日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
文明国の中の僻地: ベルギーにて その1
知人がブダペスト経由フィンランドから船に乗ってロシアに入国した。
単なる観光旅行で。
しかも女子ひとり。

情報社会にあって、それほど体験談を聞くことが多いとは言えないブダペストでは、
見るものあれこれ新鮮らしく、小さな発見(地下鉄のドアの開閉がすごいパワフルとか)の連続のよう。

未知の世界って、脳がいろいろ刺激されるから、
ルーティンな日常に、活気が加わっていいなぁ、と羨む。
(言葉の通じない国で右往左往する不便を押してこそ得られる発見なわけだけど。)


ひるがえって自分。
旅行といえば、王道のヨーロッパばかり。

こうしたアドベンチャラスな体験は余りないのでは、
まったく勝手分からない国でジレンマを感じたこともないのでは、
等と自問してみる。

・・・ふと、ある場所が浮かんだ。
言葉が全く通じず、頭の上からつま先までジロジロ容赦なく舐めるように見られたあの場所。

ベルギーだ。
正確にはベルギーの片田舎ビルゼン。


文明国にあって、これほど”素朴であり続けられる”(むっとした気持ちを封印して、敢えてポジティブな言い方をしてみる)場所があるのかと、驚愕した。

      ・市内にはホテルはない。(はずれに1軒)

      ・ホテルの朝食時、朝ごはんだけ食べに来ていた兄妹2人に半端なくガン見された。そばにいた父親は注意するでもない。

      ・彼らと目を合わせると、さっと目を伏せるのだけど、またすぐ盗み見する。それを繰り返すこと10回ほど。日本人初見物であることは明らか。

      ・普通に使えていたクレジットカードがホテルで読み取り機を通らず(2時間どこかへ持っていかれたときの恐怖)

      ・食事をしようと出かけたら、中心部の店は午後5時で閉まってしまった(食べそびれる危機を迎える)

      ・日本人がよほど珍しいらしく、ロードレース観戦中も、ちょい嫌がらせの入った野暮なおちょっかいをされる(私が持っていたカメラを強奪するマネをするなど)

      ・英語、フランス語は一切通じない。(フラマン語圏なので、ドイツ語は逆に通じた模様。あとで気づいた。)飲食店の人のみならず、ホテルでも。

      ・ホテルの電気は一工夫しないと使えない。部屋の中に大もとの電源があり、それを自分で開かねばならないと気づいた。ホテルの人から説明は一切なし。言葉通じないし。元電源探すのに一苦労。

      ・テレビのチャンネル数は2つか3つ。

      ・テレビ番組は、毎時繰り返し同じものを放送。(だからチミル引退のニュースは思う存分見ることができわけなんだけど。)

      ・一方で、これだけの閉鎖性をもつ田舎でありながら、自転車レースに対するパッションは、他のベルギーの地域と、なんら変わりはないのだった(これが不思議)



    ー 老若男女が、パブリックビューイングに見入る。

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    ー ベルギー色の応援も

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    ー アンドレイ・チミルは区間優勝して、そのままスパっと引退というシナリオを最初から考えていたらしく、妻と息子同伴できていた。そして目の前で思惑通り優勝。シナリオ完璧。

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    ー 翌日はジャージも着用せず、レース前に挨拶をし、そのまま去って行った。宿敵からのねぎらいの言葉あり。地味だけど、ハートフルな引退式になった。

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    ー 本レース一番のサプライズは、出走サインの際に突如三船雅彦選手が登場したこと。日本人がツアー・オブ・ベルギーに出場しているとは思わず、スタートリストのチェックをせず。知っていれば心の準備もできたのに。(だから望遠レンズを交換する暇なし。)

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    というわけで、レース自体は見ごたえがあったのだが、
    それ以外は不便の連続。特に困ったのは上述の通り夕食だった。(続く)

2013.10.31 Thu | Cyclde Road Race| 0 track backs,
「地図のない旅」
澤地久枝さんの「地図のない旅」を読んでいる。
 タイトルに惹かれたから。
 須賀敦子さんの「地図のない道」を彷彿とさせたから。
 富士フィルム主催昭和の写真展で聞いた澤地さんのトークが、体験に即した味わい深いものだったから。


冒頭、星野道夫さんの追悼文が登場し、驚いた。

星野さんの事を知ったのもまた、富士フィルムスクエアだった。

過去、この場所で聞いたギャラリートークは数知れず。

澤地さんと星野さんの奥さま(そしてハービー山口さん、土門拳のお弟子さん藤森武氏)のお話が中でもキラキラ煌めいていた。


星野さんの奥さまの話は決してエモーショナルではなかったのだが、
早世の写真家の真摯な生きざまが、じわじわと心にしみた。


本書はまだ読み始めたばかり。

だけど、物理的な旅のはざまに、辿ってきた人生という旅を振り返る要素に満ちている。


またまた旅心をかきたてられそう。

未知の土地へ。
今後の生き方を模索しつつ。


(↓ 澤地さんの澤の字が、簡略化されているけれど)

地図のない旅地図のない旅
(2005/07/01)
沢地 久枝

商品詳細を見る
2013.10.30 Wed | Books| 0 track backs,
ヘブンアーティスト 上の恩賜公園 その2 中国雑技芸術団のスゴサ
先日上野で偶然見かけたヘブンアーティストのイベント。
通り過ぎるつもりでいたのだが、中国雑技芸術団の技が見られると知り、
しばしとどまることにした。
見ごたえのある芸当が見られそう。

だがその期待は、大きく裏切られる。(いい方に)
「見ごたえのある」等という生易しいものではなく、在り得ない大仰天の一級技だった。


フィナーレを飾ったのは、看板芸人女性の椅子のやぐらの上での演技。
椅子を次々重ねて、上へ上へと登っていく。
あれよあれよという間に、とんでもない高さ。

椅子には接着剤がついているわけではなく、
慎重に、ひとつずつ重ねていく。
ちょっとしたズレで、全てが狂う。

普段は室内の床で行うことを、強風の中、しかも地面のコンクリのごつごつの上に
土台を立てるのだから、危険度はかなり高い。

それを涼しげにやってのける美人さん。
それもそのはず、燃焼系アミノ酸のCMで曲芸を見せた少女その人なのだという。


最後の見せ場となる椅子の芸当はまさにアクロバットの極地で、
恥ずかしながら高所恐怖症の私は、最後まで見られず、
一番高いところまで到達したときは、遠目で見ていた。


風が強く、リーダーの人ですら心配して、難しかったら辞めろ、と下から声をかけていたほど。


まず演技開始前になるべく平らな地面を探してマーキングしていた上で、
その場所に台座を置く。
これでもすでにかなり高い。
が、こんなのは単なる序章。

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背後に見えるポールは、別の大道芸の小道具なので、無関係。

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彼女にとってはこんなのは、どおってことのない技だったことが
後でわかる。

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片手離し。これもさらりとやってのけ、

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素晴らしい柔軟性。

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がしかし、本番はこれから。
マジックアーム経由で椅子を受け取ると次々組み立てていく。
2個組み立てて、3個目に挑戦するところ。

