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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
イタリア回想録 ヴェネツィア ① バーカロを体験
バーカロでオンブラを!
ヴェネツィアで一度やってみたかったのだが、前回の一人旅ではちょっと腰が引け、
今回初体験だった。


ヴェネツィアにあるバーカロと呼ばれる居酒屋で、
俗称オンブラ=ワインを一杯ひっかけながらチケーティと呼ばれるおつまみを食す、
そんなヴェネツィアっぽいランチ形態の存在を知ったのは、
陣内秀信さんの「ヴェネツィア 水上の迷宮都市」の本だった。


リアルト橋のせむし男の像がある広場を進み、屋台が建ち並ぶせせこましい通りを行きすぎると、
バーカラがぽつぽつと営業している。


旅の2日目に食事をとった店(現地レポで触れた店)を再訪し、
3日目はしっかりした食事ではなく、
典型的バーカロスタイルでランチをとることにした。

まずはオンブラとしてプロセッコを頼む。

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そして店内のショーケースの中からおいしそうなものを適当に指差して選んだ後は、
お店の人がおさらに適当に盛ってテーブルまで運んでくれた。
店内で食べたので、お勘定は普通に最後。

手前のイカの詰め物が特に大絶賛の美味だった。
白いポレンタも初体験。

想像していた以下でも以上でもない味。
糊の味(海苔じゃなく)といったらいいのだろうか。

苦手、という人もいるけれど、
本場の味!と思って食べれば問題なし。

なにより、おかずがあるから日本人としてはご飯に代わる何かがないと物足りない。
ポレンタを添えると、食事が途端に通っぽくなった感じ。

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上記のメインを待つまで、おつまみとして揚げ物盛り合わせ。
これも適当に形を見てチョイス。


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野菜をもう一声、と思ったので、
アスペルジュとフランス語式に発音してみたが、それで通じた。
量もなにも指示せず、お店の人にお任せ。

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店内のショーケースはこんな感じ。
揚げ物は定番のようだ。

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海老類が美味しそうに見えた。

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そしてこれが今回気に入ったイカの詰め物。

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下の写真の手前にサングリア2ユーロ、というのが見える。
最初プロセッコではなく、このサングリアを頼んだのだが、品切れだった。
代わりにプロセッコにしたのだが、ドリンクメニューを見ずに注文したので
確固たる金額は不明だが、レシートを見た感じ0.5ユーロ程度ではなかったか?

とにかく、店の人を信頼して、値段を確認せずに、見た目で食べたいものを注文し、
それでひとり10~15ユーロ程度。


万物を船に乗せて運ぶしかないヴェネツィアでは、
物流費用が上乗せされ、決して物価は安くない。

トイレだって、美術館内、食事処を除き、無料の公衆トイレなどない。
そんな中、バーカロはパラダイス。


日本人も後から2組入店してきた。
一組はメニューを見て、水とグラタンを注文していたようだ。
いやせっかくなら、おつまみチケーティを手当たり次第頼むのが楽しいと思うよ、そう心の中でつぶやいた。

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チケーティの注文の仕方は至って簡単。

入店すると、テーブルに先に案内されそうになったのだが、
「チケーティを」と言うと、
テーブルへ案内するのをやめ、店の入り口を入ったところで注文を聞いてくれた。

ショーケースの中のどれを食べるか、
手当たりしだい美味しそうなものを指差して、
たまにこれなに?と聞いたりして
それでも、魚の名前になると、わからないものが大半で。
それでもまあいいや、と大雑把に選んで行く。

飲み物を注文し、席につくと、
注文した品を体裁よく盛って席まで運んでくれた。


店によりスタイルに多少の差はあるだろうけれど、
似たり寄ったりなのではあるまいか。

チケーティを食べるためだけに、ヴェネツィアに延泊してもいい、
そう思ったほど、この店は、気軽でおいしくて、
安心して注文できる店だった。

(下の写真は、この前日に同じ店でチケーティではなく普通の食事をとった時の風景。
店の外側にランチ限定のメニューがあり、それを見ながら注文した。

というのも、一旦席についてメニューを手にしたら、昼・夜一緒の通常のメニューだった。
「外に出ていたお手軽ランチ用のお皿を注文したい」、と言ってみたところ、
「OKよ。どれにする?」とのこと。

だがしかし、メニューを見なければ注文できないよー、ということで、
一緒に外に出て、ウィンドウのところに表示されていたメニューを見ながら
注文をとってもらったのだった。)

