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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
東京大学総合研究博物館のナウマンゾウの化石と、日本で貶められたナウマン氏の再評価を望む
東京大学総合研究博物館 特別展示「東大古生物学――130年の軌跡」 に行ってきた。

ワケ合って、ピンポイントでナウマンゾウに会いに。

この場所には現在、
マンモスの牙のようなものや、
パンフレットの表紙にもなっている標本(下)などが展示されている。

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ドイツ人のハインリッヒ・エドムント・ナウマン氏は、東大に招聘され、
お抱え外国人として、考古学がまだ日本で未熟だった時代、数々の功績を残した人。

例えばナウマンゾウの発見や、フォッサマグナの提唱など。


そんな第二の故郷である日本について、彼は非常に好感のもてる手記を残してきた。

ところが、ある時を境に、それが過激に一変する。


日本への思いは苦々しく、ときに強烈な批判に。

それもそのはず、次第に外人の台頭を快く思わなくなった一部の日本人によって、
彼の功績を葬り去る動きが出て、失意のうちに帰国を余儀なくされたのだった。


彼のことを追い出しにかかった一人が、画家の原田直次郎の兄、地質学者の原田豊吉氏。


原田直次郎といえば、近代美術館にある重要文化財「騎龍観音」が有名。

原田豊吉氏は、森鴎外とともにナウマンを弾劾した。

森鴎外などはその知名度をフルに使って彼を引き摺り下ろす画策をする。

2人の結託はごく自然なこと。
原田と森鴎外は縁戚なのだった。


そんな黒い歴史(*)を恥ずかしく思い、ナウマン氏に心の中で詫びる為、
ナウマンゾウを見に行かねば、そして彼の功績に敬意を表さねば、
と博物館に足を運んだのだった。


残念ながら東大総合研究博物館には、日本人学者の功績しか列挙されていなかったけれど、
それでもPalaeoloxodon naumanniというナウマンゾウの学名を見ただけで、とりあえずよしとする。


でも、いつか彼の功績を再評価するような、記述を見たいもの。

日本人だけを称えるのでなく、正当に日本の一時代を支えたお抱え外国人たちにも
スポットライトを当てて欲しい。
今の日本には、その余裕があるはず。


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(*)これらは、ドイツに行って、現地の文献を漁り、
ナウマンに一体何が起こったのかを調べてきた父の結論なのだった。
2013.02.05 Tue | Art| 0 track backs,
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