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マントヴァのテ宮殿とドゥカーレ宮殿が映し出す神話の世界
マントヴァのテ宮殿には、クピドとプシュケの物語を描いた部屋以外にも、神話の流れを汲むものが多々ある。

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ドゥカーレ宮殿も同様だ。

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前日のエントリーで触れたとおり、ドゥカーレ宮殿はオペラ揺籃期の舞台のひとつとなった場所であり、
ここで上演されたオペラ「オルフェーオ」(或いはオルフェウス)もギリシャ神話の物語。

扱っている主題は、フィレンツェで初演されたオペラ「エウリディーチェ」と同一のもの。


歌と竪琴の名手とうたわれた詩人オルフェーオが、蛇にかまれて落命した愛妻エウリュディケを取り戻そうとする物語で、あらすじは:

・ 彼は亡くなった妻エウリディケを奪回するために、冥界の王プルートに美声を聞かせて心を揺さぶった。
・ その作戦は成功し、妻は自分のところに戻ることになる。
・ ただし条件が1つ。絶対に後ろを振り返らないこと。
・ しかしオルフェーオは、地上に向かう道すがら、妻の様子が気になり、ふと振り返ってしまう。
・ 約束を破ったその代償に、妻は再び冥界へと引き戻される。
・ 以来女性を避けるようになったオルフェーオ。
・ 信女たちから逆恨みされた揚句、八つ裂きにされ、殺される。
・ 天に召した彼は、冥界で妻と再会を果たすことができたという。


この主題は芸術家たちの想像力・創造力をかきたてたらしく、様々な画家が筆を取っている。

・プーサン「オルフェウスとエウリュディケ」(ルーヴル美術館)
・モロー「竪琴でオルフェウスの首を運ぶトラキアの少女」(オルセー美術館
・ティエポロ「オルフェウスとエウリュディケ」(ヴェネツィア/パラッツォ・サンディ)
・ルドン「オルフェウス」(クリーヴランド美術館)

*スグレモノのサイトを見つけた:http://art.pro.tok2.com/Greek/Orpheus/Orpheus.htm
オルフェウスをめぐる物語を描いた世界の絵画がまとめられている。



一方、世界初のオペラ「ダフネ」も神話が主題。
ストーリーはというと:

・ アポロへの意趣返しに、クピドは2つの矢を放つ。
・ 1本は、アポロには、河の神ダフネへの情念に燃えるように。
・ もう1本は、ダフネに向けて、アポロの恋心を避けるように。
・ そこから恋の追いかけっこが始まる。
・ 恋に狂ったアポロの手を逃れようと逃げ回るダフネは力尽き、自分の姿を変えてくれるよう、河の神に祈祷する。
・ 願いは叶い、瞬く間に彼女の姿は月桂樹へと変わって行く。


絵画で女性が半身木の枝、というシーンがあったら、この物語をベースにしているものの可能性がある。
下記の2点がその一例。

・ポライウォーロ「アポロとダフネ」(ロンドンナショナルギャラリー)
・ティエポロ「アポロとダフネ」(ルーブル美術館)


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本内容は、下記を参考にさせて頂きました:


西洋絵画の主題物語〈2〉神話編西洋絵画の主題物語〈2〉神話編
(1997/05/16)
諸川 春樹、利倉 隆 他

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ギリシア神話 -神々と英雄に出会う (中公新書 (1798))ギリシア神話 -神々と英雄に出会う (中公新書 (1798))
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西村 賀子

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マントヴァと神話
2011.09.27 Tue | Travel-Italy| 0 track backs,
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