日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
ら・ぴぇにゅのランチ
週末の恵比寿。
目論んでいた場所が満席NGで、難民となり飛び込みで入った「ら・ぴぇにゅ」。

友人夫婦とディナーで訪れたことがあるけれど、ランチは初めて。

運よく入店でき、前菜+メイン+ドリンクのコースを頂いた。
ハズレのない味で、安心感がある。

前菜に追加料金を払って大人気のワタリガニのスープビスクをチョイスすることも可。
私は先日すでにディナーでこれを堪能済みなので、別の物を選んだ。


前菜1:ホワイトアスパラと生ハム

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前菜2:シーフードのゼリー寄せ

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メイン1:若鳥のコンフィ

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メイン2:本日の魚

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そしてドリンクで1400円弱(表示金額+消費税差額の3%税なのでちょっと計算がめんどう)

http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13007184/
2014.04.30 Wed | Gourmet| 0 track backs,
三井記念美術館  / 展示室は重役室食堂 つづき 
三井記念美術館で開催中の「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋」の逸品の中から、まずは2点のみピックアップ。


● 並河靖之「蝶に花の丸唐草文花瓶」(七宝)

黒で仕切るモンドリアン的発想が斬新で、なんてモダンな柄!と唸ったのはこちら。

難しい色合いを統合しているけれど、ちょっとした構図の変化でバランスが崩れてしまいそう。
かなりチャレンジングな作品。

形は徳利のようで、小ぶり。
西洋の風味を感じさせつつも、一輪ざしというささやかさが日本的で、
なんともいとおしい。

*以下写真は内覧会用に特別許可を得て撮影:

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● 安藤緑山「パイナップル・バナナ」(牙彫・木彫)

今回の展示の売りのひとつが安藤緑山の彫刻作品群。
象牙という堅い素材を自在奔放に扱っている。

やや黒ずんだ剥きかけのバナナなど、リアルな果物たち。

ただ、単に写実に拘った作家、というよりも、
キレイで無傷な果物ではなく、ありのまま、或いは食べられようとする過程を写し取っていることから、
それら果実を、単なる鑑賞対象としてではなく、命を吹き込まれた我々同様の生物として
安藤緑山は捉え、表現しようとしていたように思う。

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内覧会の所感など、本展覧会に関する続きはこちら:
http://masciclismo.blog.fc2.com/blog-entry-6.html


***

サイト:http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
場所:三井記念美術館
展覧会名:「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋」
会期:2014/04/19~2014/07/13
会館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日、5月7日(但し4月28日・5月5日は除く)
料金:一般1300円、大学・高校生800円、中学生以下無料

※「5月18日(日)「国際博物館の日」を記念して、5月18日当日に限り外国人および大学・高校生の方は無料でご入館いただけます。」とのこと。


(以下詳細を折りたたんで掲載)
2014.04.27 Sun | Art| 0 track backs,
三井記念美術館 / 展示室は重役室食堂 
精緻の極みを探究した名品の数々が拝める「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋」が、ただいま日本橋の三井記念美術館で開催中。

個人コレクター村田理如氏の収集品に感銘を受けた明治大学山下裕二先生が、これらを展示するならこの場所、
とご指名したのが三井記念美術館だったそう。

山下先生が惚れ込んだ展示室の雰囲気を見てみれば、なるほど逸品に負けないこちらも超一流の器なのだった。

歴史を感じさせる重厚感あふれる内部、実は元三井本館の重役用食堂だったとか。


*以下写真は内覧会用に特別許可を得て撮影:

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当時のパネル写真を見てみれば、かつて中央に細長いテーブルが置かれていた。
今はこの場所に独立展示ケースが並んでいる。

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食堂らしき面影を求めてみれば、例えばこの扉など。
スーパーの食品売り場から仕込み室へと通じるドアを彷彿させ、
両手がふさがっているボーイさんたちが、料理を持ち運びするのに不都合のない構造。

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展示室前室には暖炉があり、
やはり本館の構造を保存しつつ美術館に転用したことがうかがわれる。

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往時の写真と余り変わらない。

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暖炉といえば、展示室2にも立派なものがひとつ。

この部屋には安藤緑山の竹の小の牙彫が恭しく展示され、注目を集めたのだった。

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ミュージアムショップのそばには、米モスラー社製の書庫扉(↓)が保存され。
扉の厚さは25㎝強。重さ8トン。

かつては大小24個の金庫書庫が備え付けられていたという三井本館。
三井銀行、三井信託銀行が入居していたのだから、金庫は不可欠な存在だったわけだ。

日銀でも、現在使用中止になった金庫扉(25トン)が公開されているが、
あちらも北米(ヨーク社)からの輸入品と聞く。

金庫作製技術は米国の方が上だったということか。


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重役食堂は展示室1,2のみで、展示室3以降はノーマルな造りになってはいるものの
地に足をつけて歩んできた建物の重厚感が、美術品と共鳴しあい、独特のハーモニーを奏でるのだった。


内覧会の所感など、本展覧会に関する続きはこちら:
http://masciclismo.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

***

サイト:http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
場所:三井記念美術館
展覧会名:「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋」
会期:2014/04/19~2014/07/13
会館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日、5月7日(但し4月28日・5月5日は除く)
料金:一般1300円、大学・高校生800円、中学生以下無料

※「5月18日(日)「国際博物館の日」を記念して、5月18日当日に限り外国人および大学・高校生の方は無料でご入館いただけます。」とのこと。
2014.04.27 Sun | Art| 0 track backs,
広大な奈良・平城京跡地散歩と上村松園のお孫さんの壁画
4月2日の回想:

奈良・薬師寺に朝一番で乗り込み、すぐご近所にある唐招提寺も見終え、外に出た。
なんとはなしに、満開の桜がある方向へと誘われるように歩いていたところ、丁度向こうからバスがくるのが見えた。

春日大社などをまわってくるそのバスは、確か1時間に1本の筈。
ええい乗っちゃえ、と乗車してから、路線図を見上げ、バスの経路を確認する。

どうやら平城京の朱雀門から数百メートルのところを通過するようなので、そこで下車して
平城京跡地を目指すことに。

降りてワンブロックほど歩くと見えてきた。柳の向こうに見えるのが朱雀門。

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門をくぐると目の前にそびえるのが平城京跡第一次大極殿。
その右手には、跡地として整備された歴史館などが広がっているのだけど、
まずはこの第一次大極殿を目指して一直線に歩くことに。

なにしろ広大で、そのスケールを体感したかった。

そもそも線路が敷地内を突っ切っているのもすごい。

近鉄線の車窓から見えていた門や、きちんと区画された敷地内に見られた溢れんばかりの桜の木々が、
この平城京跡地のものだったと遅ればせで知った次第。

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線路を抜けてもまだまだ広い・広い。

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当時の朱雀門はこのような賑わいだったといい、
その反映ぶりがこのスペースの広がりを目にしたとき、実感を伴ってしのばれる。

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さて、豆粒のように小さく見えていた平城京跡第一次大極殿にやっと到着。
中は復元物が置かれる展示場になっており、4年ほど前に完成したばかり。

壁画を何気に見ていたところ、ある発見。
高松塚古墳・薬師寺で見た方位を表す霊獣の絵がここにもあったのだ。

下の絵は北を示す玄武で、亀に蛇が絡まる図で表される。
(ちなみに高松塚古墳の壁画に描かれた玄武は損傷激しいけれど、キトラ古墳のそれは、かなり保存状態がよい。)

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↓こちらは南を表す朱雀。
食い入るように眺めていたら、ボランティアの方が説明下さった。

上村松園画伯のお孫さんの上村淳之の手によるものなのだと。
父上は言わずと知れた上村松篁氏。

親子三代にわたって画業を生業としていらっしゃる。

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四神に関しては、パネル展示も。
前日に行った高松塚古墳博物館や、午前中に訪問した薬師寺でも、こうした四神の神獣を目にしたばかり。

普段東京に住んでいては全く縁のないものたちが、ここ奈良では連日目の前に現れて、
歴史が息づく街独特の古代との接点を体感するのだった。

これはローマはもちろん、古代に栄えたイタリアの都市アクイレイアなどでも感じたこと。

人々が、つい最近のことのようにローマ時代のことを教えてくれたりして、
ふと見ると、それら古代の遺物があちらこちらに現存している。

余りに身近であるために1500年とか2000年とかいう時空の尺度がここではちょっと違う、と感じる、つまり
一気にそれを飛び越えてしまうような感覚がある。

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さらに天井画も、上村淳之氏作。

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それの解説。

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ここに来る途中、歩きながら右手に目をやれば、桜の里という風情。

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ところどころ舗装道路が散見すると、ちょっと気勢をそがれるけれど、
でもやっぱり自ずと「里」という言葉が浮かんでくるような場所。

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最後に朱雀門のパネル。

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この後、遺構や石柱が見られる整備された跡地を探索した。
歴史展示場もあり、なかなかの充実度だ。

それはそれで往時をしのぶにはピッタリで、素晴らしい復元具合なのだけど、
私には単に、草むらに覆われたあの茫漠とした跡地をただひたすら歩いた脚の感覚・距離感が
一番五感に訴えて、古代を喚起させてくれた気がする。
2014.04.26 Sat | Art| 0 track backs,
ナイスなランチ:身体によさそうチンギスハーンの薬膳料理(テンシャンフェイウェイ・室町)
ツーレが宴会で使用したことがあるという日本橋室町の薬膳料理屋「テンシャンフェイウェイ」を訪問。
火鍋料理が有名で、かなりのインパクトがあったそう。

この時はランチ時だったので、薬膳クロレラ入り麺のセットを食す。
私は甘口、ツーレは辛口。

様々な香料が入っているようで、身体によさそう。
たまにはこういうのも悪くない。

場所は今賑わっているコレド室町の裏手。
コレド内の店はどこも大混雑だけど、ここは問題なく入れてお手軽。

なにより2F席のシートがソファ、あるいはソファに近いつくりで、テーブルの間隔もしっかりとられ、
ゆったりとできるのがいい。

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店内にはチンギスハーンの革製品。
チンギスハーン直伝の味なのだとか。

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ランチはお値段1000円~1300円の範囲。
http://tenshanfayway.com/

***

ナイスなランチ: この内容・このお味でこの価格(イシダ・銀座)
ナイスなランチ: ハーフサイズのフレッシュケーキが美味(HARBS・上野)
ナイスなランチ: 近所のOLが集う1000円ランチ (コルポ・デラ・ストレーガ・新橋)
ナイスなランチ: 値段・ボリューム・味よし(石川亭・神田錦町)
ナイスなランチ: フレッシュフルーツのデザートが添えられて(千疋屋・恵比寿)
ナイスなランチ: 平日はお得で周囲のOLに人気(Alia・恵比寿)
ナイスなランチ: プチな珈琲・デザートに加えてお箸お持ち帰りOK(花大根・銀座)
ナイスなランチ: これまで食べた中でイチバン美味しかったロシア料理(カフェロシア・吉祥寺)
ナイスなランチ: JR上野駅の穴場、帰りには改札口の美術品をチラ見(ブラッスリーレカン・上野)
ナイスなランチ: 身体によさそうチンギスハーンの薬膳料理(テンシャンフェイウェイ・室町)
2014.04.25 Fri | Gourmet| 0 track backs,
薬師寺の言い伝え
奈良・薬師寺の一角に、若宮社という小ぶりの社がある。

先日奈良を訪れた時に、一体なんだろう?と首をかしげつつ写真を撮った。
東京に戻り、多田一臣先生の講座で知った。

社伝によるとこれは大津を祭神しているそうだ。

では、大津皇子と薬師寺の関係とは?

