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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
イタリア・パドヴァの白い花
やはり土地が違うとその植生の違いからか、普段見慣れない花を見かけたりする。

イタリア・パドヴァの春は、日本のそれに比べると色彩に乏しい印象で、
この時期日本では満開であろうツツジがあたり一面咲き誇るといったこともなく、
公園に行っても比較的”緑攻め”ということが多い印象だった。

こと花に関しては4,5月の日本は世界に誇れるほどあでやかだ、
と改めて実感した次第。

そんな中、ジョットの鮮烈な青色に覆われたスクロヴェーニ礼拝堂が佇む公園で
清楚な白い花を見かけた。

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なんの脈絡もなく公園のそこここに、気ままに散りばめられるように置かれた彫刻のひとつを
そっと背後から演出するかのように。

男性の上半身像が多い中、それは珍しく貴族風の女性を彫ったもので、
女性の凛とした高貴さは、この花に負うところも多いようだった。

勝手に配置されたと思われた彫刻のそれぞれが、実は綿密に計算されて置かれていたというわけだ。

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パドヴァという街は、古い大学があることで有名だけれど、
それほど日本からの観光客が多い場所というふうではない。

ジロがこの場所でスタートを迎えていなければ、
そしてスクロヴェーニ礼拝堂がなかったら、きっと気にも留めず
旅程のひとつに加えることもなかったろう。

けれど行ってみれば、古い赴きが支配したしっとりと落ち着いた佇まいの街で
好感度は高かった。

古代ローマの遺跡がそこらじゅうから出土しているらしく、
公園内には、こんな残骸が無造作に置かれていた。

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現代と古代が共存する人々の憩いの場の
その古代感はローマほどの威圧感はないにせよ、タイムスリップしたかのような錯覚を与える。

もしかしたら紀元前何世紀といった時代には、
あちこちで花が咲き乱れるといったことはなく、
百花繚乱というのは意外に近代の事象だったのかもしれない。

古代の面影を残す公園の花に乏しいやや殺風景な様子を見て
ふとそう思った。

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2011.05.29 Sun | Travel-Italy| 0 track backs,
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