでしょう?・・・
ということで、今のところ内緒なのだそう。
オープン後が楽しみだ。


その他、こんな楽しみもある:


● 職人さんによるガイドツアー(企画中)

● 庭園美術館専用のスマホアプリ(企画中)
これには音声ガイドと解説がついていて、しかも無料という。



また、これまで年1度行われる建物公開の特別展の時は、写真撮影がOKだったものの、
今後その方針を若干変更。

平日のみOKとし、休日の写真撮影はNGとする予定。
混雑時の写真撮影は邪魔になるためだ。
トライアルでこの措置をする予定だが、様子を見て変更もありうべしという。


さてこの邸宅、改修工事中に改めてそのすごさが判明した。

使用されている石材は、部屋によって異なるものを使用。
その数20種類以上。
浴室の排水溝まで洒落た模様がついていたりする。

なにしろ当時の金額で300万円、今の価値でいうと10億円以上もかけた豪邸だ。


主要内装設計者はフランス人アンリ・ラパン。
凝ったデザイン図面、部材は輸入されてきた。


但しラパンは、来日は一切せず。
よって、異国の設計者によりひかれた図面の意図を汲んだ宮内省匠寮工務課の技も素晴らしい。
また朝香宮妃殿下は、送付された図面のフランス語翻訳など、積極的に関わったそうだ。



デザインのみならず、細部の部材にまで拘り続けた超豪華な東京都庭園美術館。
日本の邸宅として唯一残る純正アールデコ様式の邸宅だ。
再オープンが待ち遠しい。



東京都庭園美術館:
http://www.teien-art-museum.ne.jp/
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2014.10.17 Fri | Art| 0 track backs,
日本は左右対称の国?
以前アテンドをした英国人が、「平等院を筆頭に、日本ほど左右対称を貴ぶ国はない」、としきりに言っていた。

彼の趣味は写真。
左右のバランスが取れた対象物は、格好の被写体なのだとか。
「英国にはこういう構図はない!」


そしてつい最近、ブリヂストン美術館の「デクーニング展」でも似た様な話を耳にした。

生前デクーニングは、、富士山は左右対称すぎて嫌、と言っていたらしい。
靴を脱ぐ習慣も含めて好きになれず、結局イサムノグチに説得され不承不承来日したそうだ。

彼の出身地オランダ。ということは、オランダも非対称の国ということ。


普段余り気にしたことはないけれど、
確かに自分も美術の時間、左右のバランスありきで絵を描いていたような気もする。

印象的にアシンメトリーに思われる国立新美術館も実は結構シンメトリーみたいだ。
=>写真


ちなみにルネサンス時代のイタリア人画家は、他の国の画家に比べ、
左右の均衡を重視した、そんな話も聞く。

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2014.10.15 Wed | Society| 0 track backs,
かくしてできあがったフランスの旅
ということで(Ref.2つ前のエントリー)できた行程はこんな感じだった。


1) パリ16区のカフェクエット(個人の邸宅に泊まるシステム)に滞在する;

パリの個人宅滞在システムは、手数料を支払ってダイヤモンド社経由で予約した。
独身マダムのお宅で、めちゃくちゃフレンドリー。
部屋は独立していて、前払いしていたので、チェックインの時以外はほとんど顔を合せなかったけれど。

翌朝は、目覚めた時はすでにマダムはご出勤。
朝食の用意がしてあり、出発時にはキーを指定場所に返して終わり。
信頼ベースで成り立っている。

パリ滞在中、オランジェリー美術館では子供たちのギャラリートークが開催されていた。


P1620925.jpg




11)(前々ページのナンバリングに従って、ここでは2でなく11)ヴェルサイユ日帰り旅行

女子4人の学生旅行で行きそびれた(*)プチトリアノンへも足を延ばす。
敷地内ながら宮殿からはやや離れた場所にあり、マリー・アントワネットが百姓遊びをした場所。

(*)宮殿内観光に意外に時間がかかり、激しい空腹感に耐えられず、そこまで行くのは諦め。

P1620926.jpg




2) ゴッホetcゆかりのオヴェールシュルオワーズへの日帰り旅行;

ゴッホが描いた教会。

P1620915.jpg

教会前にはゴッホの絵の写真も。

P1620918.jpg

ゴッホと弟テオのお墓。

P1620916.jpg




3) 自然派の画家の里バルビゾンへの日帰り旅行;