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以下、多田先生のお話で知ったこと:

『懐風藻』の大津皇子伝には、
    「皇子は・・・状貌魁梧、器宇峻遠。」

とあり、体躯の逞しさ・度量の大きさなどが称えられていた。

かような傑出した皇子はしかし、ほどなく死刑に処される。
背景には、草壁皇子を皇位につけようという動きがあり、それには大津皇子の存在が疎ましく、
陰謀により抹殺された可能性がある。

けれど草壁皇子は皇位を継承する前に死去。
これを大津皇子の祟りではないか、と人々は怖れた。

実際、平安時代に成立した『薬師寺縁起』には、
    「皇子急に悪龍となりて虚に膳り毒を吐く。天下静まらず。・・・仍りて皇子の為に寺を建つ。
    名付けて龍峯寺と日ふ。」と記されている。


薬師寺はもともと鸕野皇后(後の持統天皇)の病気治癒祈願で発願。
代々天皇家とのゆかりが密接であり、後継者争いから発した大津皇子の悲劇をとどめるべく、
若宮社がつくられたと見るむきがある。


竜宮城と比する人もいるこの薬師寺。

いにしえの陰謀・思惑・神話・ロマン・謎を様々秘めているようだ。


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2014.04.24 Thu | Travel-Kyoto/Nara| 0 track backs,
東京国立博物館 リニューアルした本館17室のこんな工夫
近代美術の展示室17室がリニューアルオープンした。

絵画以外に工芸品も加えられているのが特色で、工芸品ケースのガラスがなにしろスゴイ。
あれ、ガラスがはめられて内の?と一瞬思ったほど、反射がほとんどない。
特殊な加工がされているらしい。

さらに工芸品を置く台に工夫がされている。

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脚付きテーブルになっていて、先が見通せるのだ。

部屋全体を見渡し、作品がそれぞれ呼応・関連している様を見せたい、という思いからなのだとか。
これにより、維新後の造形が一望できる。

逆側から見てもこの通り。
従来のトーハクのイメージ一新。

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作品保護のため部屋は若干暗くしているものの、壁が茶から白となり、明るいイメージに。

今回の出展作品は、同館が誇る選りすぐりの逸品揃い。

光太郎の父、高村光雲の「老猿」はとりわけ、存在感が光る。
シカゴ万博でも、その写実ぶりが人々を驚かせたそう。

毛並や動きのリアルさもさることながら、目つき・表情が生き物のよう。

ライトの調整が絶妙のせいで、しっかり瞳までも鑑賞できるおかげといえる。


http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=C232

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息子・光太郎の作品も同じ部屋にあったが、父とは全くことなる作風。
ロダンの影響で自らの心情をブロンズにぶつけた。

下の写真は平櫛田中作「木によりて」。

以前と美術館で見た同氏の作品もおおらかでよかったけれど、
こちらの青年像のさわやかさが心地いい。

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昨今多い海外の鑑賞者から人気があったのはこちら。

初代宮川香山(真葛焼)作「染付菖蒲図大瓶」。
明治時代とは思えないハイカラさで、白と青だけなのに、華やか。

広がる口に向かい華麗な花が広がる構図も絶妙。

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そして、先日書いた、怨念の「焔」。

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さて、入り口のフリースペースもこじゃれている。
降り注ぐ光に溶け入りそうな透明の椅子。

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売店付き。

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館内のところどころに、お洒落なライトスタンド。

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本館1Fからドアをあけてそのまま庭のテラスに出られるようになった。
しかし、今現在は、テラスから庭には降りられないようになっている。
いずれ、庭へも通行可能になるかもしれない。

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2014.04.22 Tue | Art| 0 track backs,
優美だけど怖い絵
今、東京国立博物館に、上村松園筆「焔(ほのお)」が展示されている。

この絵が、優美でいながら実におどろおどろしい。

解説によると、描かれているのは:
『謡曲「葵の上」に想を得て源氏物語に登場する六条御息所の生霊』
で、
『嫉妬に翻弄される』『執拗な怨念を不気味に暗示させる』絵との由。


冷たい切れ長の目に、お歯黒を見せながら髪の毛を咥える様子・
さながら幽霊といった格好でフェイドアウトしていく長い黒髪や着物の裾
衣服の絵柄に描かれた蜘蛛の巣もさることながら、
「く」の字に見返るその仕草が絶妙だ。

腰から上は静的だけど、着物の袖や裾が生き物のように跳ね返り、
この動的なリズム感に背筋が寒くなる。
怨念をもってどこまでも追いかけて行きますわ、といわんばかりで。


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(一部作品を除いて写真撮影可)


松園といえば、ほうけた明るさを発散する狂女を描いた「花がたみ」も有名だけれど、
どちらも強い愛の果ての姿が強烈であればあるほど、どこか物悲しい。
2014.04.21 Mon | Art| 0 track backs,
つつじ見頃になってきました。
今年のつつじ、例年より早いかもしれない。

恒例の東御苑巡り、先週末ですでにかなり見頃に近くなっていた。

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ちなみに2010年の東御苑は5月2日でこの状況

そういえば、2010年はツツジハントにいそしみ、会社を半休してまで、京王線のこんな穴場にまで足を延ばしたのだった。

2014.04.21 Mon | 国内探索| 0 track backs,
豊さは必ずしも幸いするとは限らない
去年ブリヂストン美術館の「カイユボット展」を見て感じたことなのだけれど、
画家にとって、物質的に豊かであることは、必ずしも幸いとはいえないのではないか。

生活のために絵を描く必要がなかったカイユボットの絵は、どことなくあっさりしているというか
情念や執念は感じられず、やや道楽画のような気配があった。

無欲で素直な筆さばきであると同時に、強烈に訴えかけるものがない。

弁護士の資格をとりつつ、生涯定職にはつかなかったが、親からの莫大な遺産で
不自由するどころか、あちこちの別荘で気ままに絵を描いたカイユボット。

同僚の画家の絵を購入したり、モネの家賃を肩代わりするなど、支援は惜しまなかった一方、
ゴーギャンからの攻撃などで画壇から疎遠となり、肖像画といえば、身内ばかり。

数々の絵を見るほどに、伝わってくる、内向きの姿勢。
写真家の弟を信頼し、同じ肌合いのグループ内で、穏やかに暮らすことを信条としていたように思われてならない。

ゴッホのように貧困のうちに命果てるわけでなく、
パリの一等地のアパルトマンに暮らし、物質的にはこれ以上ないほど恵まれていた。

でも、ある意味画家としては気の毒だ。
渇望感の欠乏という意味で。


こんな思いを新たにしたのは、昨日泉屋博古館で聞いたアーティストトーク。
「ちょっとパリまで、ず~っとパリで」展に出品されている斎藤豊作の絵を前に、
洋画家の久野和洋氏が語っていた。
まるで同じことを。

「満たされることは必ずしもよくない」と。

斎藤豊作という画家は、資産家のフランス人令嬢と結婚し、城を購入し悠々自適の生活。
その頃から、創作をすることはなくなったという。

原色をつかった大胆な作品「秋の色」の頃はまだ、画家としての野心に満ちていた印象だ。
モーリス・ドニのようなナビ派の画風を彷彿とさせ、革新的な筆遣いを模索した様がうかがえる。
留学中に体感したであろうヨーロッパの澄んで乾いた空気をキャンバスにのせている。

それがいつのまにかしりつぼみになってしまった状況を、久野氏は、そんな言葉で残念がった。


他にも含蓄に富む話が多々あったが、中でも印象的だったのはギャラリートークの最後に語った言葉:
「絵は全て自画像である。描かれた内容はたとえ風景がであっても自分の分身であり、生き方の結晶である。」


本ギャラリートークの内容の全般は、こちらに記しました。
→ http://masciclismo.blog.fc2.com/blog-date-20140420.html


*** 展覧会情報 ***

公式サイト:http://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html
場所=泉屋博古館
特別展「住友グループの企業文化力II ちょっとパリまで、ず~っとパリで ―渡欧日本人画家たちの逸品」
日程=平成26年3月15日(土)~5月11日(日)  ※この後京都へ巡回
休館日=月曜日、5月7日(水) *但し5月5日は開館
2014.04.20 Sun | Art| 0 track backs,
「ちょっとパリまで、ず~っとパリで」 2014年3/15-5/11 @泉屋博古館
泉屋博古館における「ちょっとパリまで、ず~っとパリで」展において、
久野和洋氏(洋画家・元武蔵野美術大学教授)のアーティストトークを拝聴してきた。
内容以下のとおり :
 

かつて自分(久野氏)は、欧州留学を果たした。
シベリア鉄道でヘルシンキを経てヨーロッパへ。飛行機でなく船を選んだのは、距離を体感したかったから。
但し帰りは飛行機。パリから買うと安かった。
格安のせいか、オルリー空港を出たあと、飛行機が火を噴いた。空港へ戻り消防車がきて助かった。死ぬときは死ぬと実感。

自分よりもっと以前に渡欧した人たちは船で40日かかって行った時代。更に前例に乏しく手探りで学び、真剣味が違う。

久野氏自身は14世紀の画家が好きでジョットやドゥッチョの模写を続けた。
(この名前が出てきて嬉しかった。特にジョットは私の大好きな画家。)

思う存分それを行ったことが、あとあと糧になった。

かつては野球にいそしみ、キャッチャーだった。運動神経=スポーツと芸術には相関関係ある、というのが氏の考え。
集中力などパワーが必要なときに生かされる。
小磯良平はラガーマンで、リコーのラグビー部を創設。
佐伯祐三は、野球部で3番。甲子園に出てもおかしくないほどの腕だった。
(びっくりだ!)