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強風もあり、椅子の脚をしっかり上下同じ位置に据えるのは大変。
緊張する場面。


下の写真で、右端のリーダーとアシスタントが心配そうに見上げるのがわかる。

日本語で解説していたリーダーは、途中、中国語で彼女に語り掛けてたので、
風が強いから無理ならやめろ、といっていたかと。

演技の前後には、”この技は普通室内で行い、更に命綱も使うほどなので、それなしでしかも屋外で行うのは、
非常に危険です”、という話をリーダーが繰り返した。

いつもと違うリスクの高い環境で、彼自身も手に汗握っていたのでは。

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4個目の挑戦。

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そのうえで倒立。

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こういう柔軟技も、更にすごいことにー

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正面のみならず、左右の角度に変えて、披露する余裕!!
更に笑顔も忘れない。

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私は怖くて、もう終わりでいいよ、などと思ったが、
椅子はその後もどんどん追加されていく。

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私の方がもうこれで限界。
さらに積み上げていったので、静かに退散。
(前の方にいた人たちは動いてはいけないけれど、私はその後方で立って見ていたので、
人目につかぬよう、動きを悟られないように後ずさり。場の空気をAgitateすることはご法度。)

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後方へと後ずさりしたときに、人垣越しに眺める。
両足上げて、懸垂技。

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アップ:
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倒立。

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椅子が最終的に何脚になったかは不明。
高々とそびえるやぐらになった。

とにかく息のむ技。

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素晴らしい物を見せてもらった。
一糸乱れぬ華麗な技と落ち着き払った彼女の自信が見事というほかない。

”圧巻の恐怖”!だった。


そしてこの胸のすくような美技を見せてくれた彼女は、
この燃焼系アミノ酸回転少女編のコマーシャルの人だった。

(顔は合成で日本人に替えているそう。)





いやはや、中国の底力とパワー恐るべし。
2013.10.29 Tue | 国内探索| 0 track backs,
ヘブンアーティスト 上の恩賜公園 その1
上野恩賜公園内では、路上パフォーマンスをよく見かけるが、
このほど、公園中で展開する大パフォーマンス大会に偶然遭遇した。

「ヘブンアーティストTOKYO」と称し、3日間通しで、様々なパフォーマンスが披露されるのだ。

ジャグリングやパントマイムといったよく見かけるタイプの大道芸以外に、
かなりスリリングなアクロバットが登場するのも特色。


例えば、フランスからやってきたJulot(ジュロ)。

特設ポールによじ登り、、、


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おもむろにフラフープを始めると、

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いきなりポールがたわんで、怖い、怖い。

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心もとない、落ちそうーー

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フラフープたけなわ。

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逆立ちまで。

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高所恐怖症の私。
高いところが苦手なだけでなく、間近で高所にいる人を見るのもダメなのだと気が付いた。

ハラハラドキドキ、、、心臓に悪い。

だが、この後もっと背筋が凍るようなスゴイものを目にするとは、この時は予想だにしなかった。


その話はひとまずおいておいて、
ツール・ド・フランスで見た背高のっぽのパフォーマンスも登場していた。

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人ごみに紛れたと思ったら、
いきなりバレエを躍り出し、これはフランスでも見たことない。

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やおらパフォーマンスがそこここでぼっ発し、
非現実やファンタジーのおとぎの世界が展開し、
日常を忘れて心地よい時をしばし過ごしたのだった。
2013.10.27 Sun | 国内探索| 0 track backs,
KASUMIティー BBデトックス
7月のパリ訪問時、マレ区の路地をぶらつきながら、
なんとなくKASUMI Teaの店に吸い寄せられた。

ロシア発の紅茶の店で、以前大学ゼミの友人Yちゃんからパリ土産でもらい、
初めてその存在を知った。

お値段もいいので、特に買うつもりもなかったけれど、なにしろ
パッケージがカラフルで、目に楽しい。


店の人にテースティングを勧められて飲んでみたら、フルーティーな香りがとてもさわやか。

聞けば、グレープフルーツ、緑茶、マテ茶のミックスだという。
最初、店でブレンドしたのかと思ったら、BBデトックスというできあいのシリーズだとのこと。


この味は他にはない、思わず買ってしまった。


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このBBデトックス。
サイトを見ると「Beauty Beverage with green tea, mate and a hint of grapefruit.」とのこと。

BBはBeauty Beverageの略なのらしい。
デトックス効果でいかにも身体がキレイになるイメージで、飲むたびちょっぴりリッチな気分になる。

大きなサイズ(125g)で2000円ぐらいだった記憶。
オンラインサイトによると14.8ユーロ。
2013.10.25 Fri | Gourmet| 0 track backs,
お気に入りコスパランチ 2 : ランチにフォアグラムース(ピアッティカステリーナ・神楽坂)
昨今都心でも1000円以内でランチが食べられる時代。
とはいえ、味、ボリューム、素材全て満足できる1000円ランチはそう多くはない。

そんな中、前菜にフォワグラのムースがついて1050円という店を見つけた。

神楽坂のピアッティカステリーナ。

まず前菜3種盛り合わせ。(写真右)
チキンと野菜。

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そして、これが噂のフォワグラムース。

舌の上でとろけるまろやかさと絶妙な味のバランス。
これを1050円ランチで付けていいの?と思わず思うほど、凝った一品。


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そしてメインのパスタ。
2者択一で私はスズキといんげんのスパゲティをチョイス。

