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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
ルアーブルで指をくわえて通り過ぎた美術館の作品が来日する!印象派のふるさと ノルマンディー展 ~近代風景画のはじまり~(損保ジャパン日本興亜美術館)
出張でル・アーヴルに行った時のこと。
会議の後、相手側の人が港周辺~ビストロと案内してくれ有意義だったのだけど、
ひとつ心残りがあった。


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港歩きの途中、突如現れた、なにやらモダンで惹きつけられる建物。
何かと聞けば、アンドレ・マルロー美術館だという。
うわ、寄りたいなぁ、と思いつつも、パリに帰らねばならず、寄ることは叶わなかった。


ところがこのほど収蔵品が向こうからやってくるというので驚いた。下記の要領で:


◆ 印象派のふるさと ノルマンディー展 ~近代風景画のはじまり~ 
2014年9月6日(土)~11月9日(日)
/ 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館


先日キネティック展で損保ジャパン美術館を訪れた際に”ノルマンディー展”の言葉に魅せられ、フライヤーを取ってきた。

その時は知らなかったのだが、展覧会の全貌が徐々に明らかになり、
アンドレ・マルロー美術館の協力のもと開催されることに気づいた。


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”ノルマンディーの魅力をとらえた油彩、素描、版画、写真など約80点”との由。

マルロー美術館は、ル・アーブルという場所柄、ノルマンディー地方の風景画を多く所蔵しているようだ。

下の写真は、美術館からすぐそばの風景。
印象派という名称のもとになった『印象:日の出』 が描かれたのもこのル・アーブル。


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また、モネの名作『サンタドレスのテラス』でおなじみサンタドレス(Sainte-Adresse)は数km北西に位置し、
ル・アーブルの浜辺にはこの絵が描かれた場所の位置関係を示すパネルも。
本物の絵の方は、メトロポリタン美術館所蔵。


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フランス歴代文化相というとマルローとジャック・ラングが有名だけど、マルローにまつわる話の中では
2008年サントリー美術館のピカソ展ギャラリートークで聴いた話が印象的。

ピカソの作品が国の所有となり、散逸を免れたのはマルローの功績。
というのも、相続税が払えず作品を手放す自体を避けるべく、代物弁済(物納)を変則的に認めることにしたと。

そんな彼のお墓はパリ・パンテオンにある。
(去年の夏休みの写真)

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損保ジャパンの本展覧会では、先日のBunkamuraに続き、再びラウル・デュフィの絵にも会えそうだ。

デュフィは、プランタン銀座でかなり前に幾つかの作品を展示していたのを見た。
2003年には、鎌倉大谷記念美術館でデュフィ展があり、学生時代の友人と一緒に訪れた。
子供の頃、カレンダーの図柄に一目ぼれして以来好きな画家。
その時見たのは、大きな窓からヨットハーバーを眺める構図だった。


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ルーアンそばにある港町オンフルールも数々の印象派画家たちがイーゼルを置いた場所。

あの有名なヨットハーバーの景色を一目見たくて、パリから列車とバスを乗継ぎ行ったことがある。
思っていたより土地の広がりがなく、
なんだ、みんなこぞってこの狭い範囲内をピンポイントでキャンバスや写真に収めたのか、とヘンに感心した。

風光明媚な海の町ではあるけれど観光の目玉は多いわけではなく、たまたま見つけたブーダン美術館に入った。
これほどまとめて見たのは初めて。
改めて感心する。
小ぶりの絵がズラリと並ぶ中、どれも極小・繊細、そして速い筆さばきで、よくもまあ的確に対象物をとらえられるものだと。
昔の人たちは、そんなにしょっちゅう正装して海辺に集合したのだろうか、などというプリミティブな疑問も。

サティの生家もあったけれど、その時は閉まっていたように記憶している。
以下は、普通のプリント写真(デジカメ写真でない)。時を経て全体の色調がくすみ、ちょっと情感が増しているような(笑)。


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モンサンミッシェルはブルターニュ寄りだけど、ギリギリでノルマンディー。
この写真も、銀塩カメラで撮影。劣化・色褪せのせいで、ちょっと水彩画のようにも見えるけど、実写です。

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南仏の紺青の海ともまた違う、ボルドーそばアルカションあたりの大衆海水浴場ともまた違う。
ノルマンディーには、なぜかノスタルジーを感じる空気がある。


画布の上でこれらの街々が、どんな輝きを放つのか。

展覧会が楽しみだ。


* * * * *

・展覧会名:  印象派のふるさと ノルマンディー展 ~近代風景画のはじまり~
・会場: 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
・会期: 2014年9月6日(土)~11月9日(日)
月曜休館(ただし祝日は開館、翌火曜日も開館)
・公式サイトURL: http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index_normandy.html
2014.08.06 Wed | Art| 0 track backs,
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