かつて自分は変人だったと思う。学校時代も教師が自分を避けていたほど。

(以下、展示作品をいくつかピックアップしつつ、学芸員の人とともに紡がれた言葉)

●黒田清輝
行政官として偉大だが、彼への評価は好みが分かれる。
「庭園」の絵は土の色などさりげない題材、仰々しくない。

●浅井忠
久野氏の好きな画家。浅井はイタリアから招聘されたフォンタネージに師事。
フォンタネージは暗い絵が多く、それに影響を受けた画家も数少なくなかった。
浅井は東京美術学校を2年でやめて関西へ。安井曽太郎、梅原隆三郎を育てた。

●斎藤豊作
2回渡仏。2度目はそのまま現地に居つき、フランスで亡くなった。
資産家と結婚し、城で優雅に暮らし、絵を描かなくなった。
満たされることは必ずしもよくない。
フランスと日本では画風が違う。空気のせいか(日本のような湿気があるかないかの違いで絵の透明度が違う、と私は思う。)

●鹿子木孟郎
住友の援助のもと渡欧。数枚絵を買ってくれと住友から渡された金は、絵描きに使い込んだ。
かわりに模写をいっぱいしたのでいいだろう、と開き直るおおらかさ。
アングルの模写などを通じ、水表現に苦心。模写により技術磨いた。
模写でもそれは自ずと原画とは別物になり、原画と並べるのは酷というもの。
「ノルマンディーの浜」は大きな作品だが、はがさず額ごと輸送してきた。立派な額。
現地で賞を獲った作品。

●藤島武二
パリ・ボザールで習った。迷いのない筆=黒衣の婦人(ブリヂストン美術館の対になる作品)

●北村四海
100㎏の大理石彫刻。ロダンの影響。
美術館側としては重すぎて設置に困る。
ブロンズが好まれたのはその辺の理由故だろう。

●藤田嗣治
「Y婦人の肖像」は、ルーブルのダヴィド作「レカミエ夫人」の構図の真似。

描かれた猫のニュアンス=野獣性と家畜性

●坂本繁二郎
権威に媚びず、コローが好きだった。人間性をじわじわと感じる。
「二馬壁画」=心を込めた筆遣い。住友の麻布別邸の壁に据えられた。いまは額装。
久野氏の大好きな画家


最後に:
「絵は全て自画像。自分の分身であり、生き方の結晶である。」

***

公式サイト:http://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html
場所=泉屋博古館
特別展「住友グループの企業文化力II ちょっとパリまで、ず~っとパリで ―渡欧日本人画家たちの逸品」
日程=平成26年3月15日(土)~5月11日(日)  ※この後京都へ巡回
休館日=月曜日、5月7日(水) *但し5月5日は開館
主催=(公財)泉屋博古館、日本経済新聞社
住友グループ各社が長きにわたり収集した様々な絵画作品の第2回特別公開展。
19世紀末から20世紀前半期にパリに留学した黒田清輝や藤鳥武二、あるいはパリに居続け異邦人画家として活躍した藤田嗣治(レオナール・フジタ)などの知られざる逸品を紹介します。
2014.04.20 Sun | Art| 0 track backs,
「日仏翻訳交流の過去・現在・未来」
日仏会館の掲題レクチャーを聞きに行ってきた。


● フランス語で「もののあはれ」はどう訳す?

日本の古典翻訳に造詣が深いパリ大のダニエル・ストリューヴ氏が、
「(源氏物語の)ものの”あはれ”は、フランス語でどのように訳すのか?」という質問への答えに窮していた。
結局、pitié(憐れみ)では言い表せないし、フランス語には同等の言葉はない、訳は難しい、というのが回答だった。

日本人の目からいうと、「attendrissant」=ほろりとくる、などなかなか近い言葉じゃないかと思うのだけど、どうだろう。


● 荻野アンナさんの言葉:

ラブレーの研究者であるアンナ先生。
そのラブレー、フランス語で一番長い動詞を編み出したそうなのだが、
なんとも摩訶不思議な長ーい単語だった。(アンナ先生が当該単語を口頭で披露した)。

どうやら擬態語・擬声語で構成されているらしく、その和訳に挑戦された2人の訳者の和文を比較されていた。
最初の訳者が基礎を作り、続く訳者がそれを最適化したような格好。
Connotation、いわゆる含蓄を擬声語の中にさりげなく入れる手法には舌を巻いた。

また、翻訳は二次元でなく、立体・三次元・空間の広がりがあることを本日のレクチャーを通して感じたとも語っていた。

Traduire(翻訳する)は、Trahir(裏切る)であり、原文そのまま反映されることはなく、裏切りつつ発見する、それが翻訳である、との感想も。

ああ、でもアンナ先生、今日はお得意のダジャレはなかったなぁ。


● 新しいモリエールの切り口

モリエール全集翻訳を手がけられた青山伸子先生(青山学院大学 文学部 教授)のお話が聞きごたえがあった。

モリエールの喜劇は、幕間劇により深みをもたされている、との新解釈から、
これまで軽視され、顧みられなかった寸劇の訳を精力的に全集に盛り込んだそうだ。

ちょっとした幕間劇が、物語が織りなすドラマにスパイスを与える役割をしているという説。
我々の人生と似ているかもしれない。

日常のほんの些細な一コマが、日々の生活に彩りを添えているのを感じることはあるから。
2014.04.20 Sun | Language| 0 track backs,
寺院の大修理にまつわるエピソード 奈良・薬師寺編
昨日のエントリー(小川三夫氏(宮大工棟梁)の講演会)に関連して。

スピーカーの小川三夫氏は、現在薬師寺の東塔の復興に携わっていらっしゃるため、
それにまつわるお話も伺えた。


下の写真は私が4月に訪れた薬師寺「西塔」。
こちらは昭和の終わりにすでに復興が済んでいる。

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そして下の写真左が、7年かけて復興予定の「東塔」。

P1560161.jpg


一番上の西塔を見てわかるとおり、屋根は反り返っている。

小川さんによると、

「屋根は時とともにたわむので、建造当初はわざと反り返らせている」のだとか。
しかしこれも1300年も経てば、反りが戻り、まっすぐになっていく。

修復を待つ「東塔」は、1300年経っているため、屋根はまっ平の状態だ。
それから推測するに、この東塔も、建てられた1300年前は弧を描いていたのだろう、と。

つまり、現在の西塔と東塔は、今から1300年前の姿(西塔)と1300年の時を経た姿(東塔)の両方の姿が見られるというわけだ。

ただし、東塔の方は、修復用の覆いのため、門外漢が今その姿を拝むことはできないのだが。


修復を迎えた東塔前には、復興説明のパネルが並ぶ。

P1560166.jpg


現在の傷んだ状態を写真で見せている。

P1560185.jpg


小川棟梁の力量が試される。
こうした古代建築に図面や説明書きはない。
建物と対話して、理解して、そのうえで推測するしかないという。

理論や数字ではなく魂を嗅ぎ取る臭覚、そんな抽象的な概念が1000年以上も前の建造物復興の根幹をなしている。


小川棟梁のお話全文要約書き下し
2014.04.19 Sat | Art| 0 track backs,
騎馬像比較 日本とイタリア
いっとき人々を酩酊状態へと誘ったソメイヨシノは終わり、
上野公園に、ある程度の静けさが戻ってきた4月中旬の週末。

ふと見れば八重桜がひっそりと咲き、伏見宮邦家親王の第8王子「小松宮彰仁親王」の騎馬像を彩っていた。

IMG_1507.jpg


普段あまり顧みられることもなく半ば放置状態のこの像にも、
桜に誘われた人々がチラホラ群がり、改めてしげしげと見てみれば、
やっぱりイタリアの騎馬像とは一線を画しているなぁ。


こちらは、ヴェネチアのサンティ・ジョヴァンネ・エ・パオロ教会にある
アンドレア・デル・ヴェロッキオ作のコッレオーニ将軍の騎馬像。

猛々しい。





こちらの方は、パドヴァのサンタントーニオ教会前に置かれるドナテッロ作ガッタメラータ将軍の騎馬像。

構図的に似ている感じもなきにしもあらずだけど、こちらは丸みを帯びている。
動きがある。




馬も馬上の人もまっすぐに背を正す静止画的な日本の像は
とても日本的というか、日本人独特の生真面目さをたたえている。

勇ましさを感じないのでお公家さんかなにかと思いきや、小松宮彰仁親王、会津征討の総督だったという。
武将に強さより静けさを見出すスタイル。

あ、これは既視感・・


(ショップで買った栞から)


須賀敦子さんがシエナの市庁舎で釘づけになった
シモーネ・マルティーニ Simone Martini の「グイドリッチョ・ダ・フォリアーノ」。

群青色の空の青さとフォリアーノの孤高さにそこはかとなく惹かれていた。

ああこの2つは背筋が伸びた感じが似ている。

ただマルティーニの絵のほうは、近づいてみると馬の目玉がすっとぼけていてユーモラス。





比較してみるとより強く感じる、日本の騎馬像の静けさを称えた潔さと真面目さを。
2014.04.18 Fri | Art| 0 track backs,
宮大工の棟梁小川三夫氏の講演会 詳細編
◆ 寺院の大修理にまつわるエピソード

先に書いた宮大工の棟梁小川三夫氏の講演会 の詳細版を記す。


まず、宮大工の仕事など、普段触れることのない独特の世界の一端を垣間見て
驚くことも多々あった。
徒弟制度の厳しさは言葉の端々から伝わり、空気を読むことがこれほど求められる世界もないのではあるまいか、
と思えるほど。

経験に裏打ちされた名言も多く、以下に内容をかいつまんで:


【初めに】
寺社が今存在する=修復を経てきた=新築とは違う
修復とは=自分をなくして先代の仕事をする

薬師寺の東塔の修理の仕事=それ自体を新築できる力量の人物が行わないと可能にならない
(それは技のみならず、考えの読み取りという意味で)
自分はそういう職人弟子を育てている。