バルビゾンへと続く林の道をレンタサイクル。

P1620920.jpg

町中にあるガンヌの宿屋(バルビゾン派美術館)。

P1620919.jpg




4) ロワール河のシャトーに宿泊;

ここ↓に宿泊。
日本からの予約は滅多なかったのだろう、小切手でデポジットを送れと言われ、困っていたら、
パリ事務所の人が会社名義で予約代行をしてくれた。
なんとかデポジットなし、現地払いでOKに。

P1620922.jpg




5) 上記の折りの古城めぐり;

手軽に行けるのはアンボワーズ城。
他にも行く予定だったがホテルが快適だったので、早々に切り上げ、宿に戻り、プールや散策をして過ごす。

P1620927.jpg




6) カルカソンヌ訪問(職場のフランス人曰く「カルカソンヌを見ずにして死ぬな」);

遠くにかすんで見えるのがカルカソンヌ。
城壁の中に入ってしまうより、遠景、高台からの眺めが中世感があっていい。

P1620923.jpg




7) アルビ訪問(ロートレックに会いに、そしてNHKフランス語講座テキストで見た写真にも惹かれた);

ロートレック美術館があるアルビは、統一感のある街の色がステキ。

P1620914.jpg




8) 古代ローマ遺跡が残るアルル観光(ゴッホの跳ね橋や描かれた夜のレストランも);


暑いさなか、跳ね橋は遠かった。

P1620913.jpg




9) 海を真正面に見据えるニースのホテル泊。(バルコニー部屋を社員割引でゲットするという企みも含めて);

この宿には、その数年後も宿泊した。(バルコニー側でない安い部屋に)

P1620924.jpg



この後にプラス、ヴェネチアへと飛行機で飛んで2泊し帰国した。
2014.10.15 Wed | Travel-Others| 0 track backs,
ヘマトクリット60%超、危ない値
1999年10月以来インプットしてきたロードレース関連ニュースを新しいプロバイダーに移行している作業中、
時折完全に失念していたニュースにぶちあたり、愕然とすることがある。

今朝は、故マルコ・パンターニのヘマトクリット値が60.1%の後、16%に激減したという話。
当時、ドーピング検査は甘かったので、この乱高下の意味が余りわかっていなかったのか、
今改めて知り、驚いている次第。

==> ロードレースニュース・アーカイブ

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2014.10.14 Tue | Cyclde Road Race| 0 track backs,
新婚旅行で仏・バルビゾンに行ったワケ / 「ボストン美術館 ミレー展」序章として
フランス・バルビゾンへ行ったのは、新婚旅行の折りだった。

10日余りの旅程は、全て私が組んだ。
過去の旅で行きそびれた場所を線でつなぐような旅だったので、
踏破地は飛び飛びで、結構無理矢理な動線となったのはご愛嬌。


1) パリ16区のカフェクエット(個人の邸宅に泊まるシステム)に滞在する;
2) ゴッホetcゆかりのオヴェールシュルオワーズへの日帰り旅行;
3) 自然派の画家の里バルビゾンへの日帰り旅行;
4) ロワール河のシャトーに宿泊;
5) 上記の折りの古城めぐり;
6) カルカソンヌ訪問(職場のフランス人曰く「カルカソンヌを見ずにして死ぬな」);
7) アルビ訪問(ロートレックに会いに、そしてNHKフランス語講座テキストで見た写真にも惹かれた);
8) 古代ローマ遺跡が残るアルル観光(ゴッホの跳ね橋や描かれた夜のレストランも);
9) 海を真正面に見据えるニースのホテル泊。(バルコニー部屋を社員割引でゲットするという企みも含めて);
10) ヴェネチア旅行(この部分だけ飛行機移動);


これに、ツーレのたっての頼み、下記を追加。
11)ヴェルサイユ日帰り旅行

ヴェルサイユは既訪だった私。興味は皆無だったものの、
「フランスに行ってヴェルサイユに行かないなんて、そんな殺生な!」
という彼の一言で、入れない訳にはいかなくなった。


さて、冒頭のバルビゾン。
何が私を惹きつけたのか?

