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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
アラブの志士
リビアのカダフィ大佐のニュースも、いつの間にかどこかへ消えてしまった感があるけれど、
(実際はそんなことないのだろうけれど、進捗を知らない)
かつて朝日新聞がカダフィ大佐を絶賛していた、という話を聞いた。


記事はかなり古い。
昭和48年。

「北アフリカの産油国、とりわけリビアのカダフィ革命評議会議長に、なんとなく幕末の志士吉田松陰を連想する。
少年カダフィがカイロ放送を聞き、アラブの大義に生きる決意をしたのは、17歳のときだった」
こんなくだりで始まるその記事は、こう続く。

「28歳で軍事革命をやり、いま32歳の若さでリビアを支配している。
熱狂的なイスラム教徒で、国内での歌舞遊興は一切ゆるさない。
リビアに一滴のアルコールもない、といわれるのも誇張ではなさそうだ。
じぶんはバラックの裸電球の下で暮らし、人に後ろ指をさされるような生活はみじんもない。

彼に松陰を思い出すのは、その思想だこの世のものと思えぬほどの純粋さを感じさせるからだ。
理想にツかれて突進するその激しさに、29歳で刑死した松陰の「狂」に通じるものが感じられる。」

最後は、緊張緩和とは何なのかと大国につきつけるその姿勢を指して、「その問いは鋭い」で結ばれている。


その前後には例によって日本の政治家をこきおろした記事が続いていたようで、
それと比較すると、なんとなくガイコクコンプレックスなのか、贔屓なのか、とにかく
いつもは鋭いシニカルな筆が、このときばかりはメロメロで、びっくりした。

こういうのを内弁慶というのだろうか。


そもそも、実家の父との会話がキッカケだった。
今年に入ってカダフィ大佐の問題が浮上してから、朝日新聞天声人語で、
上記の古い記事を一応弁明する記事が出たのだが、
その弁明が弱すぎる、と父が批判していた。

昔のこととはいえ、あれほどまでに絶賛した人物の不祥事なのだから、
もっと正面切って過ちを振り返り、その根幹を探るべきではなかったかと。
いくら他人(もう亡くなってしまった人)の記事とはいえ。


朝日新聞が”国内”政治家に辛辣なように、
我が家は、朝日新聞に辛口だ。
けれど他紙では物足りない。
2011.06.04 Sat | Society| 0 track backs,
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