写真では少な目に見えるけれど、深いお皿なので、ボリュームもある。


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手が込んでいる分だけ、ありがたく頂ける破格のランチ。


コーヒーはついていないけれど、プラス100円でつけられる。
しめて、大満足の1150円。


ランチでも予約ができるそうだけれど、その場合は3800円のランチのみ受け付けとなる模様。

私はたまたま昼過ぎに神楽坂にたどり着き、ならば行くしかないと飛び込みだったので、
このお安いランチに運よくありつけたけれど、予約で店内満員御礼のことも多いよう。

予約なしで1050円ランチを狙う場合は、よほど気合を入れて早くいくか、
たまたま付近に行く機会があるのでダメモトで行ってみるといったどちらかしかなさそう。

私の場合は後者で、飛び込みで行ったのだが、たまたまラッキーだった。
早目に行く場合、どのぐらい早くいくべきか、あるいは早目に行って100%ありつけるのかは不明。


ピアッティカステリーナHP


~~~

お気に入りコスパランチ 1 : 週末もOK(アロッサ・銀座)
お気に入りコスパランチ 2 : ランチにフォアグラムース(ピアッティカステリーナ・神楽坂)
お気に入りコスパランチ 3 : 1000円を切った秀逸ランチ(オステリア ミオバール ・東銀座)
お気に入りコスパランチ 4 : メインは肉か魚をチョイス(オザミデヴァン本店 ・銀座)
お気に入りコスパランチ 5 : 安定感抜群の老舗ビストロ(ラビチュード・神楽坂)
お気に入りコスパランチ 6 : 800円でこの味・このボリューム(串若 ・田町)
お気に入りコスパランチ 7 : 土日もOK。チョイスいろいろ(サントウベルトス・銀座)


ナイスなランチ: この内容・このお味でこの価格(イシダ・銀座)
ナイスなランチ: ハーフサイズのフレッシュケーキが美味(HARBS・上野)
ナイスなランチ: 近所のOLが集う1000円ランチ (コルポ・デラ・ストレーガ・新橋)
ナイスなランチ: 値段・ボリューム・味よし(石川亭・神田錦町)
ナイスなランチ: フレッシュフルーツのデザートが添えられて(千疋屋・恵比寿)
ナイスなランチ: 平日はお得で周囲のOLに人気(Alia・恵比寿)
ナイスなランチ: プチな珈琲・デザートに加えてお箸お持ち帰りOK(花大根・銀座)
2013.10.24 Thu | Gourmet| 0 track backs,
ブリヂストン美術館 「カイユボット展ー都市の印象派」 私がいた場所
先日行ったブリヂストン美術館の「カイユボット展」。

常設展にピアノを弾く男の絵があるし、パリでも見たことがあったので、カイユボットの名前は知っていた。
更に以前内覧会に行った時だったか、日本初のカイユボット展を行うという発表を聞いたので、以来この画家の名前は心に刻んでいた。

とはいえ正直、それまで私にとって彼は、「印象に残らない印象派の画家」といった感じだった。


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そんなワケで過度な期待はしていなかったものの、一味違った意味で楽しめた。
特に個人的に感激した場面があった。


それは、「イタリアン通り」と題された一枚の絵。
Boulevard des Italiens、とは、私が7月のパリ旅行で滞在した場所だ。

しかもその絵に描かれていたクレディリヨネの建物は、私がホテルに帰る時にいつも目印にしたもの。
ああ、なつかしい。
これがカイユボットのクレディリヨネ=>:WIKI


そしてこれが7月、私のいた場所。
カイユボットが描いているクレディリヨネの建物。

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お馴染みのライオン。

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パリ中にクレディリヨネ銀行はあるけれど、ここのは貫禄が違う。
只者ではない感を漂わせ、到着したその日に気になった。

案の定、歴史的建造物の看板を発見。
1875年、12月11日クレディアグリコルの当時のHenri Germain会長が、ホテルBoufflersを入札で手に入れた。
彼は本物件をモニュメンタルな建造物にしようと企てた。
1876-1913年までかかったが、1878年3月23日には営業開始。
建築家はその間次々変わった。ギュスターヴ・エッフェルの名前も、、、
そんなことが書かれている。

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まあ、我々ロードレースファンにとって、クレディアグリコルはツールドフランスのスポンサーなわけだが。
(↓ 上記とは別のクレディアグリコルの支店にて。)

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展覧会では、さらにパリの地図が床に描かれ、イタリア大通りのロケーションがわかる。
私のホテルの場所はここだった、と地図上で確認したり。

カイユボットの画風は、余りアクがない。
風景画の中には一見ピサロやシスレーに似た画風の絵もあるのだが、
近づいて見ると、絵の具がかなり厚塗りだったりする。

実家がリッチだったから、絵の具代を気にする必要がなかった、そんな学芸員の方の説明に納得。


生計を立てるためにイーゼルに向かう必要がなかったせいか、彼の絵には野心や欲がない。

でも、ひまわりの絵には活力がみなぎっていて、
パリの町を俯瞰的の捉えた絵は、目新しい。
都会人ならでは、視点の妙。
パリジャンならではの図柄。

本展の副題となっているように、鉄骨でできた橋など、都市を描いたところが彼の絵の特色でもある。


また、ピアノを弾く男の絵に出てくるエラールのピアノの展示もあった。
すごいことに、絵が描かれた年とほぼ同じ年代の1877年製のもの。
美術館が探し出してきて、ピアニストから借り受けたそう。
しかも実際コンサートで今も使用されているという。
音声ガイドでは、このピアノの音色が聞ける。
こんな趣向も楽しい。


裕福だったカイユボットは、他の印象派のリアルタイムの画家たちの支援を行い、
絵をすすんで購入していた。

そんな彼が所持していたピサロの「ポントワーズ」の絵の展示も。
静岡美術館からの借用品。


カイユボットの絵を所蔵している美術館は日本には少なくて
ブリヂストンの他には、富士美術館のみだそうだ。


弟マルシャルが撮影した写真の数々もあわせ、膨大な関連作品が一堂に会している。
レアな展覧会であることは間違いない。


カイユボット展ー都市の印象派
2013年10月10日(木)〜2013年12月29日(日)


帰りには東京駅で、TBSのショップを冷やかした。
半沢直樹饅頭はもちろん、売り切れ。

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2013.10.22 Tue | Art| 0 track backs,
お気に入りコスパランチ 1 :週末もOK(アロッサ・銀座)
銀座あたりは週末のランチは平日ランチより1.5倍のお値段、といったところが多い中、
質の高いランチを平日・週末に関わらず1050円で出してくれる店を発見した。

銀座のアロッサ。

ランチは全てFix&日替わり。
但し週末は大行列なので(平日は不明)、並ぶことは覚悟。

我々は、30分以上並んだ。
流れとしては、2部に分けて入れ替えをするかたちに近いので
(一遍に料理を給仕して効率化を図る、ただし営業時間前から並んでいて惜しくも入れなかった人たちは先に席が空けば入れていた印象)、
私たちは2部目になんとかすべりこめた感じ。

ランチは用意した数量がなくなれば終了。

この日の前菜は、控えめに投入された卵やカリカリベーコンなどが絶妙な味のハーモニーを奏でていた、もりもりサラダ。
写真はとりわけ2人分だけど、想像以上のボリューム。
中皿に2度に分けてとりわけないと収まらない。

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次はアペタイザーとなるチキンのハニーマスタード。
お野菜が再び添えられていて、栄養的にも素晴らしい。

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メインは白身魚のアンチョビノワゼットソース。
焦がしバターの芳香が店内に漂い、食欲がそそられる。
文句なし、一級のフレンチ料理の味。

下は舌触りまろやかなマッシュポテト。

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ドリンクはコーヒーをチョイス。

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最後にグラニテ。
グレープフルーツの果実でつくられていた。

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この日のメニューはこちら:
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日によってメインの内容ががらりと変わるので、メインによってはこの店もランチ四天王に入れたいことがある。


アロッサ銀座


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お気に入りコスパランチ 1 : 週末もOK(アロッサ・銀座)