その頃ガイドブックには一切記載もなく、行き方すらおぼつかなかったけど、
(インターネット以前の話だ)
それでも漠然と、
コロー、ミレー、T・ルソーの絵の中に入り込めそうな期待感があった。

きっと何かが残ってる。

集った画家たちの余韻、或いはpittoresqueな鄙びた風景、19世紀の空気、
それらのいずれか、あるいは全部。
郷愁を誘うようなバルビゾンという名の響きが、そんな予感を許した。


最寄り駅はフォンテーヌブロー。
怖れていた通り、駅前にはバルビゾン行きバスの便もなく、レンタサイクルを選択した。


5月、木漏れ日の小道は余りに爽快で、
途中ガサゴソと葉っぱを踏みしめ、林に分け入り一休み。

「森閑」という文字のジャストフィット感。
人気のない木々に囲まれたひとつの小宇宙。

周囲を覆い尽くす木々を、自然を、コローがあれほど描いたのは必然だったろう、と思わせた。


そしてバルビゾン村到着。
想像にたがわぬ鄙びた佇まい。
石造りの建物は、恐らく昔のまま。

地味な安らぎに満ちていた。
バルビゾン派の絵の通りの。

作品から立ち昇る空気を疑似体験する、
それは物質的な満足感とは別の、精神的な豊かさを味わう瞬間。

数年後、私は芸術家村ポンタヴェンを訪れることになるのだが、きっとこれに味を占めたせい。


というワケで、ミレーは今年生誕200年。
三菱一号館でも展覧会が予定されている。


***

展覧会名:ボストン美術館 ミレー展 ― 傑作の数々と画家の真実
場所:三菱一号館美術館
会期:2014年10月17日(金)~2015年1月12日(月・祝)
年末年始休館:12月27日(土)~2015年1月1日(木・祝)
開館時間:10時~18時(金曜(祝日と1月2日を除く)は20時まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜休館(但し、祝日・振休の場合は開館。1月5日は18:00まで開 館。)

http://mimt.jp/millet/index.html
2014.10.13 Mon | Art| 0 track backs,
考古学者ってスゴイ
東京国立博物館の常設展で、こんな浮彫(後漢・1-2世紀)を見た。(写真撮影OK)

これはリンチのシーンだわね、左の大男が何かを振りかざして右の男を襲撃してるところ・・・
なんて思って解説を見てみたら、とんでもない大外れと判明。

写真 1 (10)


(強引な?)踊りの誘い、なのだとか。

写真 3 (7)


2000年近くも前の図柄をここまで細かく判読できるというのは
地道な研究の積み重ねの賜物なのだろうけれど、
改めてスゴイなぁ、としみじみ。

これが全体像。
画像石というそうだ。

ll

2014.10.12 Sun | Art| 0 track backs,
気軽にランチ / Addu Mamma (渋谷)
青学そば、偶然見つけたイタリアン、Addu Mamma。

イタリア人のシェフがつくる南イタリアの家庭料理。

IMG_4513.jpg


前菜:

IMG_4485.jpg


メインのパスタは4種類からチョイス。
ハーフ&ハーフもOK。

IMG_4487.jpg

ドリンク:

IMG_4494.jpg

以上で1000円内税。
ハーフ&ハーフにしても、そうでなくても同じお値段。

居心地もよく、気軽にふらっと入れるお店。

週末はこの界隈に出没しているので、移動の途中で寄るのに便利。
再訪確定~。

IMG_4478.jpg


http://ana.jp-anex.co.jp/gourmet/shousai.php?code=79118
2014.10.11 Sat | Gourmet| 0 track backs,
「ジョルジョ・デ・キリコ -変遷と回帰」展は2014年10月25日から
シュールでメランコリック。
独特な雰囲気で、心にザワザワとしたさざ波を引き起こす20世紀の画家ジョルジョ・デ・キリコ。

その展覧会がパナソニック 汐留ミュージアムであると知り、イベントに申し込むなどして心待ちにしている。

とはいえ、彼の作品を良く知っているわけではなく。

ブリヂストン美術館・常設展の常連「 吟遊詩人」を見るたびに、傷ついた兵士=詩人の奇妙な取り合わせに首をひねり、
更にどこで見たのかよく知らないけれど、 「 街角の神秘と憂愁 」の無音の世界が気になって、
先日のチューリッヒ美術館展で「塔」の絵を見てソフトなキリコだな、と思い。


フシギな画家のこと、もっと知りたい。

*****

【展覧会概要】
タイトル :「ジョルジョ・デ・キリコ -変遷と回帰」
会 場 :パナソニック 汐留ミュージアム
http://panasonic.co.jp/es/museum/
会 期 :2014年10月25日(土)~12月26日(金)
開館時間:午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
休館日:毎週水曜日(但し12月3・10・17・24日は開館)
入館料:一般/1,000円 65歳以上/900円 大学生/700円
    中・高校生/500円 小学生以下/無料
    詳細は公式サイトにて