【宮大工への道と徒弟生活】
自分は無駄口を叩くな、と言われ育ったのでくちはばったいが・・・

昭和39年9月修学旅行に行き、法隆寺1300年前に立ったといわれ興味がわいた。
栃木出身なのでつてがなく、18歳の時、奈良県庁へ。

西岡、という棟梁の名前を教えてもらった。西岡家は一族で宮大工をやっていたのだが、最初にコンタクトをしたのが偶然棟梁の西岡常一氏だった。
しかし門前払い。

長野飯山の仏壇つくりのところに弟子入り。家事労働とひきかえに弟子になり、学ぶ。
次に島根の日御碕神社で図面書きの仕事。

学んだわけでなく、人の何倍もかかり1年かかって仕上げた。
次に兵庫県の神社(注:家に帰って調べたところ、酒垂神社)の取り壊しに携わる。
3年目に棟梁から手紙を受け取り、法輪寺・三重塔の仕事に声がかかった。

これ以上研げないというほど刃物を研いで馳せ参じた。しかし、この程度ではダメだと無下に言われた。
その後納屋の掃除をさせられた=棟梁の道具を見る機会を与えてくれた、と直感した。

西岡一家が暮らす部屋の上に住んでいたため、音を立てないように細心の注意を払った徒弟の生活であった。
自由時間はない環境におかれて、初めて自分の癖がわかった。


【宮大工の極意】
宮大工は家大工とは異なり、大きな木を扱う。
大木ほど大きな癖があり、小木ほど癖は小さい。木の癖は、木のサイズに比例する。
木の癖は抑え込めないので、木をくみ取ることが必要となる。


【道具の話】
室町時代に道具が格段に発達し、そろい、格段に装飾美など技術が変わった。その前までは少ない道具で行っていた。

道具は指の延長である。
電気の力で行う仕事を先にやってしまうと、指を使う仕事はできない。

自分に合った刃物をもつと、それよりもっといい仕事をしたくなる。
弟子を育てるときは、理屈よりも、いい道具を持たせることを先にしている。

さらに、工作ではなく、執念のモノ作りをする者を育てる。
=出来上がったものに不満=ヤル気

感じ取ることが大事。よって日常生活は厳しい

一方で、見る人がいないと褒められないから、いいものはできない。

法隆寺:文字や数字で受け継がれたら、別物になってしまうだろう。
からだ(手)の記憶で受け継がれたからこそ引き継がれてきた。


【真髄】
嘘いつわりのないことを精いっぱいやれば、後で読み取ってくれる人が現れるはず。

飛鳥時代の教えがずっと引き継がれてきたわけでない。1300年前を読み取る人がいたからこそ、昭和によみがえった。
本物とは、いつの世も変わることなく伝わるものである。
伝統は、言葉で言うものではない。

ある日、西岡棟梁がきて、目の前でカンナで木を削って見せた。
透けるような極薄のくずだった。
そのかんなくずをもらい、それを見本とすべくガラスに張った。
棟梁がつくった見事なかんなくずを目指し、それに一歩でも近づくよう日々精進した。
それが唯一、棟梁から教わったことだった。

但し、直接的な指導はなくとも、一緒の生活から学ぶことは多かった。
TV新聞は一切なしと言われた。
西岡氏は鬼のように怖かったと言われるが、自分に厳しかった。

西岡氏の晩年の言:「煎じて煎じて煎じて、最後は勘」

例)「柱をまっ平に削れ」と言われたら -
→ そのまま測って平らにしたら、視覚的にはへこんで見える。
→ 実寸ではなく、目で見て平らに補正していく。

つまり「実寸」と「目の錯覚を考慮した寸法」、というふたつの寸法基準がある。
実寸通りではなく、目の錯覚を矯正してつくるからこそ美しく見える。


【寺社建築・木の話】
伽藍をどこにつくるか。
寺は普通、東に大きい川、西に太い道、南に低地、北に山を配すべしといわれる。
法隆寺の敷地はまさにぴったりの地形だった。(いわゆる家相)
東の青竜(青)・西の白虎(白)・南の朱雀(赤)・北 の玄武(黒・紫)という具合に呼応。

もし東に川がなければ柳、西に道がなければくちなし、南に低地なければ梅、北に山がなければ杏を植えて、それの替わりとする。

寺社建築に地盤は重要。
法隆寺の地盤は固い。
「木を買わず、山を買え」といわれるゆえん。

木として使用されたのは檜。
檜は2000年経過するまで強くなりその後100年で弱くなっていく。
杉だと900年。
檜の強さが際立つ。昔の人はその知識があったのだろう。

だから、寺社を復興する際も、35%は取り替え材を使用するが、65%はそのまま残す。

一つの柱は4つ割りで使用。

木組みは寸法で組まず、木の癖で組め。
木の高さは途中で変わるので、寸法通りにやってはだめ。
隅木=最初はぐらぐら。
力を相殺すること。
右に曲がる木は、左に曲がる木と組み合わせるなど。

かつて使用された尺の単位は、どの数字が用いられたかわからない。
よって、寺を全部測ることで、やっと尺が見えてくる。
全ての寸法を割り切れる数字が1尺となる。
尺の単位を見つけるのに1年がかり。
薬師寺の場合、1尺=29.6㎜だった。

木は生育の方位のままに使え。
フシは南に向けて使用する。=南に向けて枝出るから

古代建築もそうした基礎を守っているので長持ちする。
それを守らないと、耐久性は500年がせいぜい。

のこぎりのない時代=ふぞろい、生まれたままのかたち
木との格闘ぶりがわかる。

東大寺48mを可能にした図面もろくな道具もない時代
60年で奈良の都をつくった力はすごい


【薬師寺の話】
屋根は時とともにたわむので、作った当初はわざと逆に反り返らせている。

東塔:修復前なので、まっ平。1300年前は反っていたのだろう。
西塔:修復済み 反り返っている=これが1300年経ったら現在の東塔のように平らになる。

つまり現在の西塔と東塔は、今から1300年前(西塔)と1300年の時を経た姿(東塔)の両方の姿が見られる。
むろん、これらのちょっとした調整は図面があるわけでなく、推測で行っているのである。


【シンポジウム】
女性弟子はこれまで5人ほど

最初に門をたたいた女性は断った。弟子の男性が「(雑魚寝のときなど)緊張する」と言ったことから。

次に来た女性は、寝ても覚めても職人志望で家族が困り果てて、母親が、「ひっぱたいてもなにしてもいいので、
とにかくよろしく頼む」と言って連れてきた。女性弟子第一号。
その女性は6年修行し、伊勢神宮で一流の紙漉きに。

2番目は、最終的に産婆さんに。
次は3人がまとまって入門した。みな根性があり、同期の男性3人がすべてやめたのに対し、彼女らは残った。
2014.04.18 Fri | Art| 0 track backs,
宮大工の棟梁小川三夫氏の講演会 概略編
丸の内キャリア塾の奈良シリーズで聞いた宮大工の棟梁小川三夫氏の講演会が興味深かった。

飛び込みで門戸を叩き、紆余曲折を経て入り込んだ世界。
苦労も半端ではなかっただろう。

言葉でなく、空気で読み取って得た様々な知見を惜しげもなく披露してくださった。

詳細は下記に記したけれど、
http://tourdefrance.blog62.fc2.com/blog-entry-2403.html


印象に残った言葉のみを以下に箇条書きする:

● 大きな木ほど大きな癖があり、小さな木ほど癖は小さい。木の癖は、木のサイズに比例するが、
その癖は抑え込めないので、木をくみ取ることが必要となる。

● 道具は指の延長である。

● 見る人がいないと褒めてもらえないので、いいものはできない。

● 文字や数字で受け継がれたら、別物になってしまうだろう。
からだ(手)の記憶で受け継がれたからこそ引き継がれてきた。

● 嘘いつわりのないことを精いっぱいやれば、後で読み取ってくれる人が現れるはず。

● 飛鳥時代の教えがずっと引き継がれてきたわけでない。1300年前を読み取る人がいたからこそ、昭和によみがえった。
本物とは、いつの世も変わることなく伝わるものである。
伝統は、言葉で言うものではない。

● 木組みは寸法で組まず、木の癖で組め。/ 木は生育の方位のままに使え。

● 実寸でつくるのではなく、目の錯覚を考慮し、補正していく。
2014.04.18 Fri | Art| 0 track backs,
ナイスなランチ:JR上野駅の穴場、帰りには改札口の美術品をチラ見(ブラッスリーレカン・上野)
上野駅でJRから日比谷線に乗り換える際12時となり、ここでランチをとっておくことに。
とはいえあまり時間はない。
40分以内のクイックランチができる場所ということで
アンデルセンを目指して行ったのだけど、ふと思い立って、駅脇のブラッセリ―レカンを覗いてみた。

すると、珍しく2組待ちのショートな列。
これならイケルかも。

10分待ったけど、このレストランにしては、待ち時間最低限といったところ。
11時オープンなので、私が行った正午は、たまたまお客さんの入れ替えのタイミングだったらしい。
但し、瞬く間に長蛇の列になったので、列の長さはその日その日の運不運による模様。

通常のランチというとこのメニューなのだが
実は平日限定で、ひっそりと1050円(2014年4月中旬の価格)のクイックランチがあるのだ。

サラダ・ポタージュ

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メイン(この日は豚のクリーム煮或いは牡蠣ライスをチョイス)

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それにコーヒー。
モチ豚は臭みもなく、しっかりとした歯ごたえで、クリームソースとの相性もよい。

量はガッツリ状況ではないものの、お味はよいし、
あのレカンの系列でこのお得感は普通あり得ない。
どうしてこれが可能になったのか?と最初フシギだったのだが、理解できた。

とにかく他のランチセットとは違い、こちらは瞬時にサーブされる。
ゆったり食事してコーヒーを飲み終えるまで、30分で収まった。
つまりこのお安いコース、回転率の速さを狙って実現したと見た。


帰りがけには、駅の中央改札付近の作品をチラ見しながら
心地よく上野を後にした。


平山郁夫氏作「ふる里日本の華」

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猪熊弦一郎氏作「自由」(先日「日曜美術館」で知った)

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朝倉文夫氏作「翼の像」
(同氏の「三相」は今回見損なった)

