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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
モデナの大聖堂壁面に描かれたカインとアベルの物語(前半部分)
旧約聖書の勉強を始めてからというもの、美術作品に登場する細かいシーンの意味がやっと少しずつわかってきた。


例えば時折見かける マナ(食べ物)が空から降ってくる題材は、聖書の一説とは知っていたけれど、
具体的には「出エジプト 記」に出てくるものだった。
モーゼの祈りが通じ、イスラエルの人たちに恵が施された、といったストーリーだ。



旧約聖書の「創世記」が元となるカインとアベルの話も、馴染みがあるようで、
ディテールを聖書を読んで内容を抑えてから関連作品を鑑賞すると、なるほど、と思うことが多々。


例えば、5月にモデナで見た大聖堂のレリーフ。

男が棍棒のようなもので別の男を殺すシーンが彫られており、
これはカインとアベルに出てくる兄弟殺しの一場面だろう、と察しはつく。
問題はそれ以外の細かいシーン。


P1590399.jpg



アダムとイブの子供カインとその弟アベル。
兄が弟を殺害するくだりは周知の通りだけれど、その経緯はこんな具合だったと知る。


ある日兄弟は、神に供え物をすることになる。
弟アベルが選んだのは、丸々太った羊の初子。

モデナの大聖堂壁画にこの部分は弟が羊を捧げる場面となる。
右手では、創造主が碑文を携えている。


P1590228.jpg


片や兄カインが選んだ奉納物は、とうもろこしの収穫物。
こちらの浮彫が、それに対応する。


P1590229.jpg



果たしてそれを受け取った神は、カインの供え物には見向きもせず、
アベルの羊の方だけに目を留める。

嫉妬にかられたアベル。
遂に弟を殺害するに至る。
この時使用した武器は、後世の伝説では羊の骨ということになったそう。

右は、右手をカインの肩に置き、神は彼を問い詰める。
「弟はどこにいるのか?」(写真の彫刻では、神が手に持つ碑文にそう書かれている。)


P1590230.jpg



素朴で単純そうに見えるリリーフだけど、しっかり聖書の要点を抑えている。
このあと、別のパネルで、この続きが見られる。

アベル殺害の後の話は、モデナ訪問時は知らなかったので、そのパネルが一体何を意味するのか
その場ではわからなかった。

(続く)



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2014.07.14 Mon | Travel-Italy| 0 track backs,
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