公式サイト:http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/141025/
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2014.10.10 Fri | Art| 0 track backs,
パリ、行きたい場所
次回パリに行ったら・・
行きたい場所がいくつかある。


例えばここ、パリ最古のカフェ、ル・プロコープ
伝統を感じさせつつも、古びた感じはなく、とってもゴージャス。

オープンは1686年。

数年前テレビ番組で見たところによると、
ナポレオンがツケの代わりに置いて行った帽子が今でもみられるという。
こちらのブログに、その写真)


ただ去年のパリは一人旅だったので断念。
ひとりでふらりと入るのはちょっと躊躇する。
雰囲気にのまれそう、物怖じしそう・・


その他にも:
10月末にオープン予定の LVMHグループの現代アートミュージアム「ルイ・ヴィトン ファウンデーション」や、
門外不出のフジタの大型絵画があるという、シテ・ド・リュニヴェルシテの大学日本館、
映画「アメリー」の舞台となったカフェ、、、

など、いつも行くような美術館以外にちょっと目先の変わった場所に目を付けている。

昨今のBS番組やネット情報の充実などにより、行きたい場所リストはどんどん長くなっていく。


今のところ、パリ旅行の計画はない。

でも、いつか行きたいなぁ、という心のウェイティングリストがあれば、
それだけでちょっぴり気分が高揚する。
実際に行かずとも、夢だけでもたらされる豊かさもあるようだ。