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***
ブラッスリーレカン
住所:〒110-0005 東京都台東区上野7-1-1 アトレ上野レトロ館1F1020
場所:JR 上野駅 中央改札口

***


ナイスなランチ: この内容・このお味でこの価格(イシダ・銀座)
ナイスなランチ: ハーフサイズのフレッシュケーキが美味(HARBS・上野)
ナイスなランチ: 近所のOLが集う1000円ランチ (コルポ・デラ・ストレーガ・新橋)
ナイスなランチ: 値段・ボリューム・味よし(石川亭・神田錦町)
ナイスなランチ: フレッシュフルーツのデザートが添えられて(千疋屋・恵比寿)
ナイスなランチ: 平日はお得で周囲のOLに人気(Alia・恵比寿)
ナイスなランチ: プチな珈琲・デザートに加えてお箸お持ち帰りOK(花大根・銀座)
ナイスなランチ: これまで食べた中でイチバン美味しかったロシア料理(カフェロシア・吉祥寺)
ナイスなランチ: JR上野駅の穴場、帰りには改札口の美術品をチラ見(ブラッスリーレカン・上野)
2014.04.17 Thu | Gourmet| 0 track backs,
Bunkamuraザ・ミュージアムで買った1008ページの優れもの美術書
「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション」を見に行った際、
こんなものを購入した。
「1000 Masterpieces of European Painting」。

表紙はピエロ・ディ・コジモの「シモーネ・ベスプッチの肖像」。

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13-19世紀にわたり活躍した画家たちの作品1000点が網羅されている全1008ページの美術書。

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画家とその作品紹介は画家の苗字のアルファベット順に登場しているものの
ひとつ注意がある。
イタリア語の名字 delxxxとかdixxxといった苗字は、「d」の項を見ても出ていない。

名前+delxxxといったかたちで記録されている。

とりあえず「A」から順に読んでいる。
1日1頁読み進んでも、1000日かかる。
約3頁ずつ読まないと1年内に読みこなせない。

P1570206_20140416074722adb.jpg


知っている画家あり、聞きなれない名前あり。
ひとつ気が付いた。
ドイツ系の画家の名前・作品に見慣れないものが多い。

ベルリン美術館やウィーンなど、所蔵美術館になじみがないせいだろう。

下記はジョットの項。
なかなか簡潔に画業活動がまとめられており、代表作が複数並ぶ。
一人の画家につき複数の作品が出ているケースがほとんどなので、網羅される画家の総数は500人程度だろうか。

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とりあえず、最低1日に1度はこの本を手に取るようにしている。
コーヒーでもすすりながら、ページをめくる。
なんともいえずリッチな気分。
たまに眠い目をこすりながら、半ば義理で読んでいる日も、なくはないけれど。

なにより13世紀から19世紀というくくりがいい。
結構語り尽くされた感のある印象派の画家たちより、その前の時代をもっと知りたい。
2014.04.16 Wed | Art| 0 track backs,
ナイスなランチ: これまで食べた中でイチバン美味しかったロシア料理(カフェロシア・吉祥寺)
◆ ランチはコースにプラスして、”毛皮のコートを着たニシン”を追加オーダーするのがお勧め!

昭和記念公園訪問の日、吉祥寺で降りてランチすることに。

選んだのは、駅そばにあるロシア料理。
電車の中で、どこかいいとこなかなとネットで探し、たまたまヒットした。
店名は:カフェロシア

ルジア・ロシア料理らしいのだけれど、これがなんとも繊細・丁寧につくられており美味。

ランチメニューはここ(ODF)に出ている通り。


とはいえ到着した11:40にはすでに満席。
(ランチ予約もOK)

込んでいるということは美味しいことなので、待つことに
名前と携帯の電話番号を告げて外に出る。


外では奇しくも南北自由通路完成記念パレードが始まろうとしていて、
パレード参加者などを見ながら時間をつぶす。

残念ながら(?)パレード開始の12:20前に店からお呼びがかかり、
開始の様子は見られず。

上記メニューのAとBを選択。


共通のボルシチは、肉がちゃんと入っていて、
他の店のように、砕いた脂身をスープに混ぜてとろみを出すということもなく、
味わいがありつつアッサリしている。

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ピロシキも共通だけど、Aには野菜、Bには肉のピロシキがついている。
それぞれの断面図。
小ぶりだけど、これも丁寧な仕事ぶりを感じる味。

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Bの私はサーモンと野菜にサワークリームを塗ったプリニで包んだもの。
クレープのよう。
これを真ん中から内側に折りたたんで食べている人が多かった。

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ツーレはパイ包み。
パイがしっかりしている。

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デザートのケーキは卵の香る優しい味。

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量はやや少な目なので、これに毛皮のコートを着たニシン(600円)を付けている人を発見。

これがなんともゴージャス且つ、カラフルで目を見張る。

大正解の店だった。
吉祥寺に来たら再訪だな。

くだんのパレードでは、「98式 イングラム」が見られたようだけど、
タイムロスがあったため先を急ぎ、パレードをチラリと見ただけで、そそくさと立川へ。

でもあとになって巨大だったと知り、見ておけばよかった、と残念無念な思い。


ナイスなランチ: この内容・このお味でこの価格(イシダ・銀座)
ナイスなランチ: ハーフサイズのフレッシュケーキが美味(HARBS・上野)
ナイスなランチ: 近所のOLが集う1000円ランチ (コルポ・デラ・ストレーガ・新橋)
ナイスなランチ: 値段・ボリューム・味よし(石川亭・神田錦町)
ナイスなランチ: フレッシュフルーツのデザートが添えられて(千疋屋・恵比寿)
ナイスなランチ: 平日はお得で周囲のOLに人気(Alia・恵比寿)
ナイスなランチ: プチな珈琲・デザートに加えてお箸お持ち帰りOK(花大根・銀座)
2014.04.15 Tue | Gourmet| 0 track backs,
本日無料開放--昭和記念公園が(オランダの)キューケンホフ公園状態に
立川の昭和記念公園(http://www.showakinenpark.go.jp/)のチューリップガーデンが見事だった。

チューリップといえばオランダのキューケンホフ公園が有名だけれど、
日本も、なかなか頑張っている。

欧州では滅多に見られないレアな光景も。
桜とチューリップのコラボだ。

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昭和記念公園というと、夏のひまわり、秋のコスモス、紅葉が浮かぶのだけれど、
いやそれ以外もいろいろ楽しめるようで、今は桜と水仙が終わりかけ、チューリップが満開。
コスモスも咲き乱れ、という状況。

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しかも本日2014年4月13日(日)は無料開放日。
例年4月2週の日曜(?)が春の都市緑化推進運動としてタダになるようで(毎年要確認)、
友人が去年4月14日(日)に無料開放でチューリップを楽しんだ由ブログに書いており、
それをそのまま真似させて頂いた。

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このほか昭和の日、こどもの日、敬老の日、及び秋の緑化推進運動日も無料入園日らしい。

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とはいえ、例え有料でも410円という良心価格。
年間パスポートもあるようだ。

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広大な緑あふれる好環境。

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贅沢な気分。

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キューケンホフよりも、やや花が全体的に小ぶり。
日本のチューリップの特色なのかな。

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池がアクセントになっている。

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絨毯のように敷き詰められ、

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花の間を歩く小径もあり。

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パステルカラーが多めで、赤は少な目。

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曲線使いも多く、花が織りなす様々な模様。

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小さな橋もあり、ここで写真を撮る人も多々。

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全く開いていない箇所もなくはなかったけれど、
ほぼ満開と言ってよいだろう。

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立川と言えば、今話題のIKEAができて、
記念公園から徒歩5分程度の場所ということもあり、帰りに寄ってきた。
御多分に漏れず大混雑だったけど。

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IKEAでドリンクとホットドックを手にしたかったけど、今回は諦めた。
押し合いへし合いで、座る場所もなく。

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癒されるー。

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ポピー畑+桜のコンビネーションもなかなかのもの。

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こちらは桜+水仙。

桜の絶頂期に来たかった。
来年はぜひ。

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国営昭和記念公園事務所の住所はこちら:
 〒190-8558  東京都立川市緑町3173  

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最後はツーレが登場して、おしまい。

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2014.04.13 Sun | 国内探索| 1 track backs,
『ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション』 
BUNKAMURAザ・ミュージアムで開催中の掲題美術展に行ってきた。

目玉とされるピエロ・デル・ポッライウォーロの「貴婦人の肖像」は、布地や刺繍の質感が絶妙で、
ハッキリとは描かれない背景、グレー基調の抑えめの色により、静かで落ち着いた、心安らぐ作品だった。
(ポスターの女性の絵がそれ)

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ポッライウォーロというと、「アポロンとダフネ」、「サンセバスチャンの殉教」のイメージが強いのだけれど、
女性のプロファイルという全く違ったアプローチを、全く異なる繊細な画風で描いていた。

これまで見た女性の横顔の中で印象的だったアレッシオ・バルドヴィネッティの「婦人の肖像」とともに、
気に入った作品となった。

となれば次は是非、ピエロ・ディ・コジモの「シモネッタ・ヴェスプッチ」を見てみたい。
(ボッティチェリもヴェスプッチを描いているようだけど、シャンティー美術館にあるコジモの方に興味あり。)

室内の構成も、邸宅美術館という特色をすべくその中に実際にいるかのごとくの工夫がなされ、
その演出も好感が持てた。
ロンドンのウォーレスコレクションも邸宅美術館としてお気に入りの場所なのだが、
どうやらミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館は、スケールがそれより大きそうだ。

特に武具のコレクションを始め、工芸品の収集にも力を注いでいたようだ。


一方、サンドロ・ボッティチェッリの「死せるキリストへの哀悼」、いわゆるピエタの絵は、
サヴォナローラに感化され変質しつつある状況下で描かれたと見受けられる。
重なり合う人体が(ストレートに言うと)鬱陶しい。

ルーブルにあるアンゲラン・カルトンのピエタのように、イエスを中心に人々が一定間隔を保ちつつ配置されるわけでなく、
ヴァチカンにあったカラヴァッジョの「キリスト降下」の群像のように、扇の要を中心に視線が心地よく誘われるでもなく、
ボッティチェリのそれは、ぐちゃっとしていて
色彩も不安感をあおるがごとくで、どうも居心地が悪い。

などなど、所感は長くなったので、下記にて:
http://masciclismo.blog.fc2.com/blog-entry-3.html


公式サイト:http://www.poldi2014.com/
展覧会名:ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション
会期:2014年4月4日(金)-5月25日(日)  開催期間中無休
開館時間:10:00-19:00(入館は18:30まで)
夜間開館/毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム 渋谷・東急本店横
2014.04.13 Sun | Art| 0 track backs,
貨幣博物館が穴場だった話
先週末の日本橋そぞろ歩き。

明治大学博物館に続き、再び無料で楽しめる博物館を東京で見つけた。
貨幣博物館という名の通り、貨幣の歴史・現状が手に取るようにわかる博物館。

場所は、言わずと知れた日銀のお膝元。分館という扱いらしい。

近くをかすめたことは何度もあるというのに、今まで気づかなかった、この存在!