お気に入りコスパランチ 2 : ランチにフォアグラムース(ピアッティカステリーナ・神楽坂)
お気に入りコスパランチ 3 : 1000円を切った秀逸ランチ(オステリア ミオバール ・東銀座)
お気に入りコスパランチ 4 : メインは肉か魚をチョイス(オザミデヴァン本店 ・銀座)
お気に入りコスパランチ 5 : 安定感抜群の老舗ビストロ(ラビチュード・神楽坂)
お気に入りコスパランチ 6 : 800円でこの味・このボリューム(串若 ・田町)
お気に入りコスパランチ 7 : 土日もOK。チョイスいろいろ(サントウベルトス・銀座)


ナイスなランチ: この内容・このお味でこの価格(イシダ・銀座)
ナイスなランチ: ハーフサイズのフレッシュケーキが美味(HARBS・上野)
ナイスなランチ: 近所のOLが集う1000円ランチ (コルポ・デラ・ストレーガ・新橋)
ナイスなランチ: 値段・ボリューム・味よし(石川亭・神田錦町)
ナイスなランチ: フレッシュフルーツのデザートが添えられて(千疋屋・恵比寿)
ナイスなランチ: 平日はお得で周囲のOLに人気(Alia・恵比寿)
ナイスなランチ: プチな珈琲・デザートに加えてお箸お持ち帰りOK(花大根・銀座)
2013.10.21 Mon | Gourmet| 0 track backs,
箱根の旅その5 箱根富士屋ホテル
箱根宮ノ下の富士屋ホテルグリルウィステリアでランチ。
ランチは特にこの場所、と決めていたわけではなく、即興で。
たまたま宮ノ下におり、レストランの看板が目に入り、ホテルの庭から直接中に入れる仕組みで、
敷居が高くない雰囲気だったので。


ランチセットメニューは大体4000円前後。

ハンバーグとカニクリームコロッケのセットが目玉のようだったけれど、前菜がスープだったので、
スモークサーモンがついているビーフシチューセットを。
3900円税込。

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ツーレは、国産豚背肉の柚子ワサビ ランチ。

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コーヒーカップには富士屋ホテルのマーク付き。

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椅子の背にも。
隅々にも心配り。
ホテルの気概が感じられる。

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サインのラベルには、建物全景。

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食後、外からうろうろ中をうかがい見ていたら、ホテルボーイの人が、
「中もご覧になりませんか?」と。

ではお言葉に甘えて。
壁にかかる絵がちょっと和風(或いは中華風)な気がしてよく見たら、ドンゲンだった。
遠くからは、東山魁夷みたいな風情も。


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こちらは、モーリス・ドニ。

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浮彫も豪華。

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手すりには竜。

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男性用トイレはこんな感じだったそう。

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サンルーム。

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どこまでも重厚。
歴史と伝統のおちついた佇まい。
好感度の高い、さすが、一流の老舗ホテルだった。


以上10月の箱根シリーズはこれにておしまい。最下段のRelated Articles一覧には、箱根その2.が出てこないので(カテゴリーをArtにしているため)、下記に再掲:

* 箱根の旅その2.箱根の新名所、岡田美術館 *
2013.10.19 Sat | 国内探索| 0 track backs,
東京都江戸東京博物館「 明治のこころ モースが見た庶民のくらし」が語るもの
日本に来た異邦人は、その中で暮らしている我々がまったく気づかないような視点で日本を見ている・・・

それを痛感したのは、昔どこかの美術館で見た、外国人フォトグラファーによる日本風景の写真展だった。


中でも鮮烈な印象を残したある1枚の写真がある。
そこに写っていたのは、単なる”ジュースの自動販売機だけ”だった。

繁華街にある自販機が盗難にも合わず、そうやってすくっと屹立している姿に、
写真家は感動を覚えたようなのだ。


そうか、それが日本を外から見る、ということなのか。
美しいわけでもない猥雑な街に置かれた自販機、という構図の一枚は、”信頼で構築された安全な国日本”を雄弁に物語っていたのだった。


先日滝川クリステルさんが行った五輪招致の”おもてなしスピーチ”にも、まさにそんな外からの視点が生かされていた。

フランスに行ったとき、確かに私も日本のおもてなしの心に気づかされた。
(ただし私の場合、日本のサービスの良さ、というドライな言葉で私の胸に染み入ってきたのだが、それを”おもてなし”という温かみのある一言で要約した滝川さんの技には感服する。)

つまり、私が初めて見て・体験したフランスは:
サービス業の人が、クライアントと店内で罵詈雑言を嵐のように浴びせかけて大ゲンカする国であり、
ご機嫌ななめの切符窓口の人が客を無視して仕事をボイコットする国、
なのだった。


フランスがオカシイ、でなく
日本のサービス業の在り方が一流であり、そちらの方が特異、そう考えると、自分がいかに日本のことを知らなかったかを実感する。
そんな思いをうまく五輪委員の前で披露できたのが滝川さんのスピーチだった。


前置きが長くなったけれど、東京都江戸東京博物館で開催中の「 明治のこころ モースが見た庶民のくらし」も、そんな発見に満ちている。

貝の研究をしていたエドワード・シルベスター・モースは、シャミセンガイが多く生息している日本に行くことを志し、明治10年に上陸。
以来3度来日を果たしている。
中でも彼の名を有名にしたのは、いわずもがな、大森貝塚の大発見。
貝の研究家だけあって、車窓から見た大森の風景から、貝塚がある、とピンときたという。


彼が業務上残した功績の展示も今回もちろんある。
大森貝塚から出土した品々だ。

(*注:以下は館内の写真となりますが、博物館より特別に許可を得て撮影したものです。)

貝殻に
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土器類。
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でも、彼が日本で行ったことはそれだけではなかった。
元製図師という腕を生かした、膨大な量の絵日記・日記を残したこと。

彼の言葉や描いた絵は、我々がその真価をあまり評価することなく過ごしてきた数々の美徳に
気づかせてくれる。


例えば、彼の絵日記の中には、こんなものがある:


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それに添えられた言葉:

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モースは、当時おんぶの文化を新鮮な目で見つめただけでなく、それによる効果、癇癪がない、といったことにも着目していた。


実はこの展覧会を見る前に、トーハクで開催中の特別展「京都―洛中洛外図と障壁画の美」を単眼鏡を使ってつぶさに見てきたばかりなのだが、そのとき、洛中洛外図を見て、おぶる、という行為に関して、まさに以下のことを実感していたばかりだった -

”洛中洛外のどの図にも、たいてい子供をおぶった親の姿が描かれている。
それは、祭りや物売りの光景同様、日常的なシーンだったみたいだ。
今ではベビーカーがそれにとってかわったけれど、肌と肌を密着させた背負う文化が昔はあったのだなぁ”、と。


洛中洛外図が描かれたのは、16-17世紀頃。
モースが日記をしたためたのは19世紀後半。

数百年の間、背負う文化は継承されたものの、残念ながら、今では失われつつある。
ということは、明治の日本は江戸に近く、平成からは遠い世界になってしまったということか。


おんぶをするというぬくもりある行為の消滅は、モースの推論によれば、癇癪持ちの台頭にもつながるということになる。


博物館入口にある子供たちの素朴な笑顔がむしょうになつかしく感じられるのは、そのせい?

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さらにこの展示には、洛中洛外図の展覧会とシンクロする話が、もうひとつある。

丁度トーハクで洛中洛外図に描かれた職人の工芸品や、家の中に置かれたついたて屏風を見ながら、物知りの友人がこんなことをつぶやいた:

”昔は職人がつくる工芸品の中には、普段使いされていたものも多くて、それだから逆に博物館に残っていないのよ。名品なら、保存されたのでしょうけれど。”


そのとき、ヴィクトリア&アルバート美術館で見た、膨大な根付けのコレクションを見て驚いたときのことを思い出した。
日本で見たことないものが、こんなところにある!と。


