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日常風景 * 写真・文章 Copyright@”Mas Ciclismo Diary”
心の影
被災地の惨状を見るにつけ、不平・不満を言ってはならぬ、
と思い知らされるのだけど、
でも、昨日も会社で、「疲れた。。。」
という声が処々で上がった。

通勤電車が間引き運転となり、
運が悪いと、ありえない混雑に遭遇する。
昨日は鞄が引き千切れるかと思った。

人々がギスギスし始めている。
ティッシュやパンの次は水。
群がる人々を見るのが嫌で、ミネラルウォーターなしでよしとしている。

福島原発の影響をあちこちで思い知らされる。

目立った被害がない東京でこれだ。
被災地の人々のストレスたるや、想像を絶する。


会社の隣の列(島)の技術系の人は、あちこちの課から訪れる人に、
原子力の講釈をしている。
世に出回っているウソ、扇動を次々に理論をもって指摘する。

ただ、いかにロジックが通っていたとしても、
放射線の概念に非常に慣れている彼のような人と一般の人とでは、
どうしても受け止め方は違うだろう。

世の中彼のように楽観視している人ばかりではなく、その両極端の意見の
調整役をしようと努めた友人は、遂に白旗を上げた。


昨日の夜は、かつてあるプロジェクトで一緒に働いた仲間と集まった。
新橋は元気だ。

退職した人、転職した人、海外支店で応援してくれてた人、今の部署の我々4人・・

あのときが一番いままでで楽しかったかもしれない。
こじんまりとまとまって、みんな和気あいあいとしていた。


会の最後、そのうちの一人の男性が突然泣き出した。

彼は転職して、メーカーにいる。
彼自身は違うけれど、会社としては、原発のエンジニアリングにもかかわっている。

恐らく日々、周囲では、世間以上に固唾をのんで福島第一原発の行く末を見守っていることだろう。

長年やってきたことすべてがひっくり返ったような暗澹たる気持ちで、
悔し涙を流している人もきっとその会社には大勢いるに違いない。

そうしたストレスと、昔の仲間たちの暖かい言葉がぐちゃぐちゃにまざって、
涙となって頬を伝ったのだと思う。

震源地、原発の事故現場周辺の名状しがたい悲惨さに比べたら、
ほんの一粒程度の重さかもしれないけれど、
今回の災害、原発の状況は、そこから離れた我々の心にも
確かに暗い影を落としている、

それをなにかの折りに付け、日々感じながら過ごしている。
2011.03.25 Fri | Society| 0 track backs,
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