世界各国の紙幣、コイン、記念コイン、昔の貨幣、大判・小判のみならず、本物の珍品多種。
中でもツボは:

●紙幣が部分的に手書きだった明治時代の書き損じの紙幣;
●インフレ等で、金額が上書きで変更されたお札;
●権力者の肖像入りだったものの、その人物の失脚後、肖像画だけ白抜きにされた不恰好な紙幣;
●記念コインの他に、レアな記念紙幣の数々(例:15㎝四方程度の真四角なタイの記念紙幣など);
●ホンモノの和同開珎、万年通宝、隆平永宝(唐招提寺の薬師如来立像の左掌には、これらのコインが埋め込まれていたそう。展示にあるのは像から出てきたものではないが);
●古代、貨幣代わりに使用された貝や刀!;
●かつて日本の民間人が勝手に作った(でも流通していた)実物の鐚(ビタ)銭。ビタ一文の言い回しは、ここから来ている。
  このコイン、ただ丸いだけで荒い仕上がり。これでお金のつもり!としていた時代、なんか微笑ましい?!
●日本初のお札=肖像画として描かれているのは、意外にも女性。しかもイタリア人画家作なので、どことなく西洋人ぽい)
●世界各国のホログラム比較;
●マイクロ文字発見機(お札の表面にぎっしりミクロの文字が書かれており、これを顕微鏡で見てみる趣向);

いや、陳列品のあまりの多さに全ては見きれていないのだが。


写真撮影不可だが、撮影ポイントが二か所ある。
一億円札の重さがわかるサンプルと、

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巨大石製コイン。

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貨幣・コイン収集家のコレクションが元になってできた博物館だそうで、集めに集めたその数10万点。
常設展に出ている数は、4000点の由。