..
2014.10.10 Fri | Travel-France| 0 track backs,
ホドラー展(国立西洋美術館)感想
~~~ フェルディナント・ホドラー展 / 国立西洋美術館 ~~~

◆ 絵がたどり着く先: 

特定の画家にまつわる展覧会では、初期の頃から晩年にかけ、様々な画風の変化が見られるものだけれど、
初期の頃は往々にして写実的風景画などからスターとする例が多い気がする。

今回内覧会で見た国立西洋美術館のホドラー展もしかり。


初期の頃は、山と湖が織りなす自然を描き、特に湖面の輝きや波立つ様子が絶妙で、
ああ、飯田橋駅そばにあるカナルカフェから見下ろす川の水面が、まさにあんな具合の光の乱反射だった、
などとリアルに思った。

画面から伝わる雰囲気はやや寂しげではあるものの、
見聞きしたスイスの天候の厳しさを鑑みれば(★)、
画家本人が暗い思いを抱えていようがいまいが、全体の空気感としては、あんなものだろうと思えた。

    (★ ロマンディツアーと呼ばれる自転車レースに行った時、電車から見た湖が余りに美しく、
    「こんなに風光明媚な自然に囲まれて、犯罪など起こす気にもならないのでは」と
    車中で知り合った人に投げかけたところ、
    「冬の自然の厳しさは、尋常ではない。自殺者が後を絶たない」と深刻な顔で返された。)


ただ彼の場合、その変貌の仕方が、印象派→キュビズム・フォービズム・ナビ派といったスタンダードな流れでなく
独特の象徴主義へと枝分かれしていく。


P1620847.jpg



解説によると、彼の人生には死の影が付きまとい、モチーフにも反映されているというが、
身近な人の死、病弱、痴情のもつれ、不安感の渦中にいたムンクのような
おどろおどろしさ、陰惨さは感じない。


むしろ、絵筆によって精神の均衡を保とうとしたかのようなある意味ポジティブな印象で、
死を漂わせていたとしても、それは死生観に耽溺する形ではなく、生への執着と受け取った。


別途呟いた通り、
画布の上には、リズムによる躍動感と、パラレリズム(*)による精神の均衡。
生命の力を掴もうとしたかのごとく。 

(*チューリッヒ展のホドラーは、パラレリズム(平行主義)を強調し、こちらのホドラーは、リズム感の説明に多くを割いていた。)


この、反復や左右対称を用いたパラレリズムという手法。
ポッライウォーロの「聖セバスティアヌスの殉教」を想起させるものがあるけれど、
ポッライウォーロが目指した人体表現の習作的な意図から推し進めて、もっと
それらを内包する世界観を表そうとしたのがホドラーなのでは、という印象。


後期の風景画は初期の頃のものに比べ、眼前の瞬間的風景をとらえるのではなく、
どこか普遍的な、ある意味リズムを奏でる宇宙全体を描き込もうとしたかのよう。

当該展示場は、壁も床も真っ白で、張りつめたアルプスの空気が充満していた。



聞こえるものだけがリズムではない。
生きている限り、世界は無音・有音の様々なリズムを奏でている。
ホドラーの絵からは、生命力が立ち昇っていた。



名称
日本・スイス国交樹立150周年記念
フェルディナント・ホドラー展
会期
2014年10月7日(火)~2015年1月12日(月・祝)
会場
国立西洋美術館 [東京・上野公園]
(〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号)
http://www.nmwa.go.jp/
http://hodler.jp/

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2014.10.09 Thu | Art| 0 track backs,
続報) ”警察”の底力 ・・ 当てずっぽうがピタリと当たり(?)
先日、根津美術館で開催中の「名画を切り、名器を継ぐ 美術にみる愛蔵のかたち」に関するエントリーで
こんな逸話に触れた。

根津美術館所蔵の花瓶が盗賊により木端微塵に割られてしまった時、
警察が粉のようなカケラまで1つも欠けることなく全て拾い上げ、
お蔭でそれらを継いだら、完全に元の形に復元できた・・・・


そしてその際、こんな風にコメントした:

科捜研みたいな部隊が登場するのだろうか?TV番組「科捜研の女」の沢口靖子女史が思わず浮かぶ。
いや、受け持つのは鑑識と呼ばれる組織か?・・推理ドラマの見過ぎ。)



今度新シリーズでTV朝日の「科捜研の女」がスタートすると聞き、見ていなかった過去のシリーズを
一気に録画。
先日早送りで見ていたら、ふと、こんなシーンに出くわした:

P1620825.jpg


犯行現場にあった砕けた花瓶を拾い集め、まさに復元するシーン。
番組の設定では、私が予言した通り(?)、
沢口靖子演じるマリ子が所属する警察本部科学捜査研究所が担当していた!

当てずっぽうで言ったその光景が、番組中に出てきて、驚く。


P1620821.jpg


番組では、こんな感じで地道に継いでいく。

P1620830.jpg


そして、できた!

P1620836.jpg


余りのタイムリーなストーリー展開に、思わずニンマリ。


番組の方では、花瓶の割れた残骸の中に当該花器以外のカケラが混在していることを沢口靖子が発見。
犯人が間違って割ってしまった瀬戸物のカケラを隠ぺいするために
他の花器をわざと割って混ぜようとしたことが判明し、犯人逮捕につながった。


展覧会に出ている白磁壺にまつわる話はここまできな臭い話ではないけれど、
根津美術館における実際の再現模様をちょっと想像して、ワクワクしたりした。


(上記の番組情報)
「科捜研の女 ~ 京都陶芸界、砕け散る殺意!」


根津美術館:「名画を切り、名器を継ぐ 美術にみる愛蔵のかたち」
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
2014.10.08 Wed | Art| 0 track backs,
京鼎樓 恵比寿本店
週末のランチともなると、いつも行列ができている京鼎樓 恵比寿本店。

けれど先日の日曜日は、雨模様のせいか列はなし。
ということで、いそいそ入店。

上品な味で人気がある飲茶のお店。


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平日は小籠包とチャーハンか麺という手軽なセットで1000円のものがあるそうだけど、
休日はそれに前菜とデザート或いはドリンクが付いたセット以上のオーダーとなり1550円(税込)~。

まず前菜。
豆腐の上にエビのあんかけ。
微妙で繊細な味。
この極上の味は難しそうだけど、家でチャレンジしてみたくなる。

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ツーレのメインはワンタンメン。

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私はチャーハン。
それにジューシーな小籠包がついてくる。

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ガラス越しにはせっせと小籠包をつくる人々。
人海戦術!

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コーヒーはどこでも飲めるので、デザートの杏仁豆腐をチョイス。