そうか、我々が価値を見出すことなく日常品として使ってきたものも、よその国の人にとっては珍しいものであり、収集意欲をかきたてるものなのらしい。

モースもしかり。
雑巾やたび、下駄なんていうものが大事に保管され、今我々はそれをおがむことができる。
今となっては歴史的に貴重な生活様式を物語る品々を。


モースが館長を務めたことのあるピーボディ・エセックス博物館(Peabody Essex Museum)からきた今回の展示品は、昔の暮らしをしのぶ格好の材料となっている。



鏡付きうちわ:
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源氏物語が描かれた歯磨き入れ:
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日常品のようだけど、いまとなってはレアな品々に加え、
こんな珍品(保存されて珍品になった例)まで。


今も腐らず保存された貝殻のお菓子、
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山形屋のノリ(今でもノリの香がするそう。)
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さらに、洛中洛外図でやはり目立っていた、店の生業を表す暖簾が、
こちらの展覧会では看板として展示されていた。

櫛屋:
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三味線屋と、のり屋の看板:
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貴重な明治の心・古きよき伝統を我々に伝えてくれたモース。
彼の臆することない冒険心・探求心に感謝しつつ。


最後に彼のそんな気概を要約している文章を。
彼の日記の言葉から:

「通弁(通訳)なしでも結構やっていける。
私は日本中一人で旅行することも、
躊躇しない気でいる。」

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****


公式サイト 明治のこころ モースが見た庶民のくらし
東京都江戸東京博物館 1階 展示室
〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1

2013年9月14日(土)~12月8日(日)
休館日:月曜日
(ただし、9月16日、23日、10月14日、11月4日は開館。10月15日(火)、11月5日(火)は振替休館)

開館時間:午前9時30分~午後5時30分
(9月28日(土)までは、土曜日は午後9時まで。10月5日(土)からは、土曜日は7時30分まで)
※入館は閉館の30分前まで
http://www.asahi.com/event/morse2013/
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/newtest/exhibition/special/2013/09/index.html
2013.10.18 Fri | Art| 0 track backs,
箱根の旅その4.レジメ
先日の箱根小旅行を駆け足で辿ってみる。

まず登山電車。
以前乗った時はおしゃべりに興じていて気付かなかったけど、スイッチバックを3回も行ってやっとこら登っているのを実感。


写真で急勾配をとらえるには、前に座るのがいいとガイドブックにあったそうだけど、
スイッチバックが3回入るので、どのタイミングでどっちが進行方向になるのかわからず、
その情報を生かすことはできなかった。

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宿にチェックインする前に、まずはポーラ美術館に直行。
国立西洋美術館とのコラボによる印象派展開催中。

私の大好きなボートの絵が2つ並んでいた。
西洋美術館バージョンとポーラ美術館バージョン。


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ポーラには、かつて美術本でも見たことのないようなモネがたくさんあり、新鮮だった。
「この光は知ってる」と思っていつまでも眺めていたのは、オレンジ色の南仏の陽光溢れる絵。


定規、付箋紙、ポストカード、チケットホルダーなどを購入。

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建物は斬新。
片側を見ると、実は地下に埋まっている構造。
だけど採光がふんだんで、中にいるとそんな構造には気づかない。

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周囲は林に囲まれており、
森林浴を楽しむ。

この時期にしては気温は高め。もっとひんやりしていることを予想して、集めのセーターも持参したが不要だった。
なんとも、すがすがしい散策だった。

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時折陽が射すと、木漏れ日木漏れ日!と嬉しくなる。
木々には太陽が似合う。

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さてお昼。
美術館内で。

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とはいっても、ロマンスカーの中で耐えられずに軽食をとってしまったので、
当初目論んでいたコース料理はやめて、和をチョイス。

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こちらはツーレのどんぶり。
野菜たっぷりヘルシー。

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さて翌日。
先日のエントリーにあった千石高原を散策。

その後、芦ノ湖遊覧船。
箱根の関所が立派になってた。

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事前にあまり下調べせず、現地で即興的に行く場所を決めてきた。
船の後、どこに行くか考えていなかったけれど、まあ名前が有名だからと大涌谷へ。


硫黄のにおい。
黒い温泉玉子が大人気。
でも、5個入りしか販売していないし、朝食に出ていたので、我々は買わず。

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次はどこへ行こう、そろそろアイディアも枯渇。
では、やはり有名だからと老舗箱根富士屋ホテルへ。

これが博物館並のヒストリックな場所で、なかなか良いチョイス。
おまけにランチにもありついて、満足満足。
それは別途エントリーすることに。

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最後は小田原でちょこっと下車して町をさらっと見渡し、
これにて箱根一泊旅行はおしまい。

小田急の箱根フリーパスは本当にお値打ちですね。

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*** 10月の箱根小旅行 ***
箱根の旅その1.仙石原のススキ
箱根の旅その2.箱根の新名所、岡田美術館
箱根の旅その3.箱根で世界遺産を愛でる
箱根の旅その4.レジメ
箱根の旅その5.箱根富士屋ホテル
2013.10.17 Thu | 国内探索| 0 track backs,
箱根の旅その3.箱根で世界遺産を愛でる
音が聞こえる絵画 : リコーダー
東京藝術大学大学美術館「興福寺創建1300年記念 国宝 興福寺仏頭展」で
躍動感あふれる木造十二神将立像などたっぷり堪能した後、
藝大アートプラザでこんな催しに遭遇。


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珍しいリコーダーの演奏会。
楽器は高名な先生の手作りだそう。藝大の学生さんたちが何曲か披露してくれる。


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丁度1部と2部の合間で、人の出入りがあり、
うまいことテーブルにつくことができた。
お茶(とお菓子)のサービスまで。

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奇しくもこの日の日経「美の美」は、リコーダー奏者でもあった画家の紹介。
題して、「音が聞こえる絵画」。

有元利夫さんという画伯が描いた絵には、リコーダーを演奏する人物像がしばしば登場するという。


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記事から:
『有元が九rシック音楽の世界に深いかかわりを持ち始めたのは、東京芸術大学美術学部に在学中のことだ。のめり込んだ楽器は、リコーダーだった。東京の上野にある藝大のキャンパスを訪れると、それぞれ立派な門を構える音楽部と美術学部が、一本の通りをはさんで双子のように向き合っている。至近距離にありながらも、学生は「音後」「美校」と呼び分け、それぞれの学部への強い帰属意識を持つ。卒業生の活躍の場の違いを考えれば、それほど不自然なことではないだろう。だが有元の思いは他の学生とは違っていた。「音楽を習得する上でも最高の環境にいる。何としても学びたい」。』