週末のせいもあろうが、意外に混雑していてびっくり。
個人的にはツボで、なかなかの穴場だった。

都内隠れたアミューズメントプレイス・文化的施設、まだまだ発掘の余地あり。

~~~~~~~~~~~~~~~

貨幣博物館:
http://www.imes.boj.or.jp/cm/

〒103-0021 東京都中央区日本橋本石町1-3-1 日本銀行分館内
開館時間
9時30分~16時30分(最終入館は16時まで)

休館日
月曜日(ただし、祝日は開館)

年末年始(12月29日~1月4日)。このほか、展示入替等のため臨時休館することがあります。

入館料
無料
2014.04.12 Sat | Art| 0 track backs,
血圧急上昇の怪
健康診断で血圧が前年より30+、2年前より40+となり、
計測しなおしたものの、結果変わらず、要注意マークを授かった。

理由はひとつしか浮かばない - 肩こり。

パワポ・エクセル攻めだった2月頃から肩こりの悪化が著しく、
背中がバリバリ。
血流が悪くて明け方に目覚める日が続く。

指圧、リンパマッサージでは匙を投げられ、
ストレッチポールとともに格闘する日々。

そんな中、ひとつ効果的な手法を発見。
TV番組で見たのだけど、ストレッチポールを縦でなく横に渡し、
背中をマッサージする。

背中が柔軟になり反りが戻ればバリバリが改善しそう。

そうすると、伸びを妨げる犯人となっている筋が徐々に浮かび上がってくるので
そこからもみほぐしを開始すれば良くなる気がする。

結局ひとつのやり方でなく、組み合わせがよさそう。

血圧はやや落ちた。まだ以前に比べて高くはあるのだが、ちょっと手ごたえ。

背中の張りは自律神経にも関与するそうなので、
たかが肩こり、されど・・というのを実感している。
2014.04.12 Sat | Private| 0 track backs,
最近見た映画 備忘録
●『ビフォア・ミッドナイト-BeforeMidnight』
  ・結婚してからのついたり離れたりは、安泰の上のいざこざは、
  お互いシングル同士の言葉のぶつかり合い程の緊張感は生まないのだな、と。
  ・何故ギリシャ?と思いつつも、途中出てきた小さな祠のある教会に惹かれた。
  ・ジュリー・デルピー、どう見ても最初の2作に比べ、肉付きが・・・
  ・9年後に果たして続々々はあるのだろうか?その時ふたりはどんな会話をするのだろうか?

●『ダラス・バイヤーズクラブ』(Dallas Buyers Club)
  ・ハマリ役のマシュー・マコノヒーや、物語のアクセントとしていい味を出してたジャレッド・レトの
   減量っぷりが空恐ろしいほどだった。
  ・マシュー・マコノヒーの本来の顔が浮かばない程なり切ってた。
  ・ジェニファー・ガーナー、化粧っ気なしでも魅力的だった。
  ・実話と聞けば、アメリカはダイナミックと再度認識

共に、見て悔いなし。
2014.04.11 Fri | Society| 0 track backs,
目黒川vs佐保川
京都・奈良から帰って、私含め東京っ子の悲哀を痛感した。

今、東京で花見注目度ナンバースリーに入る勢いの目黒川など、
我々は無意識の努力をしているのが現実だ。

キレイな部分だけを目にして愛でるよう、視覚的に調整しながら歩くよう飼いならされているのであって、
実際全体像をみてみれば、この通り。


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周囲の背景としては、お世辞にも好ましいとは言えず、
実は美観地区とは対極にあるような猥雑な場所。

まあ結局、美を堪能する場所というより、我々は花を肴に浮かれるその気分で花見をしているのだ。
それはそれで、待ち望んだ春を実感できるわけなのだけど。

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そこへいくと、奈良では、あちらこちらに、それこそ見事な桜が惜しげもなく咲き誇っているのに加え、
セッティングが申し分なく、すみずみまで堪能できる。

こちらは夕方駆けつけた奈良の佐保川。
同じ川沿いでも、この風情の違いはなんたることか。

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河原に降りることもでき、上から、下からさまざま花々をみまわしても、
一点の陰りもなく、美を満喫できる。

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中目黒同様、途中で線路もあるけれど、かくも異なる印象だ。

線路に向かって歩いていた時、桜の間を緑の緑の電車が通過するのを目撃し、感激。
次にくる電車を撮影しようと試みた。

ところが直後に来た電車の車体は白。
ああ、いまひとつ。色が映えない。

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とにかく鉄子になった気分で、躍起になってシャッターを押す。

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よし、緑の電車がくるまで待機するぞ、と、傾きかけた太陽を気にしつつ粘ることに。
だが、次も白だった。

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さて次は、と構えたものの、東京と違って電車の間隔が、ここからが、とてつもなく長かった。
10分以上待つハメに。
こちらも意地だ。

18時を過ぎているから、これ以上待つと、暗くなる。
早く来い!

あ、来ました緑。
嗚呼、でも桜の枝が密なので、緑と桜のコントラストが出なかった!

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少し引いて連写するか、と考えた瞬間!
ブツっ。

メモリーカードが終わってしまった。
京都で6ギガバイト使い切り、スペアのメモリーカード2ギガバイトも終わってしまった。

遠くの電車をipadで撮影するのはつらい。
メモリーカードの不要画像消去には時間がかかる。

仕方ない、ここらで帰るとするか。


以下はメモリーカード切れ前に撮った写真たち。
時間的にチラホラサラリーマンの姿。

勇んで場所取りに来た彼ら、「あれ、誰も来てない、早すぎた?」などと
爆笑しながらシートを引く声がウキウキしていた。

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一部遊歩道になっている場所あり。

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街の一大イベントなのだろう、様々な企画あり。

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ガードレールのある個所もあるけど、目黒のようなすすけたイメージではなく。

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そもそも提灯だって、赤・ピンクのサイケな商店街提灯ではないのだ。
あくまで上品に。
街の人たちが描いた手作りのもの。
全て柄が違っていて、こちらは東横イン製作。

IMG_1258.jpg

この桜並木、なんと全長5㎞という。
これでは混雑といってもたかがしれているだろう。
実際、この日、すれ違う人の数の少なさに驚いた。

羨ましい羨ましい、東京の桜事情は悪すぎる。
目ぼしいスポットが人口に比して少なすぎるのだ。

だから千鳥ヶ淵、乾門通り抜けがイモ洗い状態になり、
目黒川のように花見の場所としては決して素敵に整っていなくても、木々が多ければそれでいい的な花見となる。

可哀想すぎる、東京人。
2014.04.10 Thu | Travel-Kyoto/Nara| 0 track backs,
「サイゴンから来た妻と娘」 近藤紘一
沢木耕太郎さんの「夕陽が眼にしみる」読後、
無性に読みたくなった一冊がこれ。
「サイゴンから来た妻と娘」 

ベトナムからきた妻との生活を通して見える価値観・文化の多様性が新鮮で、
全編通して浮き上がる作者のおおらかさに惹かれた。

一方で、最初の妻を”逆カルチャーショック”のようなかたちで亡くした筆者の
贖罪のような部分も垣間見られる。

デラシネ=根なし草になってしまう恐れのある義娘に対する配慮を書き連ねる部分などだ。

全体的な陽のトーンとは裏腹に、時折表出する戦争の影や彼自身の上述の罪悪感が、どこか物悲しくもある。


サイゴンから来た妻と娘 (小学館文庫)サイゴンから来た妻と娘 (小学館文庫)
(2013/08/02)
近藤 紘一

商品詳細を見る
2014.04.09 Wed | Books| 0 track backs,
東大寺・大仏殿の桜
奈良滞在備忘録。

東大寺に向かったのは最終日。
法隆寺、郡山城址公園などをまわった後で、京都への移動を前にちょっと慌ただしいひとときだった。

大仏殿拝観はまた今度にするつもりで、
二月堂からの帰りすがら暇乞いがてらぐるりと一周することに。

裏側から大仏殿を仰ぐ。

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脇から。

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しなやかに伸びる塀の間に隙間があったので、

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中の様子をうかがってみれば、あら、キレイ。
ただしこちらから見えるのは一部だけ。

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到着したての時、正面側からも小柱の間を縫って桜が咲き誇っている様が見えたけれど、
後ろ髪をひかれつつ東大寺内の他の箇所をまわった。

しかし帰路について、再びこの光景。
うーん、やっぱり中に入りたい。
窓口に近づいてみると、券売窓口には列もないし、結構空いている模様。
帰りの時間との闘いだけど、いいや、入っちゃえ!

足を踏み入れる。
大仏殿の威容と桜が目に飛び込んで、しばし佇む。

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ああ、これが、さっき横から見えていた桜たちだ。
外からでは、木々が列をなしているのはわからなかった。

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15時から雨との天気予報はハズれ、更に曇りがちだった空模様もしばし好転。

西陽が射す中、花々が輝きを放つ。

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のどかなひととき。

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大仏様をじっくり拝んだあと、傾きかけた日差しとともに色褪せていく桜を再度鑑賞。

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別れを告げてー

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バス停へ一目散。
古都気分に浸ったひとときとは打って変わってこの現実感。

荷物を預けているホテルまでは2㎞強。徒歩圏内ではあるけれど、3日余りお腹の調子を崩したりしたし、
バスのフリーパスもあることだし、翌日に余力を残したいこともあり、バス移動を決めた。

大通りに出るや、一旦、目の前を通り過ぎたバスを追いかけ、バス停まで猛ダッシュ。
最後尾の人が車内に消える前に追いつき、飛び乗った。
渋滞すればかえってロスタイムだけれど、幸い予想よりもスイスイ動いてくれた。

ぐっばい奈良。
関連記事
2014.04.08 Tue | Travel-Kyoto/Nara| 0 track backs,
ブログでつぶやいてみる
午後3時の日本橋。

前と後ろにベビーシートのついた自転車で、一目散に走り過ぎる背広姿のサラリーマンを見かけた。
子育ての共有、広がっている。
2014.04.07 Mon | Society| 0 track backs,
皇居乾門通り抜け 春季の風景と入場のコツ/ 秋の情報
追記) 2015年秋乾門通り抜けに行ってきた。
最新情報はこちら --> 2015年秋乾門通り抜け最新情報

===== 

(追記)【注】:乾門通り抜けは、好評を博したため、2015年にも開催が決定しました。
==> 詳細:http://www.kunaicho.go.jp/event/inui.html


(追記)【注】:乾門通り抜けは、天皇陛下の傘寿を記念した催しなので、2014年限定です。


2014年通り抜け情報 ===

0.序章
1.そもそも乾門とは?
2.乾通りの、普段見慣れないこんな風景
3.桜、サクラ、さくら!
4.行列を外から眺めてみる
5.入場の感想とコツ #上記の最新情報参照のこと

………………………

0.序章

天皇陛下が80歳の傘寿迎えられた記念として行われた春季皇居乾通り一般公開
所謂お桜をめでる皇居乾門通り抜け(坂下門から乾門まで約750m)は、連日大盛況。
なにしろ普段開かずの門が、特別公開。
しかも無料・事前申し込み不要なのだから。


ということで張り切って行ってきた。
入場後に撮った写真を、まずは2枚ほど:

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本題に入る前に、まずここで、
1.そもそも乾門とは?

実は何を隠そう、以前から、この乾門に目を付けていた。
(下は2010年の写真)
普段、東御苑の大手門、平川門、北桔橋門は自由に出入りできるのに、
この乾門、普段は厳重な警備のもと閉鎖状態。

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だけど、遠目から門の中をのぞいてみると、桜が見事に咲き誇り
なにやら素晴らしい景色が秘められている様子なのだ。

中、見てみたい!
かねてからそう思っていたところ、それが叶えられるという。
行かない手はないだろう。

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2.乾通りの、普段見慣れないこんな風景

長い待ち時間を経て(入場の様子は後述)、いよいよ坂下門(下)から乾門へと歩みを進める。

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すぐ左手には宮内庁の建屋が見えてきた。
通せんぼのラインの向こうにいる人たちは、警官や腕章を付けた関係者。

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報道関係者が集うコーナーも別途設けてある。
上空は、せわしなくヘリコプターが行き交う。

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乾門に向かって左手には、吹き上げ御所以外に
諸行事を行う宮殿,宮内庁関係の庁舎などもこの広い敷地内にあるようだ。

ただし、そうした重要な建屋は乾通りには面していない。
なので通り抜けしながら見える建物は、余り差しさわりのない物に限られる。
こちらは休息所のような外見。

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ここにいる警官の方たちは、当然事情通なので、聞けば何なのか親切に教えてくれる。
但し、お年寄りの質問に答えたりして意外にひっぱりだこ。
さらに、混雑ゆえ、長いこと一か所で立ち止まることは許されず、
「きれいな桜を1回写真に収めたら移動しましょう」というアナウンスがひっきりなしに流れている。

結局これの正体、聞けずに終わる。

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下の一見、百人番所のような建物は、倉庫なのだそう。
「倉庫だけでもでっかいねぇ」と感嘆の声が聞こえた。

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こちらは御所へと続く門なのか。
皇宮警察本部・吹き上げ御所 外庭東門警備派出所が設置されている。

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そして、ひっそりと木々に隠れるかのように自前の消防車が。