こちらもきめの細かい、本物の味。

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メニューはこちら。

京鼎樓 恵比寿本店
2014.10.07 Tue | Gourmet| 0 track backs,
イタリアで散見される「天正遣欧少年使節団」の足跡 
現在目黒駅そばにある久米美術館で開催されている「寺崎武男―心の故郷イタリア展」
で、思いがけない出会いがあった。


寺崎画伯は、東京美術学校卒業後、イタリアに派遣され、
壁画や版画などの研究を進めるとともに、
「天正遣欧少年使節団」の様子を絵画で再現することをライフワークとされた方。


使節団の絵との出会いはヴァチカン博物館・図書館で見た壁画だそうだ。

その流れでやがて、ヴィチェンツァのテアトロ・オリンピコにある使節団のフレスコ画を模写する機会を得たという。

私が数年前の旅行で見つけたあの、使節団の壁画だ


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WIKIによると、使節団がローマを出発し、ヴェネツィア、ヴェローナ、ミラノなどの諸都市を訪問したのは
1585年6月3日(天正13年旧暦5月6日) のこと。

ヴィチェンツァはヴェネツィアそばなので、この折にテアトロを訪問したのだろう。
やはりWIKIによるとテアトロ建設は1580-85年。
できたてのタイミングだったようで、こけら落としに招待された、などという話も聞く。


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イタリア人画家が描いたためか、顔のつくりが西洋的なのが印象的だった。

もっとも、ここにこの絵があると知っていたからこそ判別できたのであって、
そうでなければ、簡単に通り過ぎてしまう出口付近に位置していた。


この絵の前で、上述の寺崎氏がせっせとスケッチされたのは、
明治の終わりから大正初期にかけた期間のいずれか。

日本人の足跡が少ない頃、こんなところに残されていた同士の姿に、
きっとワクワクしながら絵筆を勧めたのではなかろうか。


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その後使節団はポルトガル経由帰国したというが、
リスボン出張時に、サンロケ教会でやはり使節団の絵を偶然目にした。


一番奥の部屋にあるザビエルの生涯を追った連作を何気なく眺めていた時のこと。
波乱万丈の人生だったのだなぁと解説を読みながら追っていくと、
日本からの使節団を描いたものである旨、書かれた一枚があった。
余りにも抜き打ち的な出会いだったので、こんなところに!と感激した。


こちらも御多分に漏れず、西洋人顔の少年が描かれている。

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さてこの久米美術館。
場所は目黒駅の斜め前。
それほど大々的に宣伝している風もないけれど、心のこもった展示内容で、穴場だった。

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創設者の久米氏の説明はこちら:

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今回の展示の中には、大画面いっぱいに使節団がサンマルコ広場を行進する1枚などがあり、
あでやかな色使いが、いたってイタリア的だった。

デュフィの絵のように、速いタッチで躍動感が小気味いい。

(もっともこの絵は、紙に書かれたテンペラ画だった。
研究家ならではの取り合わせ。)

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上述の寺崎氏が模写したテアトロオリンピコの使節団の絵は今回の展示に含まれていないが、
藝大美術館が所蔵しているようだ。

使節団の絵の他にも、いきいきとしたヴェネチア、イタリアの風景がエッチングも含めて並ぶ。

全体的にちっとも古びた感じがなくて、
これらの都市が当時から粋を極めており、
さらに寺崎氏の筆致が洒脱だったことに気づかされる。


寺崎氏のご子息は、日本オペレッタ協会前会長の寺崎裕則氏。

ご自身が演出されたヴェネチアを舞台とした作品に、
父のエッチング作品を引き延ばした緞帳を使用されたことがあるとも聞く。



「寺崎武男―心の故郷イタリア展」
2014年10月2日(木)~11月16日(日)
休館日:
毎週月曜日、ただし10/13、11/3(月・祝)は開館、翌火曜日振替休館
http://www.kume-museum.com/
2014.10.06 Mon | Art| 0 track backs,
京急「みさきまぐろきっぷ」その5  モネが描いたような風景に出会う
三浦半島をめぐる「みさきまぐろきっぷ」の旅終章は、最後に寄行った城ケ島の絶景。

クロード・モネが描いたエトルタ風景のような岩の壁が穿たれた箇所を発見。

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奇しくも、毎日つけているクロード・モネの大判日記帳の今週の絵がエトルタだった(下記)。

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こんなふうに奇妙な岩のアクセントのおかげで、そぞろ歩きも飽きない。

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足場は、そのまま波が岩になったかのようにうねうねと。

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いろんなフォルムがある。
歩くたびに刻々と変形していく。

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博物館に見立てると、天然の抽象彫刻のオンパレード。

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花咲く箇所もあり、

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天気は今一だったけど、
夕方近くなっていたこともあり、無国籍の海岸風景を堪能できた。

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***


京急「みさきまぐろきっぷ」のお得感 その1 三浦半島編
京急「みさきまぐろきっぷ」のお得感 その2 まぐろランチ編
京急「みさきまぐろきっぷ」その3 水中観光船
京急「みさきまぐろきっぷ」その4 三崎港を行く
京急「みさきまぐろきっぷ」その5 モネが描いたような風景に出会う
京急「みさきまぐろきっぷ」その6 途中下車の注意事項
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2014.10.05 Sun | 国内探索| 0 track backs,
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