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4人で重層的な音を奏でるスペインの楽曲では、パイプオルガンのような響き。
かと思えばイタリア式の小鳥のさえずりを模した楽曲の軽やかさ。

午後のひと時、再び癒し時間。
最近からだが癒しを求めているようで、ひたすらそんな機会をむさぼってる。

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藝大アートプラザはできたての頃に何度か足を運んだ。
今回は久しぶり。
サイトによると、「旧芸術資料館へ続く附属図書館1階部分を改修した」建物だそう。

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門のあたりは、モダンに改装された建造物にミスマッチな”和”の雰囲気。
これぞまさしく鬼瓦。

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さて、上野公園、散策すれば、発見多し。

歌川広重が描いた「上野清水堂不忍ノ池」に登場する月の松。
(画面左の松の枝が輪になっているもの。)

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それを再現した本物の松でできた月の松。

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日比谷シャンテ前のような手形のコーナーも。
一例は、高橋尚子さん。
ふっくらとした手のひら。

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黒沢監督は手形でなく、絵になっている。

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サザエさん。

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道にはパンダのタイル。
何故か本日の上野は新鮮也。

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2013.10.14 Mon | Art| 0 track backs,
箱根の旅その2.箱根の新名所、岡田美術館
今回箱根滞在中、10月4日にベールを脱いだ岡田美術館を訪れた。

オープン1週間後。できたてのホヤホヤだ。

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門をくぐると案内の方が、屋外にある目玉の「風神雷神図」へと案内してくださった。

縦12メートル、横30メートル。
俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を素地としてつくられた福井江太郎氏作の巨大な壁画だ。


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それと対面する格好で、足湯がある。
足湯に浸かりながら、のんびりと巨大壁画を鑑賞する趣向。
美術館来場者は無料。或いは、別途小額を支払えば、足湯のみでもOKのようだった。


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さて、入館し、驚いたのが、個人(実業家・岡田和生氏)の収集品で成立する美術館でありながら、5Fまであり、
時代・収集品のバリエーションに驚く。


【展示構成】
1階 中国陶磁・青銅器 朝鮮陶磁
2階 日本陶磁と日本絵画の名品
3階 日本絵画Ⅰ ―屏風を中心に―
4階 日本絵画Ⅱ ―書跡、中国・朝鮮の美術とともに―
5階 仏教美術


縄文土器、埴輪、四天王立像、日本・中国の陶器、屏風、日本画などなど。


国立博物館と、陶器の名品を置く松濤の戸栗博物館、竹橋の近代美術館をミックスしたような美術館、そんな印象をもった。

日本画についていえば、近美よりも古い時代、つまり江戸以前の絵も多々あり、近美に親しんだ私としては新鮮だった。

俵屋宗達、尾形光琳、応挙、若冲など。

Takさんの「弐代目・青い日記帳」によると、いかにも目玉といった風情の光琳の「雪松群禽図屏風」は、岡田氏の収集の第一歩となった記念すべき作品なのだという。


1階の陶器も、松岡美術館や戸栗美術館の収集品を思い浮かべつつ興味深く見た。
あとで時間が足りなくなるほど。

色・フォルムともに洗練された中国の陶器。
5~600年前の物とは思えない斬新さ。


一番気に入ったのは、3階の屏風のコーナー。
閉館時間近くまで、残り時間を3階で過ごしたのだった。


名品、逸品揃いの中、中でも柿を描いた鈴木其一や黒い月の酒井抱一の屏風には心がなごんだ。
気負わない筆遣いが、なんともすがすがしい。
一服の清涼剤。


東山魁夷の「朝の大聖堂」の絵の森閑とした美しさに、惚れ惚れ。
水面にも大聖堂の全体像が映り、荘厳さに圧倒される。

菱田春草の「海月」は、ほのかな月と、ゆらめく水面に吸い込まれそう。


以下、岡田美術館について、経験談:

◆ 場所は、小涌園のお隣。
◆ 展示室入室前に、カメラはロッカーに預けることが義務。
◆ ポーラ美術館同様、作品リストはなし。
◆ 1階から丁寧に見ていったのだが、それでは2時間あっても足りない。
◆ 時間が限られている場合、配分をうまくやる必要があるけれど、持ち時間を5分の1に分割する必要はない。5階の展示物は少ないので、こちらはあっという間に見終わるはずだから。(5階の展示室は一部のみの使用。)
◆ 入館料は2800円とややお高いけれど、箱根ホテル小涌園の宿泊パックを利用したので、割高感はなく。宿泊プラス美術館一か所入場無料というパックで、迷わず岡田美術館をチョイスした。
◆ 横山大観の「霊峰一文字」は、94.0×873.2㎝。壮観なり。

****

岡田美術館公式サイト:
http://www.okada-museum.com/

開館時間 午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)
休館日 年末年始(12月31日・1月1日)

今回の展示は「日本・東洋 美の遺産展」


*** 10月の箱根小旅行 ***
箱根の旅その1.仙石原のススキ
箱根の旅その2.箱根の新名所、岡田美術館
箱根の旅その3.箱根で世界遺産を愛でる
箱根の旅その4.レジメ
箱根の旅その5.箱根富士屋ホテル
2013.10.14 Mon | Art| 0 track backs,
箱根の旅その1.仙石原のススキ
__ (5)


ポーラ美術館と先週オープンしたての岡田美術館をメインの目的として、箱根へ。

それ以外の観光についてはノーアイディアだったけれど、
仙石原のススキが見ごろとなったと聞き、足を延ばしてみることに。


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朝日を浴びたススキはキラキラ輝いて。
クリスタルみたい。(*)

光の向きと強弱で、見え方が全然違う。
行きは太陽に向かって歩いて行ったので、白く見えたけど、帰りは影になるため茶色っぽくなり、
やはり陽をいっぱい受けた状態が好き。


(*)今教えて頂いた情報によると、ススキには、ガラスの成分である珪酸体(SiO2)が含まれているそう。
クリスタル、という表現、まんざら遠からず?だったかな。

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ススキの見ごろに合わせて週末限定で強羅~仙石原行の直通バスが運行開始になっていた。
午前中だったけれど、結構は人出。

紅葉の時期ともなれば、多分ススキの間につくられた狭い歩道は、ごった返す観光客で芋洗い状態と推測。


今日は風が強く、サワサワサワという心地よい音をたてて、次々穂がなびいていく。


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今の時期は下の方が緑色。
11月ともなると、全体が黄金色になるという。

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一陣の風。
ススキが流れていく。

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白い花が一面に咲いているかのよう。

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背後に山並み。

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風と光に弄ばれ、軽やかに踊る・踊る。

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日常生活と異なる風景に身を置くのっていい。
身も心も軽くなる。

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*** 10月の箱根小旅行 ***
箱根の旅その1.仙石原のススキ
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2013.10.12 Sat | 国内探索| 0 track backs,
10月6日 ウィリアム・モリスと19世紀英国絵画 井出洋一郎氏(府中市美術館長)のトークショー
最近、ラファエル前派が人気を博している。

日本では見向きもされていなかった頃からファンだった私。
かなり前に、こんな本をロンドンで買った。