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なお、実はバーカロの老舗カンティーナ・ド・モーリに行ってみたかったのだが、
この日(8月最終週の数日)は夏休みだった。

創業1462年とかいう、あきれるほど古い店。
地球の歩き方ヴェネツィア編にも載っている。
場所はやはり上述のとおり、せむし男の先にある。


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もう1店、事前にチェックしていたAll'Arcoというバーカロも、
この日はなぜか工事中。
あら残念。

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だが、適当にふらりと入った店で十分満足だった。

バーカロについては、陣内さんの本以外に、下記のサイトや、その他ガイドブックを事前に参照した:
http://blog.tabista.jp/italia/2005/09/post_2.html

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イタリア回顧録 ヴェネツィア ① バーカロを体験
イタリア回顧録 ヴェネツィア ② トイレ事情
イタリア回顧録 ヴェネツィア ③ 消防車、パトカー、救急車、、みんな船!
イタリア回想録 ヴェネツィア ④ バス・トイレ共同、屋根裏の女中部屋でもヴェネツィア本島に泊まるべきかどうか
2011.09.06 Tue | Travel-Italy| 0 track backs,
ネプチューン広場
イタリア回想録 ボローニャ ① ネプチューン広場

ボローニャの中心部にあるピアッツァ・マッジョーレ(マッジョーレ広場)に
間借りするような格好で存在するネプチューン広場にある白亜の像は、
豪勢な彫刻がほどこされた噴水、ただそれだけではあるものの、
作者がジャンボローニャ(Giambologna)、別名ジョヴァンニ・ダ・ボローニャ(Giovanni da Bologna)という
フランドル人だった、
と聞けば、ちょっと好奇心が頭をもたげる。


彼がボローニャと呼ばれたわけは、この地に滞在したからではなく、
本名をイタリア語式に発音すると、ボローニャだったから、というのが面白い。

彼の名前、正式な地元での発音は、ジャン・ブローニュ(Jean Boulogne)なのだとか。

フランドル出身といいつつ、名前の読み方は、フラマン語式でなくフランス語。
というのも、出身地Douaiは、現在のフランス圏に当たるからなのだろう。


そのくだんのネプチューンの噴水がこちら。

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フランドル地方の絵画というと、ヒエロニムス・ボス、メムリンク、ヤン・ファン・エイクなど、
とがった硬質の絵を思い浮かべるけれど、
ジャンボローニャの彫刻は、フランドルとかイタリアとかいう国境を感じない。
というかイタリア的というべきか。

彼はアントワープで勉強したあと、ミケランジェロを学ぶためにイタリアの地を踏み、
途中ボローニャでこの作品を制作。

パリのポンヌフには、彼が作製したアンリIV世の 彫像があったそうだが、
破壊されたと聞く。

マニエリスムの作家という触れ込みだが、絵画ならばポントルモやエルグレコなど、
独特のやや世紀末がかった絵を想像するものの、
彫刻のマニエリスムというのはよくわからない。


そんなこんなで首をかしげながら眺めていたら、
のんきにここでも鳩が何食わぬ顔で、海の神ネプチューン様の頭で羽を休めていた。


ちなみにネプチューンとはローマ神話での読み方で、
ギリシャ神話だと、ポセイドンだ。

三又の矛がトレードマーク。
どこぞやの悪魔おじさんを彷彿させなくもない。

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よく見ると、ネプチューンの足元では、キューピーたちが、
大漁ごっこでもやっているかのように、
魚を手にしている。

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ネプチューン自身も、脚で鯱鉾(しゃちほこ)もどきの魚を踏みつけている。

よく目を凝らすと、地面に埋まっているキューピー(クピド)もいる。
マントヴァのテ宮殿だったかドゥカーレ宮殿だったか、
やはり天井画の一角に、網に埋められたキューピーが描かれていたのを思い出す。

キューピー、よく痛い目にあう運命のようだ。

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さらに台座付近に視線を落とすと、、、

本日の日記は、R指定とさせていただきます。


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最後にもう一度全景。

正面からの動作ともまた違う。
躍動感がありつつ、どこかなまめかしさもあり、
上の写真のあっと驚く不気味な大胆さとあいまって、これがマニエリスム、というわけだろうか?


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一部参照(この本はお気に入りです):
北イタリア―ボローニャ・シエナ編 (宮下孝晴の徹底イタリア美術案内)北イタリア―ボローニャ・シエナ編 (宮下孝晴の徹底イタリア美術案内)
(2001/05/16)
宮下 孝晴

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2011.09.06 Tue | Travel-Italy| 0 track backs,
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