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皇宮警察本部と書かれている。

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苔むす塀。

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人だかりがある、なにか貴重な門なのか、と思いきや、
「飲料水」の標識。
立ちっぱなしで疲れた人たちが列をなしていた。

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3.桜、サクラ、さくら!

乾通りに咲く桜は、その数76本といわれている。

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それほど多くはないけれど、置かれた環境が素晴らしく、
そこはかとなく気品が漂っている。

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4.行列を外から眺めてみる

乾門を出て、花見も終了。
その後東御苑へと回ると、乾通りが見渡せた。

ぞろぞろと続く人の行列。

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私もちょっと前まで、この中のひとりであったのだ。

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5.入場の感想とコツ

さて、この乾通利一般公開、初日となる4月4日に5万人、5日は9万人の人でであった由。
最終日は4月8日。


それぞれ、13時半、正午頃には、「今から並んでも無理」的な状況だった模様で、
実際土曜の昼に東京駅構内では、その主旨のアナウンスが流れていた。

入場制限、荷物検査、ボディチェックのせいで、10時過ぎに到着したとして、一般的には1時間半以上の待ち時間は覚悟が必要。(*注: あくまで春の話。)

桜の開花状況からいって、前半に行くのが最適なので、後半は比較的空くのでは、と推測したが、
TVで知り、急きょ行くことを決めた人もいるだろうから、残る2日間も混雑ぶりはなかなかのものとなりそう。

★手ぶらで行くのがよろしいかと。
荷物なしの場合、入場口が異なり、荷物検査なしの空いた列に並べるから。
(*注意: 秋季の場合は、入場口は同一で、手荷物検査直前で荷物なしの道を行くことができるが、
それまでは一緒に並ぶので、春ほど手ぶらのメリットは少ない。荷物検査も格段に早くなった。
また、荷物がなくともボディチェックは必要)

知り合いの中には、土曜日、締め切り時間のちょっと前に行って、ラッキーにも入れた人がいた。
(*注意: 閉門-- 春は15時までだったが、秋は、14時半までなので注意。)
昼には入場制限がかかって、諦めざるを得なかった中、実際には土曜は締め切り時間を延長するなどしたので、
終わり間際になって空きだして、入場を認めたらしい。
しかしこれは、たまたまラッキーだっただけ。
そういうことも皆無ではないけれど、これを最初から狙うのは危険。

いずれにせよ、初日や週末の中途半端な時間に荷物ありで到着した場合、待ち時間のタイムロスはかなりのもの。
後半の平日入門時間直前に、荷物なしで向かうのが効率はよさそう。

例え今回行く機会がなかったとしても、まだ秋・紅葉の時期にチャンスがある。


***


==> 秋季皇居乾通り一般公開 参入者数(混雑状況)集計結果

宮内庁サイト(時間・場所など詳細はこちらを参照)
http://www.kunaicho.go.jp/event/inui.html

==> 乾門通り抜け (秋・宮内庁) 感想



# 12月3日 追記 その2

秋季の入場(待ち時間)に関連して

● 春のときは、列がふくらんでいたせいで、桜田門側から来た人がどんどん左側の列に入ったりしていた。
右側寄りに並んでしまったため、列に並んだ途端、まったく動かず、40分ほど不動のまま待たされた。
並んだのが10:15で、入場は1時間半後だった。
しかし秋は、10:30から列に並び、入場は11:15。近くにいた人も同様のことを言っていた。
恐らくこの45分というのは最速に近いのでは?
単独行動だったので、友人を待ったり、横に広がって歩く必要がなかったし、手ぶらでいったので。
(ただしボディチェックはあるし、手ぶらで行った場合のメリットは秋はそれほどでもなかった:追記1を参照。)
また、これは10時入場で直後に一気に混雑した後、たまたま一段落した時間帯だったかもしれない。
とにかく印象としては、春より進みは早く、手荷物検査がスムーズ。


● 春の時も初日が一番少なかったと聞く。秋も同様ではないか?
各報道でこのイベントに気づいた人が増えるから、日程の後半に行くほど増えると予想したが、
意外に土日を避ける傾向もあるそうだ。
確かに博物館も平日の方が込んでいたなどと話を聞くこともある。
12月4日は、雨の天気予報。それが出足に影響する可能性も。

また時間帯については、去年の例でいうと、空いた時間帯というのはアットランダムにやってきて、
みんなが混雑しそう、と思った初日最終の時間帯が空いていたそうだが、今年は宣伝が行き届き
空いた時間帯というのがあるかどうか・・・予測不可能と思う。
去年は、閉門ギリギリでガラ空きだった友人のようなケースもある。


● 10時よりかなり前に行くかどうか。
10時よりかなり前に行った場合、外での待ち時間は、ひょっとしたら、10:30に並ぶより長く待たされる可能性もある。
7時の時点ですでに並んでいる人がいたようなので。
ただし、中に入ってからは動きは、開門の10時直後に入る方がスムーズではあろうけれど。
赤い紅葉の前は、かなり人だかりになり、身動きが取れづらい。
後になればなるほど中がごったがえす可能性はある。
(「美しい紅葉を独り占めしていませんか?譲り合いましょう」というDJポリスの言葉が笑みを誘った。)


………………………

# 12月3日 追記 その1
秋季の入場(春季との相違点)に関連して

● 春季と異なり、列がレーン制となり、かなり、整然と順番待ちができるようになった。
そのため春に比べ、秋季の入場時、手荷物検査のロスタイムは格段に削減。
よって、前回ほど荷物の有無による時間差は劇的ではなくなった。
手荷物はあってもなくても、同じように並ぶ必要あり。
手荷物検査の白テントのところで初めて手荷物なしの人専用の道を行くことができる。
手荷物も、前回に比べれば、今回はかなり早く進んでいる。


● 春季同様、やはり坂下門向かって右手方面から来るのは混雑で損。
つまり、竹橋、大手町方面からお堀に沿って坂下門を目指すと、お堀からすでに
行列が開始して牛歩となってしまう。
なのでなるべく大手町方面からお堀に沿って延々進むのを避け、
宮内庁サイトに出ている入り口図の方にダイレクトに行く道がお勧め。


***


皇居乾門通り抜け その風景と入場のコツ
秋季 皇居乾門通り抜け 日程をチェックするには

2014.04.06 Sun | 国内探索| 0 track backs,
『ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション』 2014年4/4-5/25 @ BUNKAMURAザ・ミュージアム
このほど、ピエロ・デル・ポッライウォーロの「貴婦人の肖像」を目玉に、ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館から
コレクションの一部がやってきた。
まずー


★ ピエロ・デル・ポッライウォーロとは?

個人的にポッライウォーロというと、以下の2作品が心に残る:

・「アポロンとダフネ」

いにしえの芸術家たちがこぞって描いたギリシャ神話を題材にしたもの。
(アポロンに求愛され、逃げて逃げて、遂に自らを月桂樹の木に変幻させてしまったダフネの物語。)
WIKIの画像

英ナショナルギャラリーにあると聞いたものの、幾度となく訪れたにもかかわらず
一度も見た記憶がなかった。
しかし、2012年ロンドン五輪で滞在時、セインズベリー棟でやっと発見。
なんとまあ、小ぶりの1枚で、これは見逃してしまうのも仕方ないと思った次第。


ボルゲーゼ美術館のジャン・ロレンツォ・ベルニーニの彫刻「アポロンとダフネ」はダフネの涙がせつないが、
こちらの方は、両手がむくむくと大ぶりの枝になり、ファンタジーとちょっとゾクッとするような感覚が混ざり合う。


・サンセバスチャンの殉教

これまたナショナルギャラリー(以下NG)所蔵作品。
初めて目にした時、マンテーニャの作品かと思った。

横たわる人物像を足元・斜め上方の角度から描くマンテーニャの「死せるキリスト」の人体表現の試みと相通じるものを感じたためだ。

私が行った時はNG第57室にあり、その日のギャラリートークのテーマとして抽出された。
WIKIの画像

以下、上述ギャラリートークで本作品に関して聞いた内容。

・円錐形(Cone)の構図で描かれた。
・周辺人物を左右対称に配置し、同じ人物を対に描いている。
・テンペラから油絵へ移行した後の絵
・理想化(Idealise)するよりも徹底したリアリズムをもって描いている
・この時代、フランドル絵画の影響が見られる(脚など、細密描写)


★ プロファイルを描いた作品といえばー

ポッライウォーロの「貴婦人の肖像」は、横顔いわゆるプロファイルを描いており、
この構図はあまた見てきたけれど、個人的に印象的なプロファイルはアレッシオ・バルドヴィネッティの「婦人の肖像」だろうか。
WIKIの画像
やはり英ナショナルギャラリーにあり、袖の模様がインパクトがあり、女性の個性が存分に表されていると思う。


さらに、是非見てみたいのは、
ピエロ・ディ・コジモの「シモネッタ・ヴェスプッチ」。
WIKIの画像
蛇を首に巻いて超然としている姿が妖艶でもあり不気味。
ボッティチェリも描いたこの人物を、蛇を用いて自殺したクレオパトラと重ねていると聞く。

* * * * *

★ 展覧会全体の印象

さて、前置きはこの辺にして、本展覧会の全体の印象は好ましかった。

ペッツォーリ美術館はジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリ氏の邸宅をベースとしたため、
内装と合わせて見目麗しい珠玉の美術館だそう。
詳しくは下記専用サイトに掲載されている。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_pezzoli/museum.html


氏は武具のおびただしいコレクションをした人で、
写真で見ると、一部屋丸ごと武具で満たされた様子は壮観。

以前の邸宅の武具室の様子が展示会場内に巨大な画像の壁として設置されており、
我々はその中に入ったような感覚をちょっぴり味わえる。
本美術館の特徴を存分に伝えるための演出が心憎い。

そうした武具や絵画だけでなく、ベネチアングラス(輸送時苦労したでしょうに!)や金細工の工芸品も展示されていた。

東京では前ルネサンス期~ルネサンス期のイタリア絵画に触れる機会が少ないので、
久しぶりに堪能できて幸せ。


★ 個々の作品一口コメント

01 ジュゼッペ・ベルティーニ《ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリの肖像》
描いたベルティーニは、ペッツォーリ氏の友人らしい。
白髪まじりのひげや、やや生気のない目など、それほど理想化していない。
(確か死後に描かれたとかいう話だっけ?)
ベルティーニはペッツォーリ美術館初代館長となった人物なので、
この絵は美術館創設の記念碑的な意味合いももつ。

10 パオロ・リッカルディ バルブータ《イタリアの兜》
武具収集家とはいえ、水彩画で描かれた兜まで収集していたとは。
マニアック・・

13 ベルナルディーノ・ルイーニ 《カルヴァリオへの道》
ぼかし法にダヴィンチの影響が見られる、と書かれていた。いわゆるスフマート法のことだ。
ただし、ダヴィンチの作品ほど人物に丸みを与えてはいない印象で、
完全マスターという感じはしなかったのだけれど。
キリストのギザギザの切り傷が、まさに茨の道といった様子。

16 レオナルド・ダ・ヴィンチの工房 《盾をもつ戦士》
小さな作品。
恨めし気な表情に人間味を覚える。
ダヴィンチはペッツォーリ美術館があるミラノに滞在したことがある。
その間スフォルツァ像をつくろうとして未完に終わったことが展示会場説明書にも書かれていた。
確か巨大すぎて支えるだけの構造ができなかったのではなかったか。

18 ベルナルド・ダッディ 《三連祭壇画》
右に磔刑図=足からまっすぐ地に向かって血がプシューと滴る様子が目を引く。
磔刑図の血の描き方に、何故かいつも目が行く私。

24 フランソワ・シュピーリング カーレル・ファン・マンデル一世 タピスリー
救出と別れがテーマ。
美女と一角獣シリーズのようなミルフルールのような草花。
画面の奥行・広がりを駆使してストーリーを散りばめている。

28 グリゼルダの画家 《アルテミジア》
29 ベルゴニョーネ 《アレクサンドリアの聖カタリナ》
上記2つが対に見立てられている。
聖カタリナはアトリビュートの車輪付きなので理解できるとして、
アルテミジアはスラリとした美女が杯を持っている図の謎解きが解説を読まないとわからず。
画面左に建設中の墓を入れることにより、夫の偉業をたたえて霊廟の建設を指揮した様子を表し、
中央の杯には、夫の灰と涙が混ぜ合わさっている由。

31 ピエロ・デル・ポッライウォーロ 《貴婦人の肖像》
布の金の細かい刺繍の質感!
うなじから背筋に掛けたすっとしたラインが凛々しい。
黒い輪郭線を用いている。
テンペラだ。
ハッキリとは描かれない背景、グレー基調の抑えめの色により、静かで落ち着いた、心安らぐ作品。

36 サンドロ・ボッティチェッリ《死せるキリストへの哀悼》
いわゆるピエタの絵。
リストでは1490-1495年頃となっているけれど、1490年よりは遅いのでは。
サヴォナローラの影響を受けた後の絵に写るから。
英NGにはボッティチェッリの後期の絵画が難点かあり、最初見た時仰天した。
悪魔祓いの絵だったか、おどろおどろしくてウフィッツィで見た華麗な女性像とは大違い。
後年彼はサヴォナローラに感化され、次第に神秘主義に走ったと知った。
このピエタの絵は、ずっしりと折り重なるように人体が組み合わされた硬直した群像で
色合いが好きになれない・ピュアなものを感じられない。

39 クラナッハ 《洗礼者聖ヨハネ & 無原罪の御宿りの聖母と幼子イエス、2人の天使》
素晴らしき細密画。
2枚の絵のうち片方にクラナッハのドラゴンサイン(ドラゴンのような署名)が入っていると解説書。
でもよーく見ると、もう片方にも入っている。

41 祈祷書形時計
裏を見ると、受胎告知と磔刑が描かれていた。

44 ピントリッキオの工房《聖母子と幼い洗礼者聖ヨハネ》
円形の板に置かれたテンペラの色合いが好き。
聖母を中心にしたキリストとヨハネの構図の中に緊密な意思の疎通が感じられる。

45 ラファエッロ・サンツィオに帰属 《フランチェスコ会派聖人たちが描かれた宗教行列用十字架》
もっとも初期の作品の由。(解説によると、ペルジーノの弟子時代の襞表現が見られる)

49 パルマ・イル・ヴェッキオ 《コルティジャーナ》
ヴェロネーゼの師匠といわれる人物だったはず。
ダヴィンチの師匠ヴェロッキオとよく混同してしまう。
須賀敦子さんの本で知ったコルティジャーナ=高級娼婦。
肝っ玉のすわったおおらかさを感じる。

56 カナレット 《廃墟と古代建造物のあるカプリチョ》
カナレットというとヴェネツィア、そしてカプリチョ。
ターナーともやや違うのだけど、独特の空気感。
たくさん見ると、どれも似て見えて、大体後の方は飛ばしてしまうけど、1つだけだとじっくり見られる。

その他何気にティエポロも。

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公式サイト:http://www.poldi2014.com/
展覧会名:ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション
会期:2014年4月4日(金)-5月25日(日)  開催期間中無休
開館時間:10:00-19:00(入館は18:30まで)
夜間開館/毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム 渋谷・東急本店横
2014.04.06 Sun | Art| 0 track backs,
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