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手のひらサイズだけど、ラファエル前派の絵がくまなく網羅されている。
ロセッティだけでなく、ミレイの代表作も。


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このオフェーリアの絵のモデルは、ロセッティの後の妻となる
エリザベス・シダルなのだという。

この時シダルを風呂に浸からせて制作。
やがて温水が水となり、シダルは風邪をひいた、そんな逸話も。



私のラファエル前派好き、キッカケは、朝日新聞に掲載されていたロセッティの「ベアタ・ベアトリクス」の絵だった。

添えられた解説によると、妻の鎮魂画とのことで、アヘン中毒だったことを暗示するケシの花が描かれている。
なんともいえないミステリアスな幸薄い表情が私を惹きつけてやまず。
以降、むしょうに気になる存在となった。

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その後1週間のロンドン一人旅でピムリコ(テイト美術館最寄り駅)付近のB&Bに宿泊したことから、
毎日テイトに通い詰め、ラファエル前派を堪能。

他にV&A(ヴィクトリア&アルバート美術館)にもレアな作品を見に行ったり。
ケンブリッジの語学学校プチ留学時代は、付属の美術館にひっそりと置かれたロセッティを見つけて小躍りしたものだ。

なので、府中市美術館でラファエル前派の講演があると知り、先週末勇んで行った。

1時間半、これが誠に充実の内容なのだった。

井出館長が、しきりにロセッティの描く女性がダイアナ妃に似ているとおっしゃってたけれど、
講演中は、そうかなぁ、、などといった思いだった。

でも、上述の本にこの絵(「女性の肖像」)を見つけ、なるほど、と膝を打った。


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この本にはほかに、日本に来日予定(於 三菱一号館)のものも。


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講演会では、ロセッティが次々同僚画家のお相手・モデルを奪っていった話などが具体的にい披露され。

モリスの妻ジェーン・バーデンとのいきさつは有名だけど、これはお見事、という他ない。


講演会では、その他、例えばこんな内容が。

ウィリアム・モリスは、最初画家を目指した。
しかしオックスフォードの同級生バーン・ジョーンズなど、絵がうまい友人が多すぎた。
絵の道を断念し、建築学、デザイナー、思想家として名声を得る。


【時代年表】
1830-40年 産業革命
1850年 ロンドンの人口は230万人(江戸180万人)で、世界No.1 万博開催
1870-90年 バブルはじけ、英国主義世紀末不安、アヘン戦争。犯罪が増え、シャーロック・ホームズなどのストーリーが登場

【画家年表】
1837年 コンスタブル没
1843年 ラスキンが「近代画家論」の第一巻で、ターナーを激励
1855年 モリスとジョーンズがフランス旅行後同盟をつくる
1861年 モリスと友人がモリス商会つくる
1882年 ロセッティ薬中毒で没す
1890年 ジョーンズ「いばら姫」で人気絶頂
1896年 ミレイ、ロイヤルアカデミー会長職のあと没。モリス没62才



さて、このラファエル前派展、今回は矢次早に3つの展覧会がつらなっている。

府中市美術館のモリス展を皮切りに、森アーツセンターギャラリー、三菱一号館美術館。
後者2つの展覧会はコラボしていて、先行前売券が2013/10/4(金) 10:00 ~発売開始になっている。
売り切れ次第販売終了。

夢の英国美術周遊券 【2展共通特別先行前売券】2000円
◆テート美術館の至宝「ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢」
【開催期間】1/25(土)~4/6(日)
【会場】森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)
◆ザ・ビューティフル――英国の唯美主義 1860-1900
【開催期間】1/30(木)~5/6(火・祝)
【会場】三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)


以前横須賀美術館の展覧会もなかなかよかった。
でも今回はそれを上回る大々的なお披露目だ。
2013.10.10 Thu | Art| 0 track backs,
国体 その2 ハンドボールのルールと見どころ 
国体で観戦したハンドボール競技。

見慣れたロードレースなどともまた一味違って、連係プレーや個人プレーが目新しく、
刺激的だった。


★ 跳躍力

ロードレースにないものをたっぷり見たなぁ、と感じたのはアスリートたちの跳躍。

ぴょんぴょん、飛ぶ、飛ぶ。


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でもキーパーのナイスセーブで阻まれたりもする。

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簡単なルールも配布され、役だった。

7mスローといったいわゆるペナルティスローもある。
ゴールの7m手前から1対1でスロー。

これは、「明らかな得点機会を阻止された時、守備側の選手が攻撃を止めようとゴールエリアに入った時などに与えられる」そう。


★ 俊敏さ

更に、キーパーの反射神経が目を引いた。

目にもとまらぬ速さで向かってくるボールを見極め、キャッチ。


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特に脚をよく使うので、試合前には開脚運動をしていたキーパーの姿を見かけた。

脚を咄嗟に出して阻止するとき、足が真横に開いていたりして、
これは股関節が柔軟でないとと務まらないと実感。

動物的勘としか思えないような瞬時のセーブも。

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上の続き。
長くのばされた脚でボールを跳ね返した。

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もちろん、そんな間をボールがすり抜けていく無常も多々。

フェイントや、一回転まわって方向をかく乱するなどしてタイミングを外したシュートもまた惚れ惚れする。

もちろん、スピード感あふれる直球勝負も。
とくにカウンター攻撃に入った時のスピードは圧巻。

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ダイナミックさ

狭いエリアの中で、暴れまわる選手たち。

ちゃんばら劇さながらのアクションがあり、なんとも華麗でダイナミック。

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ボールはずっと抱えて走っていいわけでなくやはりルールがある。
以下は反則。

・3秒より長くボールを保持した場合(オーバータイム)
・ボールを持ち始めてからドリブルをせず4秒以上動いた場合(オーバーステップ)
・一度ドリブルしたボールをつかんだ後、再度ドリブルした場合(ダブルドリブル)
・ボールが膝より下の部分に触れた場合(キックボール)


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2013.10.09 Wed | Sports| 0 track backs,
国体がオモシロイ!
明日閉会式だけど、こんなことなら、もっとせっせと観戦に行くべきだった国体。

気まぐれで、都内でカンタンに見られる国体競技はないかと調べ、
ハンドボールが区内で開催だったので行ってきた。

会場によってサービスは異なるようだけど、私の時は、ティッシュペーパーを配布していた。

うぉー、スポーツ祭東京2013オリジナル。

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包み紙はゆりーとくん。
飲み物のサービスもあり。

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2ヶ所で見たのだけど、錦糸町の体育館で行われた分は、公園内で調理された”ちゃんこ一杯”の無料券付きだった。
さすが両国近し。

さて、競技はというとー
まあ、スピード感が想像以上でなんとも妙技ウォッチが楽しい。
フェイントあり、身体を一回転して投げ込んだり、ボーリングのように転がして入れるなんていうのも。

ジャンプしてドッジボールのような感じでシュートするのはもちろんダイナミック。

素早いパス回しだけでもうっとり。


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小兵ながら頑張ってた宮城を応援。

体格で見るからにハンデ、と思ったら、強くてびっくり。
さすがに強豪チームとの対戦ではディフェンスで負けていて、最終順位は4位だった模様。

でも、この競技、攻めるときは小柄でも関係ない。
大柄の方が角度のついたシュートはできるかもしれないけれど、
すばしっこさで光っていた。

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宮城はキーパーも、よかった。両足開いてボールを止める技を連発し、
かなり止めていた。

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自分とはかけ離れた身体能力を持った人たちのミラクルな競い合いは圧巻。
尊敬の念を感じつつ、すごいな、すごいなと感激して見守った。

レベルの差を感じる対戦もあったけど、手品のような華麗なプレーは必ずあり
みんなすごい、と脱帽だった。
2013.10.08 Tue | Sports| 0 track backs,
東京タワー 藤子・F・不二雄展
東京タワーで行われていた 藤子・F・不二雄展。

いろんな顔のドラえもんが壮観なり。
もうこれを見るだけで、大はしゃぎの人たちが多数。


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もともと藤子不二雄というのは2人の作家の共同ネームだったものが、決別して
藤本氏は藤子・F・不二雄、安孫子氏は藤子不二雄と名乗ったということなので、
こちらは亡くなった藤本さんの展覧会ということらしい。


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夜景はビューティフル。

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ミニどらえもんたい焼きのお土産。
顔が鯛じゃなくどらえもん。

クールたい焼きなので冷やして食べる。

カスタード、チョコクリーム、あんこの3種類。

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人々が、童心に帰る場所。
2013.10.06 Sun | Society| 0 track backs,
三菱一号館美術館 名品選2013 -近代への眼差し 印象派と世紀末美術 
昨夜、首記の名品選ブロガー・内覧会で、ちょっと意外な出会いがあった。

ラファエル作「アテネの学堂(学園)」に登場するラファエロの自画像が、
なぜかドガによって模写されていた。


今年5月にヴァチカン博物館で見たオリジナルのラファエル作「アテネの学堂」はこれ:


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自画像は、右端にちょこっと添えられている。
こちらを見ている人がラファエロ自身。

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そして、三菱で見たドガ作ラファエロが、暖炉の上に。
しかし、顔半分に陰りがあり、美男子とうたわれたラファエロもここでは、やや冴えない。
ドガよ、どんな意図をもってこれを描いたの?
敬愛の念から発生した絵にしては、暗い仕上がりになっていて・・
よくわかりません。

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*本エントリーにある三菱一号館美術館内の写真は許可の上撮影しています。


(蛇足ながら、南北線東大前の駅には、アテネの学堂のこれまたゆるい模写がある。)

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かと思えば、老年のレンブラントの肖像まで。
こちらはフェリックス・ヴァロットン作。

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このヴァロットンという画家は、初耳だったけれど
独自の画風で目を引いた。

シニカルで、一見真っ向勝負に見える絵にもなにかしら仕掛けを施さないと気が済まない。
そしてときにミステリアス。

『息づく街パリ』の連作などは、一瞬タンタンを連想させるタッチだけど、
無垢な感じはない。

下記左の口絵に、『息づく街パリ』の現代Paris Intenseと書かれている。
凝縮されたパリ、といった直訳を、よくこんなステキな訳に置き換えられたものだ。

右の一枚は、みんなが街中でてんでばらばらに歌いだしているシーン。

今、世界で「突然ミュージカル」(日常生活に溶け込んでいた人たちが、実は仕込まれていて、突如ミュージカルを繰り広げる)などというのが流行っている。

けれどこちらは100年以上前に、突然ミュージカル状態になっている。
今のパリでもあり得る光景だ。


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左は事故で馬車の下敷きになった人を助け出そうとしているシーン。

この絵の不思議なところは、画家の視点だろう。
不幸な人への憐憫の眼差しは感じない。
平面的で肉体感がないせいか、客観的すぎてシュールな感じ。
ことさら敢えてシュールに描いているふうには見えないけれど。


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それからいまだよくわからないナビ派の絵も。

モーリス・ドニは、色の薄さが坂本繁二郎的で、どれを見ても(主題はさまざまなのに)同じに見える、
というのが素人の正直な感想だ。

この絵なんかは、菱田春草が手が不自由になってまっすぐな線が引けなくなったときに描いた「賢首菩薩」の絵を思い浮かべた。


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帰宅して春草の絵を再度確認したら、ドニの絵の方がよほどはかなかった。

以下は、国立近代美術館「美術にぶるっ」、の内覧会時に撮影した「賢首菩薩」(中央)


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印象派に続いてドニやヴァロットンが出てくると、とても戸惑ってしまう。

なんで印象派とフォービズム(或いはキュビズム)にいかずに世紀末に飛ぶのか。
いい、悪いでなく、単純に、なぜ?

館長の高橋明也先生が、国立西洋美術館在籍時代「ジョルジュ・ラ・トゥール展」を手掛けたと聞けば、
ひとひねりが好きなのかな、という感想もありだけど。


とはいえ、落ちやすいパステルでしかも巨大で某運輸会社も辟易したとかいうルドンの「グランブーケ」を購入した英断ぶりは素晴らしい、の一言に尽きる。

実物は神々しくて艶めかしくて。
ふわふわとした造形と色彩のハーモニーがあの大きさで眼前に現れると、
カタログなどで見たのとはまるで別物のよう。(他の人もそんなことをぼそっと述べてた。)

これは静物画ではない。
カタログに閉じ込めれば静物画に収まるのだろうけれど。

ではなんといえばいいのか、動物画?

花びらが乱舞して、闇の中に浮かび上がる様には、ほんとうに吸い寄せられるのだった。


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2013.10.04 Fri | Art| 0 track backs,
パリに進出したベルギーのゴーフル
知り合いのパリ土産。

聞いたことがなかったMeertというお菓子屋さん。
上にLilleと書いてあるので、ベルギーのリル発のよう。

今パリにも進出している模様で、サイト
http://www.meert.fr/
を開くとサンジェルマンデプレと書かれている。


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日本のゴーフルのように、サクサクではなく、外側からしてしっとり。

マダガスカルのバニラ、という触れ込みで、食べるとハニー味のようにも思えた。
複雑な味。
マダガスカルじゃなきゃ出ないお味なのか?

「かなり甘いです」というパリ帰りの人の言葉通り、
たっぷりじゅわっとシロップのような甘さが口に広がる。

ツーレはこれを一気に2個食していたけれど、
私は半分でまずは満足。
大量食いのお菓子ではないけれど、丁寧なテーストのハーモニーで好感がもてる。


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ふんわりと優しい風合いで、
少しずつ優雅に味わいたいと思わせる。


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2013.10.02 Wed | Gourmet| 0 track backs,
あまちゃんの視聴率
あまちゃんの視聴率が、前作の"梅ちゃん先生"をトータルで下回ったらしい。
個人的には意外だった。

連ドラを一切見ない上司まで、課内の余りの盛り上がりのせいで遂に見たと言ってたし、
ツイッターも、こと男性陣がいつもより盛り上がっていたし。

ツーレがまともに見たのも今回が初めて。

いや、なによりこの私。
人生初の連ドラしっかり視聴だった。

察するに、一世帯当たりの視聴者数が今回は多かったのでは?
リアルタイムで見られずとも、妻に録画を頼んであとで見るお父さんたちとか。

社内で揉め事があり、口をきかなくなった社員同士が、
あまちゃんの話題で話すきっかけを作った、あるいは作ろうとしたケースは
実は身近に実際あったりする。
周囲を見渡せば、その影響侮れないものがあった気がする。

とはいえ、まあ興味は押し付けで湧くものでなし、
冷めてフィーバー報道を眺めてた人もいるに違いなく。

個人的には、テンポもよく、小気味良さといい、爽やかさといい、心の中に一陣の心地よい風が通り過ぎた感じで、
ああ、やっぱりちょっと寂しい。
あまちゃん、終わっちゃった。
2013.10.01 Tue | Society| 0